「ドライアイの初期症状」はご存知ですか?なりやすい人の特徴も解説!【医師監修】

「ドライアイの初期症状」はご存知ですか?なりやすい人の特徴も解説!【医師監修】

進行したドライアイの症状

進行したドライアイの症状

ドライアイが進行すると目にどのような症状が現れますか?

ドライアイが重症化すると、異物感や痛みが増し、まぶたを開けるのもつらいほどになることがあります。常に目が赤く充血して光に対して過敏になり、日中も強いまぶしさを感じるようになります。視界のかすみも慢性化し、瞬きや休憩では改善しないぼやけが続いたり、場合によっては視力低下が生じることもあります。

進行したドライアイでは、涙の膜が極度に不安定になり角膜表面のダメージが大きくなります。その結果、角膜に傷ができてしまい、激しい痛みを感じるようになります。また、涙の量が著しく減ることで朝まぶたが張り付いて開けられない、大量の目やにが出るなどの症状が現れることもあります。

進行したドライアイが目に与える影響を教えてください

重度のドライアイになると、目の健康への影響や合併症も深刻になります。角膜や結膜へのダメージが蓄積し、前述の角膜上皮剥離がさらに進行すると、黒目の表面にただれができる角膜びらんや角膜潰瘍を引き起こす恐れがあります。こうした状態を放置すると、角膜が濁って視力低下につながったり、最悪の場合失明のリスクもゼロではありません。

また、角膜に傷があると目の防御機能が低下するため、外からの病原体に感染しやすくなります。その結果、細菌やウイルスによる結膜炎や角膜感染症(角膜炎)を発症しやすくなり、特にコンタクトレンズ使用者では重度の感染症リスクが高まります。

ドライアイで目以外にも症状が現れることはありますか?

ドライアイによる目の不調が引き金となって起こる症状もあります。例えば、ドライアイが原因で肩こりや極度の疲労を感じ、それが頭痛につながることがあります。さらに症状が重い場合、吐き気や全身の倦怠感、気分の落ち込みといった全身的・精神的な不調を引き起こすこともあります。このように、ドライアイは単に目が乾くだけの問題ではなく、関連してさまざまな症状が現れる可能性があります。

ドライアイのセルフチェックと受診の目安

ドライアイのセルフチェックと受診の目安

ドライアイのセルフチェック方法を教えてください

ご自身で「ドライアイかも?」と思ったときに試せるセルフチェックがあります。日本ドライアイ研究会では、以下のような症状にいくつ当てはまるかを確認する方法を推奨しています。次の項目のうち5つ以上に該当する場合、ドライアイの可能性が高いとされています。

目が疲れる

目が重たい感じがする

目がゴロゴロする

目が乾いた感じがする

目に不快感がある

目がヒリヒリ痛い

目が赤くなりやすい

目がかゆい

朝、目が開けにくい

光をまぶしく感じやすい

白っぽい目やにが出る

なんとなく見えづらい

ときどきかすんで見える

最近少し視力が低下したようだ

チェック項目が5つ以上当てはまった場合は、ドライアイの疑いがあります。このセルフチェックはあくまで目安ですが、一つの参考になるでしょう。なお、上記の症状はドライアイ以外の目の病気(例えば結膜炎や緑内障初期など)の可能性もあります。セルフチェックの結果だけで自己判断せず、気になる場合は眼科で専門の診断を受けるようにしてください。

どのような症状が現れたら受診すべきですか?

ドライアイは市販の人工涙液などで様子を見ることもできますが、以下のような場合は早めに眼科を受診することをおすすめします。

症状が強い場合

症状が長引く場合

日常生活に支障が出ている場合

セルフチェックで複数項目に該当した場合

眼科では涙の量や角膜の状態を調べ、ドライアイの程度やタイプ(涙液減少型か蒸発亢進型かなど)を診断してくれます。症状に応じた点眼治療やケア方法の指導を受けることで、日常生活の不快感を和らげることができます。症状が強ければ迷わず眼科を受診しましょう。早期に対処することで、重症化や合併症を防ぐことができます。

配信元: Medical DOC

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