白血病の代表的な症状
白血病の代表的な症状は3つあり、貧血症状、出血、発熱といわれています。こちらをひとつずつ解説していきます。
症状が現れたときは、かかりつけ医や近隣の医療機関を受診しましょう。また白血病であると明らかな場合は、主治医の診察を受けましょう。
貧血
赤血球には、栄養や酸素を全身に行き渡らせるという役割があります。白血病細胞が増加すると赤血球が生成されづらくなり、赤血球が減少して貧血症状が出るのです。
症状として代表的なものは、次の5つになります。
・動悸
・息切れ
・ふらつき
・めまい
・疲れやすさ
症状が現れたときは、すぐに座るか横になって休みましょう。症状が落ち着いても、急に起き上がったりすると再び症状が出てくる可能性があるので、ゆっくり動きましょう。白血病治療中の方は、対症療法として赤血球輸血を行います。
出血
血小板には止血作用があります。白血病細胞が増加することで血小板が生成されづらくなると、鼻をかんだだけでも鼻血が出てしまう可能性があるのです。そのため鼻血だけではなく、歯肉出血やあざ(内出血)も見られるようになります。
鼻血がみられたときは、止血剤をしみ込ませた綿球を鼻に入れたりします。歯肉出血は歯磨きをしたときに見られやすいですが、うがいをして口の中を清潔に保つようにしましょう。あまりにも続くようであれば、ガーゼを当てて止血します。内出血は体をぶつけていなくてもみられることがあります。白血病治療中の方は、対症療法として血小板輸血を行います。
発熱
白血球には、体に入った細菌やウイルスを攻撃して排除しようとする作用があります。しかし、白血病によってがん化した白血球が増えてしまうと、正常な白血球が減ってしまい免疫力が低下し、細菌やウイルスに感染しやすくなります。その結果、発熱を認めることがあります。
発熱の原因が明らかな場合は抗生物質や抗ウイルス薬を使用します。対症療法として38度以上の発熱があれば解熱剤を服用し、飲めない場合は座薬や注射薬を使用します。
「白血病の症状」についてよくある質問
ここまで白血病の症状を紹介しました。ここでは「白血病の症状」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
急性白血病と慢性白血病の症状に違いはありますか?
今村 英利 医師
急性白血病では、その名の通り症状が急激に現れて悪化していきます。慢性白血病は基本的に徐々に進行するものですが、時には急性転化という急性白血病のような症状に見舞われます。慢性白血病の多くは慢性期という時期に急激な症状がない時期に発見され、治療が開始されていることが多いです。
白血病を疑うあざの特徴を教えてください。
今村 英利 医師
あざと聞いてイメージするのは、青いあざかも知れません。白血病でみられるあざは、青いものだけではなく、血液を連想させるような暗紫色や暗赤色のあざ、赤い点々が無数にみられるあざもあります。

