ものを減らし、増やさないことを意識したらおきた変化
仕事帰り、ついつい大好きな北海道のコンビニ、セイコーマートに寄っておいしいホットシェフ(店内調理のできたてのお惣菜コーナー)の豚丼やおにぎりを買ってしまうのをしばらく我慢。家にある食材をうまく活用して、作り置きしようと決意したわけですが、冷凍庫の奥底から霜だらけになった鮭の切り身などが出てくる出てくる……本当に申し訳ないですが、到底食べる気など起きないのです。
おそらくあそこまで霜が付いていれば変質しているだろうという恐れもあり、こちらは泣く泣く処分。本当にこんなこと許されません。ごめんなさい。
環境に対して申し訳ないと反省しながら、上のルールを徹底してだいたい2週間ほどが経ちました。現在のところ、自分の中におきた変化のようなものをお伝えしておきます。
①料理上手になった感覚がある
ちょっとだけ残っている乾燥わかめを使い切りたくて、お米に混ぜて炊いたり、何本もあるドレッシングをどうにかすべく、和風醤油味ドレッシングをパスタに使ってみたりととにかく頭をひねっているうちに、自己流レシピがいくつも誕生しているのです。
そして、いくつも自己流レシピが誕生しているうちに気づくのが、
②自己肯定感が結構上がる
ということ。ものを買わずに済んだ、この調味料を使い切ったという達成感があると、同時に、こんなおいしいものできちゃった?! という嬉しい誤算が続いたことで、自分がとても環境に良いことをしている+女子力が上がっているような感覚が芽生えたのです。
私の中で料理と言うのはコンプレックスの一つ。何を作っても薄味になってしまい、たいしておいしいものができあがらないことで、自分の中でふてくされている部分もあったのですが……意外といろいろチャレンジしてるうちに、できるんじゃん?! というような不思議な感情が。
なんて、ほっこりしながらも、現代人としての本質を痛いほど感じたのが、
③誰がどう言おうと、実はスマホと充電器こそがすべてのライフライン
であるということ。この買わないチャレンジの途中、充電器が壊れるアクシデントが。これは本当に何にも代用が効かず、家中探しても代わりになるものはあるわけはなく。
しかも充電が残り数%の中で充電器が壊れるという事態に焦りに焦り、取るものもとりあえずコンビニまで走った私。スマホの充電がなくなると人間てあんなに焦るんですね……。
結局スマホがないと何もできないんかい!! という現実をまざまざと突きつけられたのでした。
さて、私の買わないチャレンジ。いつまで続くのか。ちなみに、どうしても我慢できなくて買い足した調味料はマヨネーズです。ということで今のところ判明しているのは、マヨネーズとスマホ最強説、というところでしょうか。
え、なんだそれ。
<文/アンヌ遙香>
【アンヌ遙香】
元TBSアナウンサー(小林悠名義)1985年、北海道札幌出身、在住。現在はフリーアナウンサーとしてSTV「どさんこWEEKEND」メインMCや、情報番組コメンテーターして活動中。北海道大学大学院博士後期課程在籍中。文筆家。ポッドキャスト『アンヌ遙香の喫茶ナタリー』を配信中。Instagram: @aromatherapyanne

