子育てをしていると、自分の子育ての仕方が悪かったのだろうかと、思い悩むことが何度もあるものです。
例えば、すぐに手を出してしまう子。
乳幼児期は、他の子への関心から、友達にすぐ手を出してしまう子はたくさんいます。
完璧な親もいなければ、完璧な子どももいない。
8,711 View書籍「子育てを元気にすることば-ママ・パパ・保育者へ。」(著:大豆生田啓友)より、全3回にわたり、“気持ちをラクにしてくれるようなことばとエピソード”をご紹介します。第2回目は、「子育ての悩み」について。
そうした子どもは、地域の子育て支援センターなどに行っても、すぐに手を出してしまうので、親はずっと目を離せません。他の親への気遣いもあり、一日いるとくたくたになってしまいます。
また、保育園などに預けている場合でも、「今日、○○ちゃんにかみつきました」と、保育者から伝えられることがあります。
親としては、かみつかれた子の親にどう謝ったらいいのだろうか、私のしつけ方が悪いのかと、思い悩み、苦しむことも少なくありません。何とも、やるせない思いに駆られます。
そして、「なぜうちの子だけがこんなにうまくいかないの?」と、絶望的な気持ちになることもあるでしょう。
そうした子育ての悩みは、手を出したり、友達とのトラブルが多い子だけでなく、引っ込み思案な子、食べない子、飲まない子、体の弱い子、言葉の出るのが遅い子など、実にさまざまです。
わが家も大変な時期がありました。
朝の登園をぐずるのです。親としては、毎日がイライラ。「こんなはずじゃなかった」の連続です。
その日は遠足でした。
「行かない」と、ぐずるわが子。どうにか気持ちを立て直し、パジャマのまま車に乗せて、遠足の待ち合わせ場所に到着しました。パジャマ姿のわが子を見て、保育者は笑顔でこう言いました。
「○○ちゃん、よく来てくれたね。パジャマでOKよ。パパもよくがんばったね」と。
この温かい言葉にどれほど救われたことでしょう。
この時思い出したのは、カナダの「Nobody's Perfect(ノーバディズ・パーフェクト)」の有名な一文です。
「完璧な人はいません。完璧な親もいなければ、完璧な子どももいないのです。私たちにできるのは最善をつくすことだけであり、時には助けてもらうことも必要なのです。」
親も子もみんな、十分がんばっています。
周囲の人たちがみんな、このようなまなざしで困っている親子に声をかけてくれたら、どれほど救われるかと思います。
カナダでは、困っている親子の視点に立ち、さまざまな子育て支援プログラムが行われているのです。「ノーバディズ・パーフェクト」もその一つ。親の主体的なグループ学習プログラムであり、日本でもあちこちに広がっています。
子ども家庭リソースセンター 編、向田久美子 訳『ノーバディズ・パーフェクト シリーズ・PARENTS/親』4頁、ドメス出版、2002年
***
このお話が収録されている、「子育てを元気にすることば」はこちらから購入できます。
1
うちの子って、もしかして…!?気になってたけど実は…
きのかんち
2
いつからだろう。夫が風邪をひいた時、心配しなくなったのは。 /第7話
やまもとりえ
3
生活に手いっぱいで「しつけ」までやれない…ワンオペ砂漠が潤ったワケ
いそめし ちかこ
4
1歳末っ子が最近覚えたこと。そして笑いを堪える家族たち。
ホリカン
生後100日の最高のご褒美。ホテルでのお食い初めが素晴らしすぎた!
コノビー名作集
貼らずにたまるシール。小3息子が答えた予想外の使い道
コノビー名作集
【優しい世界】校門前で行き渋る娘に……ほかの子たちの神対応に心が温まる
コノビー名作集
子どもの一言にハッ……!曇りなき眼に暴かれる、母のちょい恥ずかしいクセ
コノビー名作集
子が夫に質問「ママのこと大好き?」聞き耳をたてていたら、嘘でしょ…?
なおたろー『育児戦隊 ごきげん夫婦』
思わずキュン…♡レストランで夫の対応に”惚れ直した”出来事
多喜ゆい
「ワーママの大変さ」を、パパが実感したのはこんな瞬間
なおたろー『育児戦隊 ごきげん夫婦』
夫の育児にモヤる瞬間。「妻がいる前提」のおでかけムーブが私の顔を虚無らせる。
いそめし ちかこ