息子出産時のお話です。
4歳上の娘を出産したときは23時間陣痛に耐え、本当にボロボロになった私でしたが、2人目出産ということで今回は落ち着いて冷静に、そして出来るだけ時間も短くなったら良いな…!という気持ちでした。
いざ陣痛が始まり、深夜2時過ぎに上の娘を同居している私の両親に預け、旦那と2人1時間かけて隣の市の病院に向かいました。
とても順調に陣痛が進んでいるとの助産師さんの言葉を胸に激痛に悶えながら。
(わたし偉い超偉い上手いよ上手いよ順調だよ へっへへ…! ああもう本当いっでえ)
と自分を励まし精神を保っていました。
(ほぼ痛いの感想だったしやっぱり唸ってたけど)
娘の時は長いわ痛いわでかなり叫んだり取り乱しておりましたので、ひたすらスマート出産を目指して取り乱さぬよう努めてまいりました。(三つ指)
そんな中やっと分娩室へGOの合図を受け(…ふっ…ここまで7時間…めっちゃ短い!頑張った頑張った。今回は順調に、そしてクールに息子産んだるわあああ!)と最後の大仕事をするべく意気込んで分娩室へ。
さあ…ここで頑張れば息子に会える…
………痛いの終わる!!!!!!
そうこうして踏ん張っていましたが一向に息子は産まれてきません。
段々と気持ちも急いてきて痛さもどんどんと増していきます。
呼吸も荒くなりパニックになりかけているときに助産師さんが発した言葉は
「まだまだ時間が掛かるよ!」と言われ、赤ちゃんの心配と、この極限の痛さと、自分に残った体力を考え脱力してしまいました。
もう産まれる、産まれると保っていた気持ちと体力でしたが、すでにあまりの痛さに体の向きも簡単に動かせない。
痛さに耐え続け消耗したガタガタの体でまだ痛みに耐え、ましてや「さぁ産むぞ」いう時にいきめるかすら分からなく…。
恐くて恐くて
逃げられない体なのに気持ちだけは逃げたくて仕方がなかったです。
産むのは自分しかいない、赤ちゃんも苦しい中頑張ってくれているのは分かっていました。
たくさん呼吸をしなくてはいけないことも。
でも痛くて恐くて終わりの見えない時間に、とても長く闘った娘の出産時よりも恐怖感は強いものでした。
ボサボサの髪、汗を大量にかいた後のカッパカパになった肌、でもすぐにまたザバッと出てくる汗、叫んで唸って乾いた喉、全く生きた心地のしない重たい体で大の字になりながら。
ぼんやりと分娩室の壁にかかった電話機の時間表示を眺めながら。
私はあの時計が何時になったらこの辛さから解放されるんだろうと思っていたのを覚えています。
いざとなったら人間すごい力がでるもので、やっと産まれる、という時が来たらあんなに動かなかった脚も力を取り戻し、ピクピク痙攣していた手もまたベットの柵を掴めてちゃんといきんで産めるものです。
頭まっしろになりながら大泣きで息子を出産しました…!!
分娩台には2時間いました…!!涙
産まれた息子は産道を通る時にやはりとても苦しかったそうで、新生児仮死という状態で産まれ、産声も遅れ、心配しましたが、少しすると静まった分娩室にとても元気な泣き声が響いて安心したものです。
ほっとしながら後処置が始まり、先生には一人目の出産だったらおなか切ってたよ!頑張ったね、と言ってもらえてすごく嬉しかったです。
息子も本当にたくさん頑張ってくれて、出産3日目には分娩時の疲れからか多呼吸気味になってしまい、保育器に数日間入ることになり、私と一緒に退院は出来ませんでしたが産まれてから9日目に無事に我が家に迎え入れる事が出来ました。
今、体は少し小さめですが回旋異常や仮死だったのを忘そうになるくらいに特に問題もなく、すこぶる元気なやんちゃメンズです…!!
追い掛けても追いつけない笑
かわいくてかわいくて仕方がありません!
出産は本当にどれも命がけで大変だと思いますが、頑張って産まれてきてくれた子をこれからも大事に愛していきたいです!
ライター:ちっとき