見え隠れする片鱗
でも、去年あたりから、私の中に小さな違和感が生まれてきた。最初は些細なことだったの。
ある日公園に出かけたとき、私が美里の面倒を見ているすきに、光代さんが全く知らないママに話しかけに行っていて。なんだか不穏な雰囲気だったからその後声をかけたら…。なんと、見知らぬママの見守りについてわざわざ注意しに行っていたみたい。
私は驚いて、その日の夜に夫・タケルに気持ちを吐露した。
「光代さんが公園でね、桃子ちゃんの近くで走って遊んでいた子の親にわざわざ注意しに行ったんだよ」
私は隣の寝室でもう寝ているであろう美里に聞こえないよう、小声で今日のできごとを報告した。
「え、なんで? 別にケガさせられたわけじゃないでしょ?」
「そうなんだけど『目を離さないでくださいよ、近くで女の子が遊んでいるのに』って、事前に言いに行っちゃったみたい」
タケルはグラスを傾けながら、軽くため息をつく。
「うーん、光代さんはちょっと気にしすぎなとこあるって、前にも直美言ってたもんな」
「そうなんだけどね、なんだか最近エスカレートしている気もして…」
その時は、まぁ隣人だし、長い付き合いだから仕方ないかって、違和感に蓋をした。まさか、この小さな亀裂が、新学期を迎えて一気に広がってしまうなんて、夢にも思わなかった―――。
あとがき:ママ友6年目で見えてきた価値観の違い
主人公・直美さんと近所のママ・光代さんがお付き合いしてきた6年という歳月は長く、お互いに心強い存在でしたが、近ごろは価値観のズレを感じるように。平和主義な直美さんにとって、お付き合いの見直しは心の負担が大きいですよね。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ゆずプー
(配信元: ママリ)

