「あ、これ言っとくけどセクハラじゃないからねw」ゲスな上司に制裁!悪しき文化を迎え撃つスカッと漫画【作者に聞く】

「あ、これ言っとくけどセクハラじゃないからねw」ゲスな上司に制裁!悪しき文化を迎え撃つスカッと漫画【作者に聞く】

セクハラ・パワハラは以前と比べて減ってきている印象がある。しかしまだまだ実態としてはゼロには程遠い状況だ。「冗談だよ」で一笑に付されてしまうセクハラ、「指導だよ。打たれ弱いな」と言われてしまうパワハラに対し、被害者が「気にしすぎなのではないか」ともやもやしたり、心を悩ませたりする状況に陥ってしまうケースも多い。残念ながら、令和になってもセクハラ・パワハラは社会課題であり続けているのが実態だ。
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■悪しき文化に制裁を
“昭和体質”な企業のセクハラ・パワハラ文化への反撃を描いた漫画『我が社が昭和すぎる件 セクハラ・パワハラ上司に制裁を!』の主人公はひどいセクハラ・パワハラを受けるも、同期・上司から「気にしすぎ」と言われ、しまいには内部通報まで揉み消されてしまう。感情が麻痺してきた主人公の元にセクハラ・パワハラに毅然と対処する女性社員がやってきて、いよいよ悪しき文化への反撃が始まる。
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■被害者への取材、そして作品に込めた思いをインタビュー

――セクハラやパワハラを問題視する風潮は高まっているように思いますが、肌感として変化は感じられますか?

確かにここ数年で、社会全体として「セクハラやパワハラは決して許されない行為である」という認識は、以前よりも格段に高まっていると感じます。行政や企業が対策を掲げ、法的な整備も進みました。この流れはセクハラやパワハラの被害に遭ったときに、声を上げやすい環境づくりにもつながっていると思います。

しかし、必ずしもその意識が十分に根づいているとは言い難いのが現状です。以前は「会社とはこういうものだから仕方ない」「男性だから」「女性だから」といった性別や立場を理由にしたり、根拠のない思い込みや慣習によって、被害を受けている側が我慢を強いられる場面も多く見受けられました。声を上げること自体が「気にしすぎだ」と切り捨てられたり、「空気を乱す」と責められてしまうような風潮があったり…。

現在では「それは明らかによくないことだ」という認識を持つ人は増えましたが、一方で「問題を表沙汰にすると人間関係が悪化するのではないか」「手間や摩擦を避けたい」といった理由から、見て見ぬふりをしてしまう場面も依然として少なくありません。社会の表層的な意識は変化しているものの、実際にはまだ旧来の風潮が色濃く残っていると感じる人も多いのではないかと思います。
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――セクハラやパワハラ被害者への取材は行いましたか?

作品制作にあたり、特定の被害者の方に系統立てた取材を行ってはいませんが、私自身の実体験や、同世代の同僚・友人との会話が、本作の着想の大きな原点となっています。

私の身近な人々の多くが、程度の差はあれ似たような経験を抱えており、その悩みや葛藤はびっくりするほど共通していました。とりわけ印象的だったのは、「声を上げたい気持ちはあるけれど、実際には難しい」と語る人の多さです。「周囲に迷惑をかけたくない」「自分の感じ方が過敏なだけかもしれない」と考えてしまい、何も言うことのできない状況に置かれていました。

私自身もまた、その違和感を抱えながら口に出せない苦しさを知っている一人です。だからこそ、多くの人々が心の奥に抱えてきたことのあるような思いや葛藤を描きたいと考えました。一人でも多くの読者が「これは自分だけの問題ではなかったんだな」と、少しでも心が軽くなればと願っています。
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――この漫画において主人公が「気にしすぎかもしれない」と感情に蓋をする部分が印象的でしたが、主人公がこの状態を抜けられた一番の理由はなんだと思いますか?

主人公がその閉じた心を開き、前に進むことができた大きな理由は、やはり「共感してくれる存在と出会えたこと」だと思います。 「気にしすぎなのでは」「こういうものだから仕方ない」という雰囲気に包まれてしまうと、人は簡単に「自分の方が間違っているのではないか」と思い込んでしまうのではないかと思います。特に、本作では似たような立場の同僚から「気にしすぎ」という言葉をかけられたことにより、違和感を覚えても自分の感情に蓋をし、沈黙を選んでしまっています。これは私も身をもって経験してきたことです。自分に寄り添ってくれる存在が現れたとき、自分の心の声を信じることができるんだと思います。
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――この作品を通じて、現代社会にどのような問いかけをしたいですか?

この作品で最も伝えたいことは、「違和感を抱いたときは自分の気持ちを無視しなくてもいいよ」というメッセージです。社会や組織の空気に流されて「自分が我慢すればいい」「ここで声を上げても変わらない」と考えてしまう人もいるかと思います。しかし、その小さな我慢や違和感が積み重なることで、やがて自分を大きく苦しめることになるのです。

パワハラやセクハラといった行為そのものはもちろん問題ですが、それに加えて、周囲がに“仕方のないことだと片づけてしまう文化”も問題の根源にあると考えています。また、被害に遭った本人だけが声を上げるのではなく、周囲の人々が「それはおかしい」と声を添えることも重要だと思います。傍観するのではなく、ほんの小さな一言でもいいと思うんです。そうした積み重ねが、社会全体の空気を変えていくと信じています。

そして何より、私自身もまた「違和感を否定しない側」でありたいと考えています。誰かが勇気を持って発した声を受け止め、支えることができる一人でありたいと、本作を通じてあらためて感じています。
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取材協力:リアコミ

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配信元: Walkerplus

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