
昆夏美、星風まどからが出演するミュージカル「マリー・キュリー」の公開ゲネプロ及び囲み取材が、10月25日(土)に東京「天王洲 銀河劇場」にて行われ、昆、星風の他、松下優也、葛山信吾、鈴木瑛美子、石田ニコル、水田航生、雷太、演出の鈴木裕美氏が登壇。初日を迎える心境や見どころなどを語った。
■韓国ミュージカルの傑作が待望の再演 新生「マリー・キュリー」が誕生
2023年に日本で初演されると、開幕直後から、マリーの信念に共感した多くの観客からの支持を獲得したミュージカル「マリー・キュリー」。日本版上演にあたり演出の鈴木氏は、韓国で加えられた台本の創作部分を、「ありえたかもしれない」もう1人のマリー・キュリーの物語として捉え、本作品をFact(歴史的事実)×Fiction(虚構)=ファクション・ミュージカルとして演出。その繊細な人物描写が大きな感動をもたらした。
今公演でタイトルロールのマリー・キュリーを新たに演じるのは、数々のミュージカル作品でその類まれなる歌唱力を遺憾なく発揮し、日本を代表するミュージカル女優となった昆と、元宝塚娘役トップとして人気と実力を兼ね備え、今作で初のタイトルロールを演じる星風。
そして、マリーの夫・ピエール・キュリー役に松下と葛山、マリーの親友・アンヌ役に鈴木と石田、投資家・ルーベン役に水田と雷太といった実力派俳優が勢ぞろいし、それぞれダブルキャストで演じる。
■星風まどか「期待と不安、闘志が大きく渦巻いている」

冒頭、昆は「とても緊張感のある朝を迎えております。ですが、稽古で必死に自分と向き合ってきたことを信じて、カンパニーの皆さんを信じて、そして裕美さんを信じて、すてきな公演を毎日務められるように頑張っていきたいと思っております」とあいさつ。
星風は「私は、期待と不安、あとは闘志、そういったものが大きく渦巻いている状態で、とにかくこの作品の中に生きるマリー・キュリーさんの魂、そして作品が持つ心みたいなものをお客さまにお届けできるように、演出の鈴木裕美さんの教えを胸に、共演者の皆さまを信じて調和し、化学反応に背中を押していただきながら初日に挑みたいなと思っております」とコメントした。
鈴木は「稽古からカンパニー全体でたくさん話し合ってきて、マリーとの関係、全体像、1人1人のキャラクターだったり、そういうことも裕美さんはじめみんなと話してきたので、あとは毎日の体感で、新鮮さなどを感じながら、日々、自分自身も楽しんで、心からアンヌとして生きられたらいいなと思っています」と奮い立つ。
石田は「私たちは明日初日ですけれども、稽古もずっとみんなで頑張ってきましたので、最後までけがなくやり切っていきたいなと思っております」と意気込んだ。
演出の鈴木氏は「比較的充実した長い期間の稽古をやらせていただいていましたので、2つのバージョンとも相当ニュアンスが変わっていると思います。全体を通して、たい焼きだとしたら、“尻尾の方はあんこが入っていない”ということはないというか、どこにも割とぱんぱんにあんこが入ってるといいますか。どのシーンを見ていただいても完成度が高い、いい作品になっているかと思います。どうぞご期待ください」と自信をのぞかせた。
■昆夏美「私にとってはとっても可能性の満ちた役」

マリー役について問われた昆は、「この役は本当に私にとって大きな壁が何枚も何枚もいろいろな角度からずっと立ちふさがってくる役で、挑戦だなとお稽古前からずっと思っていました。お稽古をしていくと、その壁がどんどん分厚くなっていって、なかなか壁を破れなかったり、どうやって登ればいいんだろうとか、いろいろなことを考える役でした」と回顧。
「でもそれが作品ともちょっと通ずるなと思って。マリーは壁をどんどん壊していくというか、突き進んでいくエネルギーがとても重要なポイントになってくる役だと思いますし、そこが自分の稽古期間の状態とリンクして、勇気をもらえるような役でした」と得心する。
そして、「この役と無事に最後まで真摯に向き合うことができれば、新しい自分にもまた出会えるかもしれないなというような、私にとってはとっても可能性の満ちた役です」と語った。
一方の星風は、「マリーは志高く芯の強い女性ですので、稽古中から自分にないものを手探りで、引き出しを模索しながら稽古に励んでおりました。これから始まる公演でもその1回1回を大切に、毎日生まれ変わるような気持ちで、常に新鮮に挑戦し続けたいなと思っています」と決意を固める。
■鈴木瑛美子「自己主張があってこそのシスターフッド」

それぞれの座組のマリーとアンヌの魅せ方を問われると、鈴木は「昆ちゃんと私のマリーとアンヌは、自分というものを主張し合うことで分かり合えたり、信頼し合えたり、自己主張があってこそのシスターフッドかなと思っています」とコメント。
「その中でちゃんと相手を受け入れ、愛し、信じる。自分という人間がいてこその相手。人によっては相手軸の人ももちろんいると思いますけど、我々は自分が核にある。マリーには自分が大切にしている科学というものがあって、アンヌは自分のやりたいことに突き進んでいく、というところで共通点があります」と答えた。
一方の石田は、「アンヌは史実にはいない人なので、まどかちゃんと一緒にやると考えたときに、私はマリーの背中をぐーっと押していけるような感じにできたらいいなと思い、そのためにまどかちゃんをずっと見つめています。この公演中ずっと見つめ続けたいと思っております」と星風とアイコンタクトを取り、場を和ませた。

■昆夏美「2つのバージョンを見て違いを体感して」
最後に昆は「また新しい『マリー・キュリー』が生まれます。緊張もするんですけれども、これから初日が明けたらまたさらにいろいろな引き出し、いろいろな発見が出てくると思いますので、どうぞ2つのバージョンを見て、裕美さんが言ったような違いもお客様自身で体感していただけたらうれしいなと思います。劇場でお待ちしています」とにっこり。
そして星風が「改めてこのような機会をいただけたこと、心から感謝の気持ちでいっぱいでございます。この感謝を役としてお返しできるように、1回1回心を込めて演じたいと思いますし、皆さんと健康に千秋楽まで駆け抜けたいです。ぜひ2チーム見ていただけたらなと思います」と呼び掛けた。
ミュージカル「マリー・キュリー」は、10月25日(土)より東京「天王洲 銀河劇場」にて、11月28日(金)より大阪「梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ」にて上演される。


