関西で100店舗以上が営業している老舗大衆食堂「力餅食堂」。独特の存在感を放つ同食堂で実食してきました。
力餅食堂(写真:アズマミサト)
※2025年8月時点の情報です。
※店舗によってメニュー、価格が異なります。
【力餅食堂】おはぎ、赤飯が特徴! 関西おなじみの大衆食堂
今回は、関西方面ではおなじみの老舗大衆食堂「力餅食堂」をご紹介します。
杵を交差させたロゴマークが目印の「力餅食堂」。店頭には「おはぎ」や「赤飯」が販売されているのも「力餅食堂」ならではの特徴です。関西の下町にはこのロゴが存在感を醸し出している、そんな昔ながらの原風景が今もあります。
「力餅食堂」の歴史は古く、創業は1889年に兵庫県豊岡市で饅頭屋としてスタート。その後は、あんころ餅を目玉とする甘党向けの食堂を経て、現在の大衆食堂へと進化したようです。
現在も続く、店頭での「おはぎ」や「赤飯」の販売スタイルは、それらの名残なんです。
「力餅食堂」はのれん分けスタイルで店舗展開を拡大していきました。その仕組みとは、8年以上働き、信頼を得ると独立が認められ、「力餅連合会」からの資金援助もあったそうです。のれん分け後には、各店舗に自由裁量が認められており、メニューや価格などは各店舗のそれぞれに個性が発揮できたのも特徴のひとつでしょう。昭和後半の最盛期ではなんと180店舗にまで拡大。
現在は、店主の高齢化や後継者不足などもありますが、そのノスタルジックな佇まいが雑誌などでも取り上げられるなど、あらためて存在に注目が集まっているようです。
【力餅食堂】まるで時間が止まったかのよう
さて、そんな「力餅食堂」ですが今回は大阪市・中崎町にあるお店へ行ってきました。
地下鉄谷町線・中崎町駅からすぐ、昔ながらの商店街の中にまるで時間が止まったかのような、映画のセットのような店構えで出迎えてくれる「力餅食堂」中崎店。
店頭には、「力餅食堂」のシンボリックな存在でもあるおはぎと赤飯が販売されていました。
おはぎ、ちらし寿司、いなり寿司などが並ぶ(写真:アズマミサト)
昼過ぎ、夕方近くに訪問したのですが、店内には常連さんらしきお客さんも。
壁一面には手書きのメニューとサイン色紙がびっしり。これもまた味わい深い。
(イラスト:アズマミサト)

