夫婦関係・子育て・仕事・人間関係など、実際のエピソードをもとに日常にある「共感できる体験談」や「ちょっとスカッとする話」を漫画にしている辰ノたむさん。私生活を絵日記で綴るブログ『うちのダンナがかわいすぎるっ!』では、本作のほか『正社員で入社した会社を半年で辞めたら感謝された件』など人気作も読める。
■釣り具に10万円!?




今回は、釣りにはまった夫が家族よりも趣味を優先していく話。主人公はしっかり者の妻・裕香と、子煩悩で物わかりのいい夫・隆志。はじめは家族みんなでやっていた「釣り」も、いつの間にか夫1人がのめり込んでいった。自分のことは二の次で家族を優先してくれていたから「趣味を楽しむくらいいいよね」と思っていたけれど、週末になるといつも家にいない。とうとう娘が「明日パパお休みなのに、またお家にいないの?」と、寂しそうに言うようになった。







そこで、妻の裕香は家族旅行を計画。しかし、夫は車にこっそりと釣り具を積み込み、旅行中に1人で隣町に釣りスポットへ行く。さらには、釣り具に10万円を使ったりと裕香に何の相談もなく、勝手な行動を取るようになる。



決定打は、前から予定を空けるように言っていた娘のダンスの発表会を忘れたこと。離婚を視野に入れて夫婦で話し合うことにした2人。すると、夫の口から考えてもいなかった言葉が出てきた。子煩悩で物わかりのいい夫に見えていたが、実は「夫であり、父親でいることが重荷だった」という。そして、夫婦が出した答えは「離婚」という結末。
■趣味に依存したのは、「夫であり、父親でいることが重荷だった」



本作は、辰ノたむさんの友人の実体験を漫画化したという。「もちろん身バレ防止のためにフィクションは混ぜていますが、大筋はそのままです。描く際に気を付けたところは、私自身が子どもがいないので、親という立場の心情を表現するのが難しかったですね。あとは、夫(隆志)は決して責任感がないわけではなく、自分なりに真っ直ぐ家族に向き合っているんだということが伝わるように気を付けました」家族に対して無関心だったわけではない。子どもが生まれて育児も家事もできることはやった。
結果的にこの夫婦は離婚して、今よりもいい関係になった。「結局は夫婦って赤の他人なので、それぞれ最適な関係性は違うんだな、と思います。友人にお互い新しい恋人は作らないのか聞いたことがありますが、『お互い1人の方が性に合っている』らしいです(笑)」仕事をしながら、いい夫、いい父親でいなければならないと肩肘を張っていた隆志は、1人になってようやく肩の荷が下りたようだ。
「連載中は、読者さんは女性の方が多いので、夫(隆志)に対する厳しい意見が多かったのですが、同じ立場である男性の方から『もし少しの歯車が狂っていたら、私も隆志のようになっていたかもしれない』とコメントをいただいたことがあり、夫・父親であることに葛藤している人は少なくないのかもしれない、と思いました」夫(隆志)が釣りに依存するほどのめり込んでしまった背景を見ると、さまざまなしがらみやストレス過多な男性社会の大変さも共感できる。
取材協力:辰ノたむ(@tatsuno_tamu)
※記事内に価格表示がある場合、特に注記等がない場合は税込み表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。

