「もう、ママごはん作れない…」号泣した離乳食づくり。今では食欲が心の支えのタイトル画像
公開 2019年11月17日  

「もう、ママごはん作れない…」号泣した離乳食づくり。今では食欲が心の支え

18,184 View

育児中、「思ってたのと違う」ということは沢山ありましたが、我が家の場合、その筆頭が離乳食。「食べない」が定番の悩みですが、「食べ過ぎる」が我が家の悩みでした…。


順調だった離乳食スタート期


思えば、うちの息子は新生児の頃から食いしん坊でした。

3時間おきの授乳を守ろうとしても、泣く、泣く、泣く。

助産師さんに「母乳ならあげてもいいのよ!」と言われて欲しがるだけあげるようにしていましたが、あげてもあげても吸い続ける……。

生後2ヶ月くらいまでは、おっぱいを吸わせている状態が「普通」で、「たまにおっぱいから離れてる」くらいの勢いでした。



そして、離乳食がスタート。

おかゆや野菜のペーストを、何の抵抗もなくゴックン。

スタート当初は、とても順調でした。

当時の育児日記を見返しても、何を与えたかの記録しか残っていません。

「器をひっくり返された」などと呑気に書いている程度で、「食べなかった」という記録もゼロ。


モグモグ期に入った頃には、積極的に口を開けて「ちょうだい♡」。

まさに“食”に目覚めた状態です。


「よしよし、乳腺炎に苦しんだおっぱい地獄から解放される日も近いぞ」

その時の私は、まさか次の地獄が待っているとは知りませんでした……。


「もう、ママごはん作れない…」号泣した離乳食づくり。今では食欲が心の支えの画像1
pixta_39566335_M

食べ過ぎる息子に不安を感じる日々


「ちょっと食べすぎじゃない?」と雲行きが怪しくなってきたのは、8ヶ月くらいから。

食べ終わって片付けようとすると、スプーンをじっと見つめるのです。

「もうちょっとほしいのかな」とあげると、あげたらあげただけ食べてしまいます。


離乳食の本にある目安量の倍近くを食べて、ケロッとしていることもありました。

胃腸に負担がかかるのではと心配になり、控えめにしようとしていても、今度は保育園で「お弁当が足りないようで、こちらでも用意しました」と言われる始末。

食べる、食べる、食べる!!!


どんどん増えていく、食べる量。

腱鞘炎になるのではないかと思いながら、食材をすりつぶす私。



たまに楽をしようとレトルトを買ってきても、市販品の1食分では、まったく足りません。

旅行に行ったときも、「持ってきた離乳食で足りるか」「近くにドラッグストアがあるか」などが気になり、全然楽しめませんでした。


食べる量だけでなく作る手間も倍増した「カミカミ期」


生後9ヶ月、カミカミ期に突入した息子は、さらに食べる量が増えていきます。

もともと料理があまり得意ではなく、作るだけで精一杯。

なのに離乳食の本は、「色々な味・食感を体験させましょう」「つかみ食べできるメニューを用意してあげましょう」と、さらに畳みかけてきます。

適当でよかったのでしょうが、第一子ですから、どのくらい手を抜けばいいのか分かりません。

まとめて作って冷凍していましたが、ストックもどんどん食べられます。

半日がかりで作って冷凍しておいても2日もせずになくなるので、「冷凍したり保存容器を洗ったりする分、手間増えてない?」ということも。



色々な食材を与えようと思うと、買い物も頻繁に行かないといけません。

多少形のあるものも食べられるようにはなりましたが、まだまだ、小さく切ったり柔らかく煮たりと手間もかかります。

当然ですが、大人の食事の支度もあります。

とにかく1日中台所にいて、ごはんのことばかり考えていました。


「もう、ママごはん作れない…」号泣した離乳食づくり。今では食欲が心の支えの画像2
pixta_43279286_M

疲労のピークで一人「できない」と泣いた


バクバク食べる息子に恐怖すら覚えるようになっていた私。

生後11ヶ月の時の日記には、次のような記録が。

”テーブルに落ちた米粒1つも見逃さない。スプーンを口元で止めると、早くよこせと言わんばかりに、自分でスプーンをつかんで口に入れる”

素っ気ない文面に、疲れ切っていた当時の様子が滲み出ています……。



ある日のこと。

「もうないよ」と言って片付けると、この世の終わりのような声で息子が大泣きしました。

しぶしぶ台所に立ち、次の食事で使おうと思っていた食材を解凍。



引っ越しの時期も重なり、疲労度はMAX。

泣き声を聞きながら、決して得意ではない料理をまた始める……。


『私、ごはん作るために子ども生んだのかな。最近ほかのこと何にもできてないじゃん』

『出産で仕事を辞めたりしないで、もっとお金があったら全部レトルト買ってたのかな』

『料理上手なママなら、たくさん食べてくれる息子を可愛く思えたんじゃない?』

どんどんマイナス思考になっていきます。



とうとう、「ママ、もうごはん作れない……」

カウンターキッチンの中にうずくまり、一人号泣してしまいました。


今では息子の「食べるの大好き」に助けられることも


劇的にラクになったのは、1才すぎでしょうか。



おにぎりやパンがそのまま食べられるようになったことが大きかったです。

また、私自身も手抜きを覚え、「足りなかったら赤ちゃんせんべいやボーロ、バナナでいいや」と割り切れるようにもなりました。


その後、息子の食欲は3歳ごろには落ち着いてきましたが、5歳の今も食べるのは大好き。

イベントでも、遠足は遊びよりお弁当、誕生日はプレゼントよりケーキが楽しみと、まったくブレません。


離乳食期は本当に大変でしたが、その食欲に救われていることも多いです。

給食が楽しみすぎて保育園を嫌がることはゼロですし、体調が悪くても多少は食べられるので、体力の回復も早いような気がします。



私も息子の食欲に助けられることのが多くなり、調理のお手伝いをしてもらったり、家庭菜園の水やりも息子の担当。


タイムマシンがあったら、あの頃の自分に、「頑張ってくれてありがとう。おかげで今は楽しいよ~!!」と言ってあげたいです。


※ この記事は2024年12月12日に再公開された記事です。

Share!