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公開 2021年06月09日   更新 2022年06月03日

朝が怒涛すぎる。心穏やかに見送りたいけど、現実は…!?

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朝が弱くて、どうしようもないです。

健やかで爽やかでご機嫌な朝を、生きているうちに手に入れたい。


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長男が小学生になってから、朝の戦争ぶりに拍車がかかっている。

もう、お手上げと言っていい。


数か月前、彼がまだ幼稚園児だったころ、長女ひとりの送り出しは、そこまで負担に感じなかった。

親子そろって、朝がうんと弱いので、その点で言えば明らかに大変ではあったんだけれど、長女ひとりの朝食を用意して、長女ひとりを送り出すのは慌ただしくも今思えばだけど、それなりに穏やかな時間だった。

小学校まで歩いて40分ほど。なので彼らは7時半を待たずに出発する。

長女ひとりが小学生だったあの頃、そろそろ長女が家を出ますよという段になって、長男と末っ子が起きてくるという流れだった。


ところが、長男が小学生になって、6時40分に、長女と長男ふたりが揃って起床する。

声の大きな長男が起きるということ、それすなわち、末っ子も起きざるを得ないという事実。

つまり朝、6時40分から三つ巴なわけ。

お母さんは、暖機運転もままならないまま、エンジンを全力でふかさないといけない。

低血圧なのでとてもつらい。

長男が小学生になって2か月。

すっかり早起きに慣れた末っ子は毎日元気に私を起こす。

ここのところ、夜明けが早いので、とってもすっきり目が覚めるらしい。

「マーマー!!起きて!!!!」と起こされて、瞼がピリピリするのを受け止めながら半目を開けると「もっとちゃんと開けて!!」と、怒られる。理不尽。

片目ずつ、エネルギーをぶるぶる戦慄かせながら、どうにか開眼するのだけど、眠い、とても眠い。

今から早速の三つ巴が待っていると思うと、なおさらに眠い。お布団が愛しい。




どうにか目を開けて、三人引き連れて一階に降りたら、ごはんの支度をしながら、それぞれに声をかける。

「お着替えしてよー。今日は体育あるのー?検温カードまだの人は出してねー。」

いちいち言わなくても、いいのかもしれないけれど、せっかちな上に、長年の育児生活でマルチタスクが板につきすぎてしまった。

両手がふさがっていても、お口は空いてる!とつい何かしらを口走って、先へ先へとコマを進めようとしてしまう。


因みに、余談を挟むと、このご時世仕方のないこととは分かっているけれど、検温カード、検温カードが多い。

我が家の場合、まさかの6枚ある。

小学校×2枚、学童×2枚、習い事×1枚、幼稚園×1枚、の合計6枚。

長女は自分で書いてくれるとはいえ、頭の中には6枚の検温カードがずらりと並んでいるし、書いたかどうか確認するのは私である。


そして、朝っていうのは、各々ご機嫌にムラがあったりもする。

みんなご機嫌で、毎朝最高のパフォーマンスで、スタートできたらいいのだけど、人間だものそうはいかない。


例えば、朝が弱い長女は、鉛のようにしか動けない日がある。

階段を降りるのも一苦労だし、朝食を食べながら、空虚に窓の外を見ていたりする。

長女は小さいころから寝つきが悪く、いまだに夜興奮して寝付けない日が時々ある。

「まだ寝たくないんだもーん」と、布団の中でルンルンしている姿はとてもかわいらしいのだけど、翌朝は決まって鉛になるので、とても困る。

しょうがないよね、と思いつつ、「ほら食べな」、「手が止まってるよ」と、声をかけては目を離すと、また目を開けながら眠っている。

それと同時に長男のお支度の進行に目を配って、末っ子の要求を飲みつつ、長女をまた見たら、手もお口も止まっている。


「朝からイライラすまい」と、いつだって心に掲げているんだけど、どうにも修行が足りない。

朝食を終えて、もたもたハンカチやマスクを用意する頃には、こちらも気が急いてくる。つまりイライラしてしまう。



さらには、長男が不機嫌パターン。

彼は、不満を全身から爆発させるタイプ。

朝、機嫌が悪いと、それはもう面倒。

ちょうど今日も、不機嫌な朝だった。

珍しく、私が先に起きて階下にいたことも不満だったし、些細なことで長女といさかいになったことも、引き金だった。

なにをするにも不貞腐れて、支度が遅々として進まないし、仕方がないので着ていくはずの体操服を出してあげたら、なんてこと、それを蹴っ飛ばした。

心に掲げた「朝からイライラすまい」を、ぎゅっと握って、華麗にスルー。

卵を焼きながら「ほら、お着替えしちゃいなよ」、「お熱も測ってね」、と声をかけたり、放置したりなんだりしていたんだけど、むくれっつらが治らない。

迫る時間と、のんびり屋の長女と、マイペースにタブレットをひらこうとする末っ子。

ああ、頭の中がむずむずする。

そして、浴びせられる長男からの「お熱はかってるし!」という怒声。

心に掲げてあった「イライラすまい」がバリンと砕け散る。なんなのもう。



とにかく小学生組ふたりを、穏便に健やかに送り出すのが、至難の業過ぎる。

私たちが暮らす地区の子どもたちは、安全面ではとってもありがたい集団登校なのだけど、集合時間というのが当然ある。

うちの子だけが遅刻する分には、構わないのだけれど、お友達を待たせてしまうのはやはり申し訳ないし、お仕事前に交差点で子どもたちを渡してくれる、旗当番のお父さんお母さんもいらっしゃる。

予定が狂うと、大変な人もあるだろう。

時間通りに家を出すということが、こんなにも難しいなんて、子どもたちが小学生にあがるまで知らなかった。



いつだって「いってらっしゃーい!」と、さわやかに送り出せるお母さんでありたいと、思ってはいるんだけど、ちっとも全然簡単じゃない。

テレビで観るみたいな、家族で朝食を囲んで「いっけね遅刻だ」、「あらあら」、「行ってきまーす!」ちゅんちゅん、みたいな光景ってほんとうにこの世に存在しているんだろうか。

こちら、寝間着のトップスにガードルしか履いてないお母さんが、居酒屋の元気なお兄さんみたいにせわしく動きながら、高らかに発声しているのが常なのだけど。

もう少し母として、研鑽を積んだら、あのテレビで観るみたいな、朝の世界線にたどり着けるんだろうか。

それとも、今生では無理なのかしら。

爽やかな朝の送り出しのための、ひみつ道具があったら、うっかり大枚落としそうなくらいには悩んでいるこの頃。


※ この記事は2024年10月02日に再公開された記事です。

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