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公開 2020年01月13日  

義母との心の距離が縮まるきっかけは、「ダメな私」を見せた時にある

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3歳の双子を連れて、初めて私だけで義実家に行った時のこと。思わぬきっかけで、義母との心の距離がぐっと近くなったのです。


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ママ+双子だけで、はじめての義実家への帰省


我が家には、小学校1年生の男女の双子がいます。これは、今から4年前、双子が3歳のころの思い出です。

夫は当時仕事が忙しく、平日も休日も不在がちでした。

ワンオペ育児に限界を感じた私は、思い切って義理の母に「双子を連れて3人で帰省しても良いですか?」と相談してみたところ、快く受け入れてもらえました。


義理の実家までは、電車で片道1時間30分。乗り換えが3回必要です。

3歳の双子を連れて、2泊分の荷物を抱えての移動となると、計2時間近くかかるだろうことが想定されました。

ベビーカーは卒業しているので、この道のりを両手をつないで歩くことができるだろうか?

道中でトイレには連れていけるだろうか?

人混みの中で、乗り換えに耐えられるだろうか?…と、心配事は尽きません。


でも…。

保育園に通い始めたことで、少しお姉さんお兄さんになってきた双子たち。

これまでは子連れ外出をためらうことが多かったけれど、今の2人ならどこまでおでかけできるのか、試してみたい。


そう考えた私は、思い切ってチャレンジすることにしました。

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出発して早々のトラブル!


自宅を出発して最寄り駅から電車に乗り、乗り換えのターミナル駅に着く寸前…私は、あることに気付きました。

「あ、財布がない…。」 

かばんの中をあさりながら絶望する私。

「え?ママ、お金忘れたの?」

見事にハモる双子。


穴があったら入りたい…とはこのことだと思いつつ、もう一度かばんの中を探してみるも、やっぱり財布はありません。

記憶をたどる限り、最後に財布を見たのは自宅の机の上でした。

絶望の中、電車はターミナル駅に向かっています。

一旦引き返すか…?このまま義実家まで直行するか…?


でも、引き返したら、もう義実家まではたどり着けない気がします。

そこで勇気を振り絞って、義理の母にメールで連絡することにしました。

「すみません、今2人を連れて向かっている電車の中なのですが、財布を忘れてしまいました。」

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不安な気持ちのまま反応を待っていると、すぐに優しい返事が返ってきました。

「大丈夫!電車に乗れるならそのままおいで!」

情けなさと恥ずかしでいっぱいの気持ちを抱えつつ、クレジットカードオートチャージ機能付きICカードを片手に、そのまま義実家へ向かうことにしました。

そして乗り換えること3回。

義実家の最寄り駅に着くと、義父と義母が迎えに来てくれていました。


祖父母に会った瞬間、双子たちはすかさず「ママお財布忘れたんだよ〜。ママってすぐ忘れるよね〜。忘れん坊だよね〜。」と報告していました。

息子の嫁が、財布を持たずに帰省してきた。しかも双子を連れて。

そんな状況でも「よく来てくれたね」と笑顔で迎えてくれた義理の両親に、感謝の気持ちでいっぱいでした。

「外出先で財布を持っていない」ことの不便さ


義実家の近くには、双子が大好きなショッピングモールがあり、みんなで夜ご飯の材料を買いに行くことになりました。

「財布を持っていない状況で買い物に行く」というのは、嫁の立場として不安なものです。

でも、ショッピングモールであればクレジットカードが使える!…と、内心ホッとしつつ買い物に行ってみると…。

連休中ということで、フリーマーケットが開催されていました。


子育て世帯が多く住む地域のため、双子たちが大好きなおもちゃもたくさん出品されていました。しかも格安です…。

さっそく目を輝かせている2人。

しかし、残念ながら私には現金がありません。


実の両親であれば「現金を持ってないから貸して」と言えることも、義理の両親に言うのははばかられます。

3歳の双子たちに向かって「おばあちゃんに買ってもらおう」と言える状況でもありません。



私は双子に「ごめんね、財布を忘れちゃったから、今日はお買い物はできないんだ。」と話をしました。

すると…

義母が私の様子を察して、双子に買い物をさせてくれたのです。

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嫌な顔ひとつせず温かく受け入れてくれた上に、フリーマーケットで買い物までさせてもらい、自然に接してくれる義母に本当に救われました。

義母との心の距離が、一気に近付いた出来事


財布を忘れた状態で義実家にたどり着き、ショッピングモールでの買い物でも義母に救われた私でしたが、もうひとつ大事なものを忘れていました。

荷物の中に入れたはずの化粧ポーチがないのです。

財布を忘れただけでも恥ずかしい状況で、まさか化粧品も忘れてきたなんて。

私は何をしにここに来たんだろう…。情けなさばかりが募ります。

しかもショッピングモールに行く前に気づいていれば、最低限のものを補充もできたのに、時既に遅し。

このままでは、明日はノーメイクで1日過ごすことになります…。


これが実家であれば、明日はもう家から出ない!という選択もできますし、母の化粧品を借りることでなんとか乗り切れるかもしれません。

でも、義理の実家ではハードルが高すぎます。



…そうは言っても、背に腹はかえられない。

私は意を決して、化粧品を忘れたことを義母に伝えることにしました。


「お義母さん、すみません…。実は、化粧品一式ポーチごと忘れてしまいました…。」

すると、義理の母は「えぇぇー!」と驚きつつも、「財布に化粧品に、大変だったわね」と笑いとばしてくれたのです。

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そして、「こんな時に役立つかも」と言って、化粧品の試供品を持ってきてくれました。

なんというありがたい対応。

今思えば、化粧品の貸し借りというのは、女性同士としてかなりハードルが高いことだと思います。

いきなり嫁から「化粧品を忘れた」と言われたとき、「使っていないサンプルだから好きなのを使って」と言ってくれた義母に、懐の深さを感じました。

今回の「忘れ物」を通して得たもの


夫の不在でワンオペ育児に限界を感じ、なんとか連休を乗り切るために決めたはずの義実家への帰省。

私のうっかりミスで予想外のトラブル続きとなりましたが、「財布と化粧品」というの2つマストアイテムの忘れ物を通して、義母との心の距離がグッと縮まったことは言うまでもありません。


実の両親になら言えることも、義理の両親には言いづらい。

今回の忘れ物は、そんな見えない境界線を飛び越えるきっかけのような出来事になりました。


思い切って決めた義実家への帰省を通して、「家族」としてより近い存在になることができたような気がしています。

※ この記事は2024年12月02日に再公開された記事です。

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