妊娠検査薬を使用する際、一番気になるのは「いつから検査可能なの?」ということではないでしょうか。
一般的に市販の妊娠検査薬は生理予定日の約1週間後から使用可能となっています。
それ以前に使用する、いわゆる「フライング検査」でも陽性反応が出ることはありますが、正確な検査結果を知りたいのであれば、付属の説明書に記載された期間でチェックするようにしましょう。
また、どうしても早めに妊娠の有無を知りたい場合、医療機関では生理開始予定日頃からでも検査が可能です。
ただし、排卵日のズレなどで実際に反応し始める時期が前後することもあります。
あくまで時期は目安と考え、陰性の場合でも数日開けて再検査してみることをおすすめします。
【妊娠検査薬の正しい使い方】
1.検査キットの採尿部に直接尿をかける、またはコップなどに尿を取り検査キットを浸ける
2.平らなところに置き、1~3分待つ
3.判定ラインで陰性か陽性か判断する
採尿の量については各検査薬の説明書の指示に従うようにしてください。
また、10分以上経過すると陰性でも線が出たり、陽性でも線が消えたりと正確な判定ができなくなります。
判定時間もしっかり守るようにしましょう。
判定は判定ラインの濃さではなく、有無で判断します。
判定ラインの出方もメーカーによって異なるため、説明書をしっかり読んで確認してください。
妊娠検査薬は、妊娠すると分泌されるhCG(human Chorionic Gonadotropin: ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)が検査キットに反応することで判定ライン(陽性反応)が出ます。
hCGが反応しない場合、判定ラインは出現しません。
このhCGは妊娠ホルモンと呼ばれ、着床後に体内で大量に作られ始め、妊娠4週頃から尿に混ざって出てきます。
現在、一般的な市販の妊娠検査薬はhCGの量が50 UI/L程度から判定可能とされています。
そのため、1度目の検査がフライングだった場合、数日後に再検査すると陽性になったり、薄かった判定ラインが濃くなったりすることでhCGホルモンの増加を知ることができます。
しかし、妊娠検査薬はあくまで「妊娠反応」を調べるためのものであり、「妊娠の確定」また「正常妊娠」であるかどうかは判りませんので注意が必要です。
妊娠検査薬は尿中に含まれるhCGに反応して陽性反応が出るとご説明しましたが、稀に陽性反応があっても妊娠していない場合があります。
以下に当てはまる場合は、判定結果に注意が必要です。
・hCG産生腫瘍や卵巣や精巣の絨毛癌などの場合
・不妊症治療や黄体機能不全の治療でhCG製剤の投与を受けている場合
・閉経後でhCG疑似物質が分泌されている場合
・流産後、人工妊娠中絶後である場合
上記に当てはまり、妊娠の判断が市販薬でできない場合は医療機関で判定してもらうようにしましょう。
妊娠検査薬を使用して判定ラインが薄い場合、判定結果に迷う人が多いようです。
特にフライングで検査した場合、判定に必要なhCGの分泌量がまだ少ないため、判定ラインが薄くなってしまうことがあります。
また、たとえ判定ラインが薄くても、10分以内に現れた線で、終了窓(コントロールライン)にくっきりと線があれば陽性の可能性は十分あります。
判定ラインが薄くて判りづらい場合は、約3日後の朝一の尿で再検査するようにしましょう。
妊娠反応がある場合は、判定ラインがはっきり濃く出るようになります。
妊娠検査薬にはご紹介した生理予定日の1週間後から使用できる一般的なものと、生理予定日当日から使える早期妊娠検査薬の二種類があります。
早期妊娠検査薬の使い方は通常の妊娠検査薬と同じです。
違いは妊娠反応が出るために必要なhCG量が通常の妊娠検査薬は50 IU/Lなのに対し、早期妊娠検査薬は25 IU/Lと少ない量で判定できるという点です。
少ない量のhCGから反応するため、その分早期の妊娠反応をチェックすることが可能です。
ただし、早期妊娠検査薬は医療用体外診断用医薬品にあたるため、薬剤師さんのいる薬局でしか購入できません。
早期妊娠検査薬を使用したい場合は、薬剤師さんのいる薬局で探してみましょう。
一般的な妊娠検査薬は薬局やAmaonなどの通販でも手軽に購入することができます。
対面で買うのは恥ずかしいという人や、まとめ買いしたいという場合は通販で購入するのがおすすめです。
また、店舗でも通販でも、妊娠検査薬は複数のメーカーから販売されています。
その中から、おすすめの妊娠検査薬をいくつかご紹介しておきます。
チェックワンは安心の日本製で、判定も1分とスピーディー。
99%の以上の正確さが人気の検査薬です。
判定結果が消えずにしっかりと残るため、パートナーにも判定結果を直接見てもらうことができます。
また、判定を迷わなくて済むデジタル版(判定結果がデジタル表示)もあります。
使用可能時期:生理予定日の一週間後
個数:1個入り、2個入りがあり
検出感度:50IU/L
クリアブルーも99%以上の正確さで、待ち時間も1分とスピーディーです。
また、クリアブルーの特徴は他のメーカーの妊娠検査薬と違い、判定ラインが青色で出るというところです。
他の紫がかったピンクのラインよりも結果が見やすい点が人気です。
使用可能時期:生理予定日の一週間後
個数:1個入り、2個入りがあり
検出感度:50IU/L
ドゥーテストも99%以上の正確さと、1分間のスピーディー判定です。
また、他の妊娠検査薬と採尿部の構造が違うのが特徴的です。
独自の構造により、採尿時の飛び散りを防止し、尿をかける時間も2秒と短いのがポイントとなっています。
使用可能時期:生理予定日の一週間後
個数:1個入り、2個入りがあり
検出感度:50IU/L
市販の妊娠検査薬で陽性反応が出た場合、できるだけ早くに医療機関を受診する必要があります。
妊娠検査薬で陽性だとしても、すなわち「妊娠確定」ではありません。
医療機関を受診し、正常妊娠であることを確認することが非常に大切となります。
病院ではhCGの血中濃度を測定することで子宮外妊娠や流産の危険を知ることもできます。
子宮外妊娠は全妊娠の1〜2%で起こるとされ、受診が遅れたことで気づかないまま赤ちゃんが成長すると、卵管破裂を起こし母体の命にも関わります。
また、陽性反応が出ても妊娠継続できずに化学流産してしまうこともありますので、赤ちゃんのためにも、市販の妊娠検査薬だけではなく、きちんと受診するようにしてくださいね。
医療機関を受診するタイミングとしては、胎嚢が確認できる妊娠4週後半~5週頃に行くのがおすすめです。
最終月経が不明で妊娠数週がわからない場合や何らかの事情により出産を選ばない場合は、できるだけ速やかに受診するようにしましょう。
薬局などで手軽に買える市販の妊娠検査薬は、生理予定日の1週間後から99%以上の正確さで判定が可能です。
しかし、排卵日のズレなどで検査するタイミングによっては判定ラインが薄いこともあります。
その場合は3日後の朝一の尿で再検査してみましょう。妊娠していてhCG量が増えていれば、はっきりとした陽性反応に変わります。
また、妊娠以外でも陽性判定が出る場合はあります。しっかりと取扱い説明書を確認してから使用するようにしてくださいね。
妊娠検査薬で陽性反応が出た場合は、ママのためにも赤ちゃんのためにも、できるだけ早いタイミングで医療機関を受診するようにしましょう!