気づいた“ボタンは特別なイベント”
大人にとっては何でもない動作でも、子どもにとっては冒険であり、誇らしい体験。
降車ボタンひとつにそんな意味が込められていることに、そのとき気づきました。
それ以来、私は必ず周りを見渡すようになりました。
小さな子がいれば譲り、時には「おばちゃん、次で降りたいから押してくれる?」と声をかけます。押せた子どもは満足そうに振り返り、お母さんが軽く会釈してくれることもあります。
小さな喜びを残すための私の習慣
ほんのささやかな気遣いですが、子どもの小さな喜びを守れるのなら、それで十分。
ワクワクと手を伸ばす子どもがいるだけで、車内の空気まで穏やかになるのを感じます。
だからこそ、日常の小さな喜びを守りたい。
それが今も続けている小さな習慣です。
【体験者:50代女性・筆者、回答時期:2025年8月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。

