いわれなき虐待の通報者は“信頼していたご近所さん”→真実を問う瞬間|ご近所さんに虐待通告されました

いわれなき虐待の通報者は“信頼していたご近所さん”→真実を問う瞬間|ご近所さんに虐待通告されました

郷田さんのお宅に、あの児童相談所の女の人が訪れているところを目撃してしまった朝。どうしてその人が郷田さんを訪ねるのか。謎だった例のいたずら通告の真実と犯人、それが郷田さんに関係していたと知ることになる。

いわれなき虐待通告の真実

近所

私はその状況に目を疑いました。あの郷田さんのお宅に、どうして児童相談所の人が?信じたくない憶測が頭をよぎります。もし、あの通告が郷田さんによるものだったらー?

これまで優しくしてくれた郷田さんの言葉にウソがあるとしたら、ショックでしばらく立ち直れない気がします。

ゆず「ママ?」

恐怖ともいえる感情の波に吞まれそうになっていたのを、ゆずが引き留めてくれました。はっと我に返り、状況を整理し直します。まだ郷田さんが例の通告者であると決まったわけではありません。悪い考えはやめておこうと、気を持ち直してそのまま自宅に向かいました。

そのことを夫にも伝えてみようと思いましたが、もし勘違いだったら郷田さんを敵対視するようなことになってはいけないと思い、言えませんでした。今後、郷田さんにどんな顔をして会えばいいか、その答えが出ず頭が痛い日々でした。

今はなるべく会うのを避けようとしていたのですが、そういう時ほど人は引かれ合うのか。目撃をしてから2日後の朝、ゴミ出しをしている時にばったりと郷田さんに出くわしてしまったのです。

疑いたくはないけれど…

近所

郷田「あら!朝さん、おはよう~」
朝「あ、おはよう…ございます…」
郷田「どうしたの、元気ないわね?」

郷田さんとお会いするのが、あまりにも偶然と突然過ぎたので、心の準備ができていませんでした。いつも通り挨拶をして下さる郷田さんに、うろたえたような感じで返してしまいました。何事にも気付く郷田さんにはやはり、すぐにいつもと違うとバレてしまったようです。

朝「いえ、そんなことはないですよ!」
郷田「本当に?あの件は本当に気の毒だったけど、早く忘れた方がいいわよ?」
朝「あの、件…?」
郷田「ほら、例の通告されちゃったっていう…」

今本人からその議題を提示されると余計に思考が巡ってしまうなと思いつつも、やはりどうしても気になります。私は意を決して、この間のことについて聞くことにしました。

朝「郷田さん…、あの、聞いてもいいですか?」
郷田「何?どうしたの?」
朝「何でもなかったら別にいいんですけど、この間たまたま郷田さんの家に児童相談所の女の人が入っていくのが見えて…」

ずっと郷田さんの顔を見れずに話してしまっていたのですが、質問終わりにゆっくりと視線を向けると、焦点がどこに定まっているのか分からないような表情で郷田さんは立っていました。私に見られていたなんて思いもしなかったのか、どう答えようか考えているのか、一瞬固まっていたようにも見えましたが、焦点はあっていないまま、郷田さんは応えました。

郷田「…あら、見られちゃってたの」―――

配信元: ママリ

提供元

プロフィール画像

ママリ

ママリは、妊活・妊娠・出産・育児など、変化する家族のライフステージに寄り添う情報サイトです。