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公開 2019年11月14日  

義実家で里帰り出産…イヤだぁ~!を乗りこえ知った「夫の本音」

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次女を出産する際、義実家で里帰り出産をすることに……。
この帰省中、知らなかった夫のホンネや義母との関係性など、今まで見えていなかったものに気づきました。


里帰り出産で義実家に帰ることになった理由

次女を妊娠し、6ヶ月目の安定期に入ったころ。

そろそろ里帰りの計画を立てていこうと、夫と話し合いをすることになりました。

ただ、ここでひとつ問題が。

長女を出産したときは私の実家に里帰りをすることができたのですが、次女が生まれる時期は実父母ともに仕事が忙しく、里帰りができそうな状況ではなかったのです。

そこで夫が「今回はウチの実家に帰る?」という提案をしてきました。

「え……」と、正直言葉に詰まりました。

義母との仲は良好ではあるし、夫の家族とも特に問題はない。

けど……すぐにオッケーと返事ができる心情ではありませんでした。

このとき夫の転勤で私たち家族は横浜に住んでいて、義実家があるのは静岡。

夫は仕事へ行かなければならないので横浜に残り、私と長女の2人だけで里帰りをすることになります。

今までは、義実家に訪問するときには必ず夫がいて、義母と直接会話するというより、夫を介して話していたことが多かったのです。

義母の提案や頼み事なども、夫を介して暗に断っていたことも。

でも、今回は私が直接話をして、問題を解決していかなければなりません。

正直、「難しそう……」と感じました。

ここはいっちょ気合いを入れて、自分の実家にも義実家にも頼らずにやっていこう!と思ったのですが……。

このとき、長女は2歳でやんちゃ盛りのおてんばむすめ。

安定期に入り体調が良くなってきたとはいえ、このときは長女のパワーに毎日圧倒されっぱなしでした。

このペースでますます私のお腹が重くなり、出産を経て、産後もはたして無事に子育てはできるのだろうか……。

やんちゃな長女と、新しく生まれる次女も同時にお世話するなど、とてもできそうにありません。

夫はこのとき仕事が激務だったため、「時短でやりくり」「産休を取る」なんてことは、不可能に近い状況。

このままでは私も子どもたちもみんな倒れてしまう!!

ということで、出産予定日の一ヶ月前に義実家へ帰省することを決めました。

やっぱりやめておけばよかったかな…慣れない場での育児はちょっぴり窮屈

義実家に行くことになった土曜日。

「お世話になるぞ!」と決意はしたものの、やはり気乗りしない朝でした。

夫は「いいじゃん、お母さんに全部まかせちゃえば、ちさがラクでしょ?」なんて言うけど、そういうことじゃない……。

約3時間半ほどの車でのドライブは、憂鬱な時間になってしまいました。

そして無事到着。

義母も曾祖母もテンション高く出迎えてくれているのに、私ときたら、「お世話になります……」とテンションは低め。

「孫と長い間一緒にいられる!」と心が踊ってるみなさんと私との温度差は、きっと天と地ほどの差だったと思います。

このときほど夫に「行かないで」と思ったことはありません。

夫が日曜の夜に帰り、義実家での生活が始まったその日から、やはりくつろげないなぁ……と感じました。

自分の実家に帰省したときは、好きなだけマンガを読んだり、ゴロゴロしたりできたのに、義実家ではそれができない……。

長女のことも、さすがにお世話になるとはいえ、主に面倒を見るのは自分でないといけないような気がしたので、慣れない場で育児をする窮屈さにモヤモヤすることも。

帰省した初日から、「もう帰りたいな……」とはやくもホームシックにかかってしまいました。

義実家での居心地をよくしてくれた、長女の存在の大きさ

でもお世話になりはじめ、2週間がたったころ。

最初は緊張していた私でしたが、ソワソワするような気遣いは薄れてくるようになりました。

私がその場にいなくても、義母が遊び相手をしてくれるため、長女がのびのびと遊ぶように。

そんな長女の様子を見てか、口数の少ない義父が笑うことが多くなったり、主に家の中で過ごしている曾祖母も楽しそうに長女と遊んでくれたりと、家の雰囲気が徐々に良くなってきているように感じました。

きっと毎日楽しそうにしている長女の姿が、義実家の居心地を少しづつ良くしてくれたのだと思います。

それから、義母の「敬語を使わずに自然に接して欲しい」という希望に従ったことも、快適に過ごすことができた要因だと思います。

最初はどうしても遠慮がちでしたが、徐々に「おかあさん、これ洗ってもらってもいい?」と、お願いしたいことも素直に甘えることに。

敬語を使わなくなったことが、自分自身の緊張感を和らげることになりました。

義実家での生活で気付くことができた、夫のホンネと義母との距離感

義実家にお世話にあって特に良かったことは、「夫が帰ってきやすいこと」でした。

長女が生まれたときは、帰省先が私の実家だったので、夫が気軽に家にあがることができなかったのです。

夫は人見知りをする性格だった上、妻の実家ということもあり、うまくくつろぐことができない……。

生まれたばかりのわが子に一目会いたいと感じても、残業後の夜おそくに妻の実家に訪問することは失礼にあたるし、気軽に会うことができない……と感じていたそうです。

でも、夫の実家ならそんな気遣いは必要なく、自分のペースで、好きな時間に帰ってくることができました。

実際、金曜日に仕事を終えた夫は、翌日始発の新幹線に乗って、朝の8時くらいに実家に帰ってきたり、終電で夜更けに帰ってくることも。

帰ってきたときには、長女と遊んだり生まれたばかりの次女をあやしたりと、リラックスして過ごすことができました。

家族が離れて生活し、次に全員でゆっくり過ごすのは一ヶ月検診後……ということも少なくない「里帰り出産」。

ですが義実家にお世話になったことで、赤ちゃんが生まれたばかりのあの空気感を、家族全員で共有することができたのです。

これは、義実家に帰省しなければ気付かなかった発見でした。

そしてもう一つ、「義実家ならではの居心地の良さ」もあったのです。

長女の里帰りのときは自分の実家に帰省していたのですが、実母とケンカをすることが度々ありました。

長女が泣いて起きたときには「おっぱい足りないんじゃない?」。

長女に靴下を履かせなかったときには「そんなに薄着で大丈夫?寒くない?」。

今思えば、そこまで敏感に反応することでもなかったのですが、母親になりたてだった私は、実母に子どものことで何か言われる度に傷ついていました。

そしてその言葉に対して言い返したりと、お互いに遠慮が無い分、言い合うことが多かったように思います。

その点義母とは、お互いに「いい意味での遠慮」があったおかげで、実母のときよりも程よい距離感でいられてとても心地よかったです。

余計なケンカを生まずに、お互い気持ちよく過ごせた気がしました。

無理かも……を乗り越えて、気がつくこともあると実感

最初は嫌だな……と感じていた義実家の帰省も、夫と同じような立場を経験したり、義母と一緒に過ごすことで、これまで見えてなかった家族のホンネを垣間見ることができました。

もし私が今回義実家に帰省しなかったら、夫が気兼ねなく楽しそうに帰省してくる姿や、長女が多くの大人の関わりのおかげでのびのびとしてる姿は、きっと見ることはできなかったと思います。

「義実家なんて、きっと居心地が悪いに違いない」

「気を使うことばかりでいいことなんてないんだ」

こんな考えしかなかった私には、今回の経験はとても濃いものになりました。

実際に体験しないと、気付けないことは多い。

これからも家族にとっていい選択をするために、最初から「これはナシ!」というスタンスではなく、視野を広げることはとても大事なんだということを、今回は身をもって実感しました。


※ この記事は2024年10月27日に再公開された記事です。

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