育児に対する思想が強すぎるママ友・聡子に困り果てて八方塞がりの中、さやかはママ友・あいさんに相談。あいさんは聡子の行動を「教育でも助言でもなく、ただの押し付け」だと言い切ります。あいさんの現実的な意見で、さやかは徐々に自信を取り戻して…。
保育園のママ友に相談する
そんな八方塞がりの状況だったとき、保育園でよく話すママ友・あい(32)さんと話す機会がありました。あいさん自身はサバサバしていて、話していて気持ちのいい人。食生活や予防接種の話もしたことがあるけれど、私と同じような考えを持っていそうでした。
ある日の降園時、るいとめいちゃんが園庭で遊んでいるのを見ながら、私はそれとなく話を切り出してみました。
「ねぇ、あいさん。るいは牛乳が大好きなんだけど、めいちゃんはどう?」
あいちゃんは、ちょっと困ったように笑ってくれた。
「るいくん、えらいね!うちも牛乳は飲んでほしいけど、あんまり好きじゃないみたいで今いろいろ試してるの」
友人のしていることは押し付け
その返事を聞いて、私は心の底からホッとしました。よかった、あいさんとはやっぱり考えが合いそうです。
「実はね、私、高校時代の友達で、ちょっと『自然派』に傾倒しているママ友がいるんだけど…」
私が聡子からのDMの内容を、言葉を選びながら伝えると、あいさんは真剣な顔で聞いてくれた後、深く頷いてくれたの。
あい「そういうの聞いたことある。一部はわかるなと思う部分もあるよね。私も、子どもに使う調味料は無添加のものを選ぶことがあるよ
さやか「うんうん、そうだよね。私も添加物とか、もちろん気にするんだけど…」
あい「でも、お肉はよくないとか、薬は飲ませないとか、そういうのは同意できないな」
さやか「そうなの。私もやんわり伝えてるけど『るいくんを思ってのアドバイスなのに聞いてくれないの?』って言われたりでさ」
私の困りごとを聞いて、あいさんは少し考えた後にこう断言しました。
あい「それはアドバイスなんかじゃないよ。その人の思想の押し付けだよ」
あいさんのこの一言で、私の心がすごく軽くなりました。「押し付け」って、まさに私が感じていたことだったから。

