いそめしちかこ
5歳の男児と1歳の女児の母。IT系企業に時短で務めるワーキングマザー。
理系夫婦がグ~ッと掘り下げ!円満の秘訣は「イノベーションを起こさないこと」
64,176 ViewIT系企業に務める夫婦が、ずっと仲良し夫婦でいるために考えている事を話し合いました。
登場人物
旦那
Webサービス系の企業に務めるサラリーマン。
仲が良いのはどうしてだろう
祝、結婚5周年〜
おめでとう〜かんぱ〜い
まあなんというか、うちはなんだかんだでうまくやっていけてますな
表面上仲良しでも実は裏では冷めきっているなんて話もたまに聞くけど、そんなこともないよね。
…いや、ないよね?本当は冷めきってたりしないよね?
裏で「うちの嫁は最悪でさ〜」とか言ってないよね。
いや〜実は…
…って、ないない。
大丈夫、大丈夫。
この間会社の人とzoom飲みしてた時にも「奥さんには感謝してる」って言ってたでしょ。
あー確かに、言ってた。
わざとらしく。
本心デスヨ〜。
まあでもさすがに一緒に暮らして長いからお互いに相手の嫌なところを見たりするときもあるし、ケンカして1週間くらい最低限の会話しかしないこともあるけど、それでも離婚したいと思ったことはないね。
結婚生活は「保守・運用」
結婚して、子どもも生まれて……
付き合っている時とはお互いに変わった部分もあるけど
その変化も含めて上手くやれてるのはすごいことのような気がしてるよ。
なんでうちはこんなに上手く言ってるのかな。相性がいいから?
まあ、それもあるとは思うんだけど、僕の中では結婚生活は「保守・運用※」だと思ってるから。
※IT系のシステムにおける「保守・運用」とは、システムを正常に稼働させて日々の業務をスムーズに進められるようにすることを言います。
あくまで私たち夫婦の中ではですが、システムを作り上げる「開発」の業務がどちらかというと花形なイメージで、「保守・運用」はルーティンの多い仕事というようなイメージを持っています。
うーん?
それって結婚生活はルーティンでちょっと退屈なイメージってこと?
いや、そういうわけじゃないよ。
それどころかエキサイティングですよ。
うーん、ほら、僕たちは結婚したことで、「僕たちなりの家庭」というシステムを作ったよね。
でも、システムって最初にリリースされた時点で100%完成していることはほぼないじゃない。
確かに、未実装な機能があったり、未知のバグが出たり、なんてことは結構当たり前よね。
リリース直後に致命的なバグが出た時のためにエンジニアさんは泊まり込んで対応したりするよね。
そうそう。
未完成状態でも一応リリースする。
すると、次は「運用・保守」のフェーズになる。
そこで、より良いシステムになるように少しずつ改修していく……て感じでしょ。
結婚生活も同じだなと思うわけ。
結婚式を挙げた時点では、子どもが生まれたらどうなるなんてわかってなかったし(未実装な機能)、どういう時にお互い体調を崩すかとかもわかってなかった(未知のバグ)。
それを運用の中で、どうやったらこの家庭というシステムがスムーズに進むか、2人で考えてきたって感じか。
未来のことすべてがわかるわけじゃないんだから、結婚にはある程度は見切り発車の部分があるわけで。
そこを、「自分はこうだと思ってた」「こんなはずじゃなかった」って意固地になったり、「結婚前に気づかなかったのが悪かったからもうこの先どうにもならないんだ」って諦めたりしたらそれ以上家庭はよくならないよね。
お互い話し合いながら問題が起こるたびに上手い着地点をみつけて運用・保守してるから僕らはうまくいってるんじゃないかなあ。
まあお互いディレクション業務経験者※だから、交渉の仕方は知ってるからね。
落とし所を決めるとか、一番大切なところ以外はある程度妥協するとか。
その辺りもうまくいっている理由かもしれない。
※ディレクション業務とは、システム開発やウェブ制作のプロジェクトの監督・指揮・管理をする仕事です。
イノベーションを起こさない
あと、僕の中では、「保守・運用」ではむやみに新しいことをしようとしないってのを気をつけてる。
「保守・運用」フェーズに入っているシステムに対して「こんな革新的なアイデアを取り入れると飛躍的によくなります」っていうのは劇薬でしょ。
何かは上手くいったとしても、全体にひずみが生まれる可能性があるなら手を出さない方が良いわけで。
とくに、24時間365日稼働し続けなきゃいけないシステムは、根本的なところはできるだけ手を入れないように運用する方がいいよね。
いやまあ、システム開発ではそうだけど、それが結婚生活とどんな関係が…?
例えば、世間的に見れば「家は常に清潔で整理整頓されている事が良い」わけだけど、僕たちはお互いにそんなに掃除が得意じゃないでしょ。
それなのにいきなり「常に清潔で整理整頓をされた状態にするために、どちらかが必ず毎日家中を掃除するべき」なんていうことを言い始めたら、絶対にうまくいかないじゃない。
そんなこと言われたら私は「それ私にやれって言ってるの!?家事の押し付け!!酷い!」ってなるね。
そうそう。上手くいかない夫婦っていうのは、それを無理強いしちゃうところがあるんじゃないかなあ。
「家族はこうあるべき!」「夫婦はこうあるべき!」みたいな思い込みで、話し合いをせずにどっちか片方が新しいルールを勝手に作っちゃうというか。
うちの場合、例えば「家は常に清潔で整理整頓されている事が良い」というテーマが与えられたら、とりあえずまずお互いのできるところを話し合うよね。
「脱ぎ散らかした服は片付けるところを決めればいいかも」とか「コップは使ったらすぐ流しにもっていけばいいかも」って感じに。
できるところから始めて、できたらお互い褒める感じで。
いきなり「こうあるべき」に飛びつかないで、お互いのできるところから少しずつ変えていく。
突然革新的なことをするのは、少しだけの変化と大きすぎる軋轢を生む。
そういう考え方が大事じゃないかなと思うよ。
なるほど
イレギュラー対応
あとは、ものすごくイレギュラーなことが発生した時。
仕事でもそうだけど、イレギュラーな事が起きた時にむやみに犯人探しをしたり、ぐだぐだ愚痴を言うのは意味ないからね。
まずはとにかく自体を沈静化させる方向に全力で動く。
あー例えば私が高熱を出して寝込んだ時とか。
そうそう。
一旦その場でできる全力の対応をして、そのあとは今後同じ事が起きた時のシミュレーションをしてうまくシステムが継続するようにするよね。
実際に私が熱出した時は、保育園の送迎どうすかどうか?っていう話になってその時はその場で説明したけど、熱が下がった後には送迎のやりかたを情報共有して私が行けなくても夫だけで対応できるようにしたね。
熱が出たその時に「どうして熱なんか出すんだ」って原因について言われたりとか「送迎なんて面倒臭い」って愚痴を言われてたら多分嫌になってたかも。
まあ、だって起きたことはどうしようもないから、その先どうするかを考えないと。
PDCAを回してる感じ※だね。
※PDCAを回す
「Plan(計画)」、「Do(実行)」、「Check(評価)」、「Action(改善)」の頭文字をとったもの。
企業の業績を上げたり、効率的な業務を行ったりするらめに、継続的に業務を改善するための方法として取り入れている企業も多い。
仕事かよ(笑)
仕事だな(笑)
まあお互い若干ワーカーホリックなところがあるからね。
誓いの言葉
ちなみに、結婚式の時に「50年先まで笑顔でいられる家庭を作ります」って誓ったの覚えてる?
おお、なつかしい。
この先はまだまだ長くて、きっと子どもも大きくなるにつれて難しい事が出てくると思うけど、継続的に改善して、50年後にも笑いあえる家庭でいたいね。
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