白血病の前兆となる初期症状
ここからは白血病の前兆となる初期症状をご紹介します。一つの症状だけでは何の病気かわからないですが、症状の組み合わせや経過などを踏まえて総合的に判断すると白血病を疑って診察が進められます。次に挙げる症状が出現しているとき、また続くときは、かかりつけ医や近隣の医療機関を受診しましょう。
倦怠感
赤血球が減少するために起こる症状のひとつ、貧血症状によって疲れやすい状況になります。小児は表現することが難しいため、周囲の方がいつもと違う様子がないか観察する必要があります。遊ぶ姿が辛そう、遊ぼうとしない、いつもと違ってぐったりしている、という時は、倦怠感が強いのかも知れません。
骨の痛み
白血病細胞が骨髄で増殖すると、骨痛や関節痛を生じることがあります。小児の場合は成長痛と間違えてしまう可能性もあります。骨の痛みだけではなく、ほかの症状も出現していることが多いです。自覚している症状全てをかかりつけ医に報告し、必要があれば白血病の精査のために紹介してもらいましょう。
リンパ節の腫れ
耳裏や首、わきの下にグリグリとした腫れを感じたら、リンパ節が腫れているかも知れません。リンパ性白血病に見られる症状で痛みを伴わないものもあるため、気づきにくいこともあります。
腹部の張り
肝臓や脾臓が腫れていると、胃の辺りから下が張ってしまいます。慢性の白血病に見られやすく、白血病細胞が肝臓や脾臓に浸潤しているときに見られます。
「白血病の症状」についてよくある質問
ここまで白血病の症状を紹介しました。ここでは「白血病の症状」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
急性白血病と慢性白血病の症状に違いはありますか?
今村 英利 医師
急性白血病では、その名の通り症状が急激に現れて悪化していきます。慢性白血病は基本的に徐々に進行するものですが、時には急性転化という急性白血病のような症状に見舞われます。慢性白血病の多くは慢性期という時期に急激な症状がない時期に発見され、治療が開始されていることが多いです。
白血病を疑うあざの特徴を教えてください。
今村 英利 医師
あざと聞いてイメージするのは、青いあざかも知れません。白血病でみられるあざは、青いものだけではなく、血液を連想させるような暗紫色や暗赤色のあざ、赤い点々が無数にみられるあざもあります。

