赤ちゃんのミルクはいつまで必要なのでしょうか?
離乳食の期間は、栄養補給をミルク中心から食事中心へ移行するための期間です。
離乳食の回数と量が多くなるのにあわせ、ミルクの量を少しずつ減らしていくようにします。
個人差はありますが、離乳食は1歳から1歳6ヶ月ごろには完了期となります。
食事とおやつが十分に取れているようでしたら、乳幼児期に必要な栄養素を補えるフォローアップミルクを、おやつにプラスするとよいでしょう。
離乳食が始まったら、赤ちゃんのミルクは離乳食の様子をみながらあげるようにします。
離乳食が初期から中期、後期と進み、食べる量が増えてきたらミルクの回数と量を少なくしていきましょう。
以下に離乳食の時期ごとのミルクの回数と量の例を紹介します。
実際の回数と量、時期には個人差がありますので、お子さんに合わせて調整しましょう。
離乳食を始めた5~6ヶ月ごろは、栄養補給はミルクをメインに考えます。
午前中6時と10時、午後の2時と6時、10時の5回ミルクをあげ、午前10時のミルクと一緒に離乳食もあげましょう。
離乳食が1回の時期は、200から220mlのミルクを1日5回が目安。
ミルクは、離乳食を食べたあとに出すようにします。
離乳食を始めて1ヶ月後ぐらいから、7~8ヶ月くらいの離乳中期ごろは、午後6時のミルクのときにも離乳食をプラスして2回食にします。
離乳食が2回になったら、離乳食後のミルクは140から160mlほどに少なめにしましょう。
離乳後期の9~11ヶ月ごろ、赤ちゃんが3回の離乳食に慣れてきたら、ミルクをさらに減らしていきます。
朝6時と夜10時のミルクは200mlほど、午前10時と午後2時と6時の離乳食後は、ミルクは50から100mlほどにします。
フォローアップミルクは、
離乳後期ごろからの赤ちゃん向けのミルクとしてつくられています。
そろそろ従来のミルクからの切り替えを考えても良いかもしれません。
離乳食を3食十分に食べられるようになってきたら、離乳食後のミルクはなくしていきます。
1歳~1歳6ヶ月ごろは、3回の離乳食に加えておやつを2回提供するようにしていきます。
朝6時と夜10時のミルクをやめて、午前と午後のおやつのときにフォローアップミルクを1回200mlほどあげるようにします。
十分な量の離乳食が取れていないときは、フォローアップミルクの回数と量を増やしてあげましょう。
寝る前にミルクを飲む習慣が長く続いてしまうと、夜尿症(おねしょ)の原因のひとつになってしまうとも考えられています。
人間のぼうこうは寝る前におしっこをすれば朝までおしっこをせずに済むようになっていますが、寝る前に水分をとってしまうとそれが難しくなります。
寝る前のミルクの習慣は、3回食が定着してくる離乳完了期にはやめておいた方が良いでしょう。
午前10時と午後3時、おやつとともにミルクを飲んでもらうようにします。
フォローアップミルクは、離乳食を中心とするようになってきた赤ちゃん向けにつくられています。
9ヶ月ごろの離乳後期になったら、いつものミルクをフォローアップミルクへ切り替えてみてはいかがでしょうか。
フォローアップミルクには、離乳食だけでは不足しがちなたんぱく質や鉄、ビタミンCやカルシウムなどが含まれています。
離乳食の補助として使うことで、乳幼児期の発育に必要な栄養素を補うことができます。
とくに9ヶ月から2歳くらい、乳児期後期から幼児期には鉄欠乏症が起こりやすいとされています。
乳児期の間は赤ちゃんのからだにはお母さんからもらったものと、食事からとで必要な鉄分量をまかなっていますが、生後半年ほどでお母さんからの鉄は使い切ってしまいます。
そのため、9ヶ月ごろからフォローアップミルクを活用し、鉄分を補給してあげると良いでしょう。
フォローアップミルクは、発達の著しい3歳ごろまでの使用が推奨されています。
この時期の子どもに適した栄養素がバランスよく含まれていますので、離乳食や幼児食を補う目的であげましょう。
フォローアップミルクへ切り替えるときには、1日のうちの1回分だけをフォローアップミルクに変えてみます。
赤ちゃんの様子をみながら、徐々にフォローアップミルクに慣れてもらいましょう。
ミルクはいつまで?とともに気になるのが、哺乳瓶はいつまで使っていて良いのかということではないでしょうか。
夜に哺乳瓶を咥えたまま寝ることが習慣となってしまうと、哺乳瓶う歯(虫歯)になってしまうことがあります。
夜間は唾液の分泌量が昼間よりも極端に少ないため、唾液が触れづらい上顎前部の歯の表側が虫歯になりやすいのです。
哺乳瓶は、乳切歯(上下の前歯2本づつ)が生え終わった1歳ごろを目安にやめるようにしましょう。
多くの場合では離乳食の完了期を迎えているころですし、栄養面を考えても夜間のミルクの必要性は少なくなってきている時期です。
いきなり哺乳瓶をやめることが難しい場合は、哺乳瓶の中身を砂糖を含まないものに変えるなどと工夫しながら、徐々に使用頻度を減らしていきましょう。
粉ミルクは1度開封したら、どんなに清潔に扱うようにしても3週間で使い切ることを目安としましょう。
離乳食が進んで、思ったよりもミルクの消費量が少なくなってしまったようなときには、離乳食で粉ミルクを使うようにしてはいかがでしょうか。
粉ミルクを使った離乳食を、時期別に3つ紹介します。
皮をとって茹でたかぼちゃは裏ごししておきます。
鍋に水40mlと粉ミルク5.2g、耳を除いた食パン(8枚切り8分の1枚)をちぎって入れ、弱火でトロトロになるまで煮込みましょう。
できたパンがゆをすり潰したら、裏ごししたかぼちゃを乗せて完成です。
耳を除いた食パン(8枚切り4分の1枚)とバナナを5mm角に切り、大さじ1杯のりんごのすりおろしと3.9gの粉ミルクを60mlのお湯で溶いたものも加えます。
耐熱容器に入れてから、500Wまたは600Wのレンジで30秒ほど加熱します。
茹でたさつまいもとかぼちゃを裏ごしし、調乳した粉ミルクを混ぜます。
茹でた人参とブロッコリーは5~10mmほどに切り、先ほどの裏ごしに加えて耐熱カップへ詰めましょう。
粉チーズをふりかけてから、トースターやオーブンで焼いて出来上がりです。
ミルクの回数や量は、赤ちゃんの離乳食の進みをみながら調整していきます。
離乳初期から中期、後期、完了期へと段階が進むにつれ、ミルク中心から離乳食中心へと移行していきましょう。
離乳後期の9ヶ月ごろからは、乳幼児期に必要な栄養素を多く含んでいる、フォローアップミルクをうまく使ってみてくださいね。