白内障とは、徐々に視界が白く濁っていき、かすんで見えるような病気です。視界が悪くなりますが、手術で回復させることができます。
しかし、放置しておくと別の病気を引き起こす可能性もあるため早めの治療が必要です。
そこで本記事では、白内障の症状と原因についてご紹介します。放置するリスク・予防方法も解説するので参考にしてください。
※この記事はメディカルドックにて『「白内障」の症状・原因・発症しやすい人の特徴はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
郷 正憲(徳島赤十字病院)
徳島赤十字病院勤務。著書は「看護師と研修医のための全身管理の本」。日本麻酔科学会専門医、日本救急医学会ICLSコースディレクター、JB-POT。
白内障の予後と予防

白内障は完治しますか?
白内障は、手術を受けることで完治する可能性はあります。治療方法は、症状の度合いによっても異なりますが、手術を行えば視力回復が見込めるのです。ただし、先述したように薬による治療の場合は進行を抑えるのみです。そのため、薬だけでは完治しません。
手術をしないで放置した場合はどうなるのでしょうか?
見えにくい症状をそのまま放置して手術をしないままでいると、白内障の悪化やさらに他の病気を併発する可能性があります。そのため、決して自己判断で放置はしないようにしましょう。放置をしていると緑内障・糖尿病網膜症・網膜剥離などの病気の併発の可能性があります。また、白内障自体の悪化も進み、最悪の場合には他の病気との兼ね合いで失明の可能性があるため大変危険です。
白内障を予防する方法はありますか?
白内障を予防するには、次のような方法があります。紫外線から眼を守ることが大切です。紫外線をカットする機能は眼にもありますが、全てを防ぐことはできません。日頃から外出時にはサングラスや帽子などを着けて、紫外線から眼を守ることが大切です。また、食生活を改善することも予防につながります。白内障の原因にもなる糖尿病などは、食生活の乱れが影響します。そのため、規則正しい食生活をすることで予防することができるのです。
最後に、読者へメッセージをお願いします。
白内障は、加齢などにより誰でも発症の可能性がある病気です。視力が低下するなどの症状ですが、症状が軽度であれば受診しない方も沢山います。そのため、治療が遅れてしまい手術が必要となるケースも多いです。手術で完治する可能性があるといっても、早期に治療を行った方が身体への負担は少ないです。万が一、異変を感じた場合は早めに専門の医療機関に相談しましょう。
編集部まとめ

白内障は、年齢だけでなく糖尿病や先天性によるものなど、さまざまな原因で発症の可能性がある病気です。
そのため、若ければかからない病気ではありません。誰しも注意する必要があるのです。
普段から予防のためにも、食生活や紫外線に気をつけて発症リスクを下げるようにしましょう。
また、万が一異変を感じた場合には医療機関を受診しましょう。決して自己判断で受診を遅らせることがないようにして、視力低下を防いでください。
参考文献
白内障手術(日本眼科学会)

