朝頭痛が起こるのは、身体でどんなサインを発している?メディカルドック監修医が主な原因や考えられる病気・何科へ受診すべきか・対処法などを解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。

監修医師:
伊藤 陽子(医師)
浜松医科大学医学部卒業。腎臓・高血圧内科を専門とし、病院勤務を経て2019年中央林間さくら内科開業。相談しやすいクリニックを目指し、生活習慣病、腎臓病を中心に診療を行っている。医学博士、産業医、日本内科学会総合内科専門医、日本腎臓学会腎臓専門医、日本透析医学会透析専門医、日本東洋医学会漢方専門医、日本医師会認定産業医、公認心理師。
「朝頭痛が起こる」症状で考えられる病気と対処法
朝の頭痛は、多くの病気で起こる可能性があります。食べ過ぎ飲み過ぎや水分不足、睡眠不足などの一時的なものもあれば、睡眠時無呼吸症候群や脳疾患など別の病気が原因のもの、頭痛そのものが病気である場合などさまざまです。
ここでは、状況別に考えられる頭痛の原因と対処法について解説します。
朝、寝起きに頭痛が起きる症状で考えられる原因と対処法
朝、寝起きまたは起床直後に起こる頭痛の症状は、軽いものから激しい痛みまでさまざまです。
考えられる原因は多岐にわたり、片頭痛や群発頭痛などの一次性頭痛、睡眠不足、脳の血行不良、睡眠時無呼吸症候群、高血圧、ストレス、脱水、睡眠時の姿勢、ホルモン変動、脳疾患など別の原因で生じる二次性頭痛があります。対処法は頭痛の種類によって異なりますが、暗くて静かな場所で安静にする、頭を冷やす、身体や肩の筋肉を動かす、といったことを試してみましょう。
また、頭痛の改善には生活習慣の改善も有効です。普段から適度な運動、適切な睡眠時間の確保、ストレスの軽減を心がけましょう。症状に悩まされたら、内科、脳神経内科、脳神経外科のほか、頭痛外来などを受診してください。
受診時は
・痛みの様子
・痛みが続いた時間
・起こった症状(吐きけや光・音・匂いなど)
・服薬の有無
といった情報があると医師にも伝わりやすくなります。
もし今までに経験したことのない激しい頭痛、いきなり発症して短時間で痛みのピークに達するような頭痛、熱がある、手足の麻痺やしびれを伴うような場合は緊急性があります。すぐに医療機関を受診してください。
朝と夜に頭痛が起きる症状で考えられる原因と対処法
朝と夜に頭痛が起きる場合も、さまざまな原因が考えられます。締め付けられるような痛み、ズキズキする痛みなど、症状も色々です。必ずしも「朝」や「夜」などの決まった時間帯に頭痛が起こるとは限りません。夜間の頭痛は片頭痛や群発頭痛などの一次性頭痛、不眠症、メラトニンと呼ばれる睡眠に関わるホルモン分泌の低下、体内時計の乱れ、ストレスなどが挙げられます。
一方、朝に起こる頭痛は睡眠時無呼吸症候群、脳の血行不良、睡眠時の姿勢不良、脳血管疾患などの二次性頭痛に加え、片頭痛などの一次性頭痛も原因となります。対処法は頭痛の種類によって異なりますが、暗くて静かな場所で安静にする、頭を冷やす、身体や肩の筋肉を動かす、といったことを試してみましょう。
症状に悩まされたら、朝に起こる頭痛と同じように内科、脳神経内科、脳神経外科のほか、頭痛外来やペインクリニックを受診しましょう。寝ている間のいびきや日中の眠気などの症状があり睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合は、睡眠外来や呼吸器内科などの受診を検討してください。もし今までに経験したことのない激しい頭痛、いきなり発症して短時間で痛みのピークに達するような頭痛、熱がある、手足の麻痺やしびれを伴うような場合は緊急性があります。
朝、頭痛で目が覚める症状で考えられる原因と治し方
頭痛が原因で目が覚めるほどの痛みを覚える場合、片頭痛、群発頭痛などの一次性頭痛、睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害、脱水、睡眠環境、脳血管疾患などの二次性頭痛などさまざまな原因が考えられます。静かな暗い場所で安静にし、水分補給やマッサージなどを行いましょう。
朝、水分不足で頭痛が起きる症状で考えられる原因と対処法
水分不足になると、身体をめぐる血流量が低下して脳に十分量の酸素が行き届かなくなり、頭痛が生じることがあります。脱水や熱中症をおこしている可能性が考えられますので、まず十分な水分補給を行いましょう。めまいや吐き気など他の症状を伴う場合は、早めに内科や脳神経内科を受診して下さい。激しい痛みや意識障害、嘔吐などの症状がある場合は速やかに受診します。救急受診を検討してもいいでしょう。
朝に頭痛と一緒にめまいが起きる症状で考えられる原因と対処法
頭痛とめまいが一緒に起こる場合、片頭痛、睡眠時無呼吸症候群、起立性調節障害、高血圧、脳疾患などさまざまな原因が考えられます。頭痛とめまいを感じたら、安静にして横になり、ゆっくり深呼吸をしましょう。
朝、頭痛と一緒に吐き気がある症状で考えられる原因と対処法
朝に頭痛と吐き気が同時に起こる場合、脳疾患、睡眠時無呼吸症候群、高血圧、片頭痛、胃腸の不調、起立性障害などが考えられます。重大な病気の可能性もありますので、今までに経験したことがないような痛みを感じたり、だんだん痛みが強くなったりする場合は、早めに医療機関を受診しましょう。一方、「二日酔い」と呼ばれる状態でも朝に頭痛と吐き気が起こります。アルコールを摂取しすぎた後に起こる症状で、適切な水分補給と安静で回復します。症状が良くならない場合は、他の病気の可能性もあるため受診するとよいでしょう。
朝、目の奥と頭に痛みが起きる症状で考えられる原因と対処法
眼精疲労、緑内障などの目の病気、片頭痛などの一次性頭痛が原因で朝に症状が起こることがあります。目が見えにくい・視界が点滅する場合、我慢できないほど激しく痛む場合、吐き気や発熱など他の症状を伴う場合は注意が必要です。目の異常を伴う場合は眼科を受診し、その他の症状に応じて内科や神経内科の受診も検討しましょう。
朝、頭痛で起き上がれない症状で考えられる原因と対処法
頭痛の症状がひどくて起き上がれない時は、睡眠時無呼吸症候群、脳の血行不良、起立性調節障害、脳疾患、片頭痛など、さまざまな原因が考えられます。今までに経験したことのない激しい頭痛、手足のしびれや麻痺を伴う、といった場合は速やかに医療機関を受診しましょう。内科、脳神経内科、脳神経外科、循環器外来のほか、頭痛外来やペインクリニックなどの受診が望ましいです。
冬の朝に頭痛が起きる症状で考えられる原因と対処法
気温に敏感な人は、冬の寒さで片頭痛が起こることがあります。症状を軽減するために、暗くて静かな場所で安静にする、頭を冷やす、身体や肩の筋肉を動かす、といったことを試してみましょう。
すぐに病院へ行くべき「朝の頭痛」に関する症状
ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。
朝、頭痛がして吐き気やめまいなどの症状の場合は、内科や脳神経内科へ
朝、頭痛と共に吐き気やめまいを伴う場合は、片頭痛、閉塞性睡眠時無呼吸症候群、脳腫瘍や脳血管障害などさまざまな原因が考えられます。特に、嘔吐を繰り返す、立ち上がれないほどのめまい、視界の異常がある場合などは、頭蓋内圧の上昇や脳血流の障害など命に関わる病気の可能性があるため早急な受診が必要です。
脳神経内科や頭痛外来を受診し、症状の発症時刻や経過、どのような頭痛か(締め付けられる、脈打つ)、服薬歴、発症時の様子を伝えると診断がスムーズになります。
病院受診・予防の目安となる「朝に頭痛が起きる」症状のセルフチェック法
・朝頭痛が起こる以外に熱がある場合
・朝頭痛が起こる以外に目がチカチカする、目の奥が痛むような症状がある場合
・朝頭痛が起こる以外に吐き気の症状がある場合
・朝頭痛が起こる以外にしびれや麻痺の症状がある場合
・朝頭痛が起こる以外に意識障害がある場合
は、医療機関の受診を検討しましょう。

