私がこんなに働く理由、それは
だけど胸の奥に、まだ小さな棘が残っている。チサトが言ったこと、タケシからのメッセージ。
「母親はナツミしかいない」
当たり前なのに。わかってるのに、どうしてあんなに刺さったんだろう。子どもたちが寝てしまえばとても静かなリビング。なにか考えるには持て余してしまうくらいだ。
私が今もフルタイムで働く理由。それは実家がちょっと貧しくて、いろいろなことを我慢してきたこと。両親は自営をしていて、当時はかなり大変だったみたいだった。感謝はしているけど、自分はわが子に同じ思いをさせたくはない。子どもたちが望むことはできるだけ叶えてやりたい。
遊びたければ働く。欲しければ働く。私が初めてバイトをした時からのモットーだ。
働くことも、家族で楽しむことも、どちらも手放せない。だけど今の私は、自分の信念に囚われているのか?自分の考えに堂々と胸を張ることができずにいる。
あとがき:信じてたやり方が、ちょっと揺れた夜
子どものため、将来のため。そう信じて走ってきたけれど、もしかしたら自分の独りよがりだったかもしれない。自分の選んだ「働き方」と静かに向き合い始めるナツミさん。
子育てしながらの働き方への葛藤。同様の経験がある方は少なくないかもしれませんね。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: 光永絵里
(配信元: ママリ)

