掌や指に赤いまだら模様が出る「手掌紅斑を放置するリスク」とは?予防法も解説!

掌や指に赤いまだら模様が出る「手掌紅斑を放置するリスク」とは?予防法も解説!

手掌紅斑(しゅしょうこうはん)とは、掌や指に赤いまだら模様が表れる症状です。
手に表れる異変だと甘く感じてしまうかもしれませんが、実は肝臓との関係があり、病気の可能性があります。

放置していると思いがけない病気を悪化させる可能性があるため、しっかりと症状や原因などを把握しておくことが大切です。

そこで本記事では、手掌紅斑の予防とリスクについて解説するので参考にしてください。

※この記事はメディカルドックにて『「手掌紅斑(しゅしょうこうはん)」ができる原因はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

郷 正憲

監修医師:
郷 正憲(徳島赤十字病院)

徳島赤十字病院勤務。著書は「看護師と研修医のための全身管理の本」。日本麻酔科学会専門医、日本救急医学会ICLSコースディレクター、JB-POT。

手掌紅斑の予防とリスク

絶望している男性

手掌紅斑を予防することはできますか?

手掌紅斑を予防するには、その原因となる病気を予防することが大切です。
例えば肝硬変の場合、手掌紅斑が表れている段階ではすでに肝臓機能の低下が進んでいます。
そのため、肝硬変を予防するにはさらに前段階で肝臓の状態を把握することが大切です。
そのためにも、定期的な健康診断などで肝臓の状態を知っておくことが大切です。
血液検査などで異常な数値が見られた場合には、肝臓機能の低下の可能性に気づけるでしょう。
また、栄養バランスの取れた食事などで予防することも忘れてはいけません。
アルコールの飲み過ぎや脂肪分の多い食事は、肝硬変のリスクを高めます。食事による肝臓の機能低下を起こさないようにすることが大切です。

手掌紅斑を放置するリスクを教えてください。

手掌紅斑を放置することは、原因となる病気を放置していることです。
そのため、大変危険な状態になる可能性があります。中でも危険なものが、肝硬変によって手掌紅斑が発生しているケースです。
肝硬変を放置しておくと、肝機能の低下が進むだけでなく肝臓がん・胃食道静脈瘤・肝性脳症などさまざまな病気を引き起こす可能性があります。
命にかかわる可能性もあるため、決して放置してはいけません。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

手掌紅斑は、掌や指の付け根などに赤い斑点ができる症状です。
これだけであれば、痛みやかゆみも伴わないため、問題ないのではと思う方もいるでしょう。しかし、この赤い斑点は、病気によって引き起こされている可能性が高いです。
特に肝臓の病気によるものであれば、放置しておくと取り返しがつかなくなるケースもあるでしょう。隠れた病気の悪化を防ぐためにも、少しでも違和感を覚えた場合にはすぐに専門の医療機関を受診しましょう。

編集部まとめ

提案する医師の手元
手掌紅斑は、目に見える症状が赤い斑点だけなので、気づくのが遅れたり気づいても甘く考えてしまったりすることがあります。

しかし、決して放置して良い病気ではありません。万が一、肝硬変などによって発症している場合は、さらに悪化すると命にかかわる可能性もあるためです。

病気の悪化を防ぐためにも、普段から予防を行いましょう。また、もし少しでも異変を感じた場合には、すぐに専門の医療機関に相談しましょう。

参考文献

手足口病に関するQ&A(厚生労働省)

肝硬変(国立国際医療研究センター肝炎情報センター)

配信元: Medical DOC

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