子どもが小学校に入学した当初から、PTA活動への参加はどこか心の荷が重いものだった。
「“仕事”じゃないのに責任は果たさなければならない」という位置付けに、モチベーションの保ち方が難しいと思うこともあった。
早くノルマを終わらせたい一心で引き受けた秋祭り委員で、思いがけず委員長のくじを引いてしまった杏奈だったが、これまでの一連の活動の中で、PTAに関する考え方は様々に変化していった。
“温度差”のある人たちの中でPTA活動を進める難しさ。
いろんな考え方の人と一緒だからこその“距離感”のつかみ方と、自分なりの責任の果たし方。
そして一周回って気付いたのは、PTAは「お互いに変に無理を強いる“強制力”」があるからモヤモヤするだけで、実はたくさんの人たちの“ボランティア精神”の中に成り立っているのだということだった。
PTA幹部の話を聞いた杏奈は、仕事の状況を考えて来年度の幹部は断ったものの、気持ちはどこか清々しくて……。
※本作はフィクションであり、実在の人物や現実の出来事には関係ございません。
公開 2021年02月05日
「小学校のPTAを本当に支えるものは…」“ノルマ”だった委員活動で知ったこと #36
173,374 ViewPTA会長に声をかけられて、オンラインでの幹部会を見学することになった杏奈。そこで見たものは……?とげとげ。さん作、連載『「小1の壁」のむこうに』第36話。
※ この記事は2024年10月08日に再公開された記事です。
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連載『「小1の壁」のむこうに』
#36
とげとげ。『「小1の壁」のむこうに』
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