生後6ヶ月の赤ちゃんの発育、発達はどのようなものなのでしょうか。
厚生労働省が実施している乳幼児の身体発育調査(平成22年度調査)によると、生後6ヶ月の赤ちゃんの平均身長、平均体重は以下の通りです。
男の子 生後6ヶ月~7ヶ月 8.01kg 67.9cm
女の子 生後6ヶ月~7ヶ月 7.52kg 66.4cm
この数値はあくまで平均を出したものです。
母子手帳に記載されている成長曲線に沿って成長しているのであれば問題ありません。
視覚は生後5ヶ月頃から発達してきますが、生後6ヶ月になると奥行き知覚も発達してきて、より遠く離れたものも見えるようになるようです。
区別できる色も増えてくるので、一層好奇心旺盛で活発になる時期です。
また、6ヶ月を過ぎると指先の動きも上手になり、少しずつ大人と同じような物の握り方ができるようなる子が増えてきます。
逆に熊手のようにべたっとつかむ「熊手つかみ」をする赤ちゃんもいます。
指先の発達の早さも個人差があるので、「熊手つかみ」をしていても焦らずに見守りましょう。
体の筋肉もだいぶしっかりとしてくる時期なので、左右に寝返りをうったり、支えられなくても一人でお座りしたりする子も出てくる時期です。
もちろん、個人差があるので無理に寝返りやお座りなどの練習をさせる必要はありません。
お口の中も最初の乳歯が生え始めてくる時期ですが、歯の生える時期も個人差があります。
生後5ヶ月頃は「あー、あー」と喃語(なんご)で要求をするくらいでしたが、生後6ヶ月になると喃語で会話を真似るようになり、「ダメ」など簡単な単語を理解できるようになる子もいます。
赤ちゃんは毎日大人からかけられる言葉を真似して覚えていきます。
そのため、たくさんの言葉をかければかけるほど、赤ちゃんの言葉も増えていくと言われています。
この時期からは積極的に読み聞かせをするなどして、たくさんの言葉を赤ちゃんにかけてあげましょう。
次第に発声などを自分なりに変化させながら反復し、それを楽しむ様子が見られることも。
これは喃語を反復する「反復喃語」と言います。
「反復喃語」が出始めると、赤ちゃんが頑張っておしゃべりしているように感じられるでしょう。
また、生後6ヶ月になると人見知りをする子も増えてきます。
パパママなどの身近な人とそれ以外の人との区別ができるようになった証です。
しかし、人見知りも個人差があるため、人見知りが激しい子もいれば全くしない子もいます。
ここからは、生後6ヶ月の赤ちゃんの授乳、ミルク、離乳食についてご説明します。
生後6ヶ月になると多くの赤ちゃんが離乳食をスタートさせていますが、離乳食をはじめても授乳はまだ必要な時期です。
この時期の量の目安は240mlの授乳で、時間の間隔は4〜5時間おきです。
離乳食は1日1回から始めます。
時間は午前中、赤ちゃんの機嫌がよくお腹が空いているタイミングに食べさせるのが良いでしょう。
また、アレルギー反応が出た時のため、はじめての食材を与えるときは病院の開いている平日にすることをおすすめします。
離乳食は生後5〜6ヶ月頃からはじめる子が多いようです。
赤ちゃんの首がしっかりと座って、手で支えると安定して座れるようになっており、大人の食事に興味を示すようであれば、そろそろ離乳食を始める時期といえるでしょう。
離乳食は1日1回、小さじ1からスタートします。
最初の1週目は10倍粥をなめらかにすりつぶしたものをあげましょう。
上手にゴックンできたら、一週間かけて小さじ3まで徐々に増やしていきます。
2週目からは10倍粥(炭水化物)に加えて、野菜ペーストなどビタミン類をあげてみましょう。
食材によってはアレルギーが出る場合もあるので、はじめて与える食材は食べた日付をメモしておくと安心です。
3週目からは炭水化物、ビタミン類に加えてタンパク質である白身魚や豆腐などをあげてみましょう。
4週目は新たな食材を試したり、食べられる量を確認したりしましょう。
この時、お肉や赤身、青身魚などアレルギーの出やすい食材はまだ与えない方が安心です。
同じ食材は2〜3日続けて慣らします。
5週目からは赤ちゃんの様子を確認しながら、ペースト状のりんごやバナナなどもフルーツも加えて、午前と午後の2回食にしてもいいでしょう。
生後6ヶ月の赤ちゃんの寝かしつけについて解説していきます。
生後6ヶ月頃の赤ちゃんの平均的な睡眠時間は、1日12〜16時間程度です。
まだお昼寝が必要な時期で、お昼寝は2〜3回が目安です。
もちろん、睡眠時間もお昼寝も個人差があり、その日の体調や運動量なども関係してきます。
睡眠時間を安定させるためには、決まった時間に眠らせるようにすることが大切です。
しかし、お昼寝が長すぎると体内時計が整いづらく、夜の入眠の妨げになることもあります。
夕方のお昼寝は17時までにするようにしましょう。
この時期、寝かしつけに苦労している方は多いかもしれません。
赤ちゃんを寝かしつける際は、入眠時にリラックスさせることが効果的です。
マッサージやタッチをしたり、絵本を読んだり、子守唄を歌ったりと、赤ちゃんがリラックスしてくれることを見つけましょう。
また、部屋を暗くして、テレビなどの雑音も消し、眠りやすい環境を作ることもポイントです。
この時期からは夜泣きをする赤ちゃんも出てきます。
夜泣きの原因は、起きていたときに受けた刺激や、体内時計や脳の機能が成長過程にあるためと言われています。
また、夜間断乳や卒乳をしはじめている場合は、おっぱいがないことにストレスを感じて夜泣きがひどくなるケースもあります。
夜泣きが続くと家族も寝不足でつらくなります。
赤ちゃんの生活リズムを整えたり、眠りやすい環境をつくったり、家族の協力を得ることで乗り越えていきましょう。
ここからは生後6ヶ月の赤ちゃんの過ごし方、お世話について説明していきます。
まずは赤ちゃんの生活リズムを整えるようにしましょう。
朝起きて太陽の光を浴びることで体内時計が整うようになります。
夜は早めにお風呂をすませ、眠りやすい環境で寝かしつけましょう。
日中は親子でのコミュニケーションを大切に、本の読み聞かせや手遊び歌など、赤ちゃんの発育を促すような遊びを毎日の週間にするのがおすすめです。
「マママ」「ダダダ」など同じ音を繰り返す「反復喃語」も始まる時期なので、たくさんの言葉をかけてあげましょう。
おもちゃで遊ぶ場合は、赤ちゃんが好むカラフルなおもちゃがおすすめです。
寝返りやおすわり、ハイハイでも遊べるようなカラフルなボールや大きめのブロックなどで遊んでみましょう。
【安全対策】
生後6ヶ月になると急に動き回るようになるようになるため、お家の中での事故に注意が必要です。
特に以下の事故に気をつけるようにしましょう。
・転落事故
・誤飲事故
・火傷事故
これらの事故から赤ちゃんを守るためにも、お部屋の安全対策をすることが大切です。
・ベッドなど高いところに乗せる時は柵や安全ベルトをしっかりする
・窓の近くに家具を置いたり、ベランダに物を置いたりしない
・誤飲の危険があるものは手の届かないところに片付ける
・ストーブやアイロンを使用する際は、赤ちゃんの手の届かないところで使用する
・コンセントにはカバーを、引き出しにはストッパーをつける
・ドアで指を挟まないようにドアストッパーをつける
また、危険なことについてはしっかりと「ダメ」と伝えるようにしましょう。
【6~7ヶ月健診】
住んでいる地域によって時期、集団健診か個別健診かは異なりますが、生後6ヶ月になると6〜7ヶ月健診があります。
赤ちゃんの発達、発育を確認するとても大切な健診なので、必ず受けるようにしましょう。
6~7ヶ月健診では、おすわりをするか、脇を支えて立たせると足をついたりピョンピョンしたりするか、両手を使えるか、名前を呼んだら振り向くかなどを確認することが多いようです。
【予防接種】
BCGワクチンは結核の予防接種です。
日本では生後11ヶ月(1歳未満)までに1回接種します。
現在、赤ちゃんの結核はとても少ないので、四種混合(DPT-IPV)ワクチンを3回受けた後の生後5ヶ月以降に接種するのが望ましいとされています。
【 口内ケア】
生後6ヶ月になると乳歯が生えてくる子も増え、口内ケアをはじめる時期でもあります。
赤ちゃんの口内ケアは、上下の前歯が生えるまではガーゼ磨きで十分です。
上下の前歯が生え揃ったら、やわらかい赤ちゃん用の歯ブラシで、優しく丁寧に磨いてあげましょう。
最後に、産後6ヶ月のママの生活についてご紹介します。
わたしの場合、生後6ヶ月頃に子どもの寝返りが始まってからが特に大変でした。
コロンと寝返り→号泣→戻す
そして、数秒後に
再びコロンと寝返り→号泣→戻す…。
この状態がエンドレスで続きました。
まさに下の関連記事通りの光景です。
数時間後には、私が「寝返り戻し」で疲れてしまった覚えがあります。
生後6ヶ月のママは新生児期から引き続き、まだまだ寝不足な状態が続いているのではないでしょうか。
そんな時は、無理をせずに家族や行政のサポート、時短家電を活用するのがおすすめです。
一時保育を利用したりしてママがリフレッシュする時間を作るのも良いでしょう。
一時保育は仕事をしていなくても、ママの息抜きのための利用が可能なので、気軽に利用してみてはいかがでしょうか。
ただし、事前に登録が必要な場合や予約が埋まっている場合もあるので、利用したい場合は早めに連絡をするようにしましょう。
食洗機や乾燥機などの時短家電もママの負担を減らすことができ、空いた時間でゆっくり過ごせます。
育児に一生懸命で頑張りすぎてしまう方は、意識的に休憩やリフレッシュをするようにしましょう。
この時期、ますます感情豊かに成長していく赤ちゃんとのコミュニケーションを楽しみましょう。