わざと悪いことをする子どもにイライラする人は、すなおじゃない自分を嫌っている人。
もっとすなおになりたいと思っている人なんです。
「すなお」って怖いんですよ。
嘘偽りのない自分だから。
そんな自分を否定されたら、もう立ち直れない。
すなおじゃない人って、一見強く見える人が多いけれど、きっと、すごく繊細で傷つきやすい人。
だからね、すなおになりたい人は、強くなりたい人。
弱い自分、小さなことを気にしちゃう自分、人の目が気になりすぎる自分が、嫌いなんだと思うんです。
もし、あなたがこのタイプなら、小さい頃から、すごく繊細だった。
親の表情や言葉はもちろん、お友達が自分のことを好きかどうか、なんかも気になっていたんじゃないかな。
でも、気にしやすい繊細な自分をさらけ出すことも怖くて、強がったり、わざと人を怒らせるようなことを言ったり……。
そんなあなただから、親から「すなおさ」を求められたり、自分の気持ちをすなおに表現できないことを怒られたりした経験もあるのかもしれない。
「すなおじゃない自分」で損していると感じることがたくさんあったから、「すなおになりたい」とか「自分の本当の気持ちをかわいく伝えられる人になりたい」なんて思ったことも、何度となくあったんじゃないかな。
だから、「こっち見て」とか「遊んで」「かまって」と、すなおに言えずに、わざと悪いことをして気づいてもらおうとする子どもにイライラするんです。
なんだか、人に対して、すなおに気持ちを伝えられない自分を見ているようで、腹が立つ。
「そんなことしても、気持ちは伝わらないよ「余計に嫌われるよ」と、子どもに言っているその言葉、いつも自分に言っている言葉なんじゃないかな。
まずは、自分が、すなおじゃなくて「メンドクサイやつ」だということに気づいてあげてほしいのです。
そして、そんなメンドクサイ自分を受け入れてあげる。
そんな自分であることをゆるしてあげてほしいのです。
「すなおになれないよね」
「本当の気持ち言ったら、嫌われそうで、バカにされそうで怖いよね」
「弱いやつ、メンドクサイやつだと思われそうでイヤだよね」
「でも、私って小さい頃からメンドクサイやつだから」
「メンドクサくて、かわいげのない私でもいいよ」……というように。
さらに、メンドクサイ自分を出していってほしいのです。
いつもなら、言い返さずにグッとガマンするような場面で、言い返してみる。
小さな不安を、勇気を出して伝えてみる。
数か月前に言われてずっと気にしている、あの人のあの言葉について、「じつは、あの言葉、すごく悲しかったんだ」って打ち明けてみる。
ただ、あまりにもメンドクサイ事案については、他人を介さず、自分の中で解消するのも、ひとつの方法。
紙に書いたり、ひとりでいるときにひたすらつぶやいたりするといい。
あなたは、あまのじゃくなんですよね、たぶん。
本当は、パートナーのこと好きなのに、好きを言えなかったり、本当はラーメンが食べたいのに、相手が「ラーメンが食べたい」と言ってくれるのを待っていたり。
変に大人を目指すから苦しいし、うまくいかないし、こじれる。
「私って、ほんと小さいこと気にしてるな」「私って、超メンドクサイ人なんだな」と受け入れましょう。
ただ、勇気を出して、自分の気持ちを伝えることは、ちょっとがんばってみてもいいかもしれない。
自分の気持ちを伝えられないと、周りの人をどんどん悪者にするから。
「わかってくれない」「気づいてくれない」……というように。
ラーメンが食べたいのなら、「ラーメンが食べたい」って勇気を出して言う。
相手が「ラーメンは食べたくないなあ。ハンバーグがいい」と言ったとしても、それはあなたのことを否定しているわけじゃないからね。
きっとあなたは、それが怖いのだけれど、相手が「イヤだ」と言っているのは、あなたじゃなくてラーメン。
すねて、勘違いして受け取るのは、もうやめよう。
本当は好きなのに、嫌われるようなことを言って、相手の「好きだよ」という言葉を聞こうとするのも、もうそろそろおしまい。
冷静に見ると、やっていることは「中学生の女子」。
自分からフクザツな状況にしないで。
とにかくまずは、自分が「メンドクサイ人」だということを受け入れてあげる。
「メンドクサイやつでもいいよー」と自分をゆるす。
これをやりつつ、「自分のメンドクサさ」で、周りの人を悪者にしているような案件は、ちょっとずつ手放していけると、すごく生きやすくなりますよ。
子どもがわざと悪いことをした時、ちょっと立ち止まって考えたいこと
19,690 View子育てママ専門カウンセラーとして、インスタグラムでも多くの支持を集める福田花奈絵さんによる書籍『泣いている子どもにイライラするのはずっと「あなた」が泣きたかったから』(サンマーク出版)をご紹介いたします!
メンドクサイ自分をもっと出そう
「すなおじゃない私も、受け入れてほしかった」
「メンドクサイ私でもいいよ」
いかがでしたか?
この本の中では、今回ご紹介したようなフレーズが他にもたくさん紹介されています。
そしてその台詞を、声に出して言ってみましょう、とすすめています。
子育てをしていると、知らず知らずの間に肩の力が入って生きづらくなってしまっていること、ありますよね。
そんなお母さんの心に優しく寄り添ってくれる魔法の言葉で、癒やされてみてください。
読み終えて本を閉じた時、新しい「私」になれそうな素敵な一冊です!
(編集:コノビー編集部 阿部)
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