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公開 2022年07月27日  

母のタスクは山積み。私の分身っていないのかしら…そんなことを思う夏休みのはじまり

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なんだか7月がほんとうに目まぐるしい。私ってなんでひとりしかいないの?と思う日々です。


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7月上旬ごろのある日、学校から電話があった。

「長男君が給食の茄子を食べて口が痛いと言ったんです。養護教諭にも話したのですが、アレルギーの可能性もあるので調べていただくことはできますか」

担任の先生からだった。

昨年1年間、給食で健やかに茄子を食べていたんだし、そんなそんな、と思ったし伝えたのだけど、学校としてはそういうわけにいかないのらしい。

長男がアレルギー体質であることは学校も把握しているため、念のためお願いしたいとのこと。

「アレルギーは体調によって出たり出なかったりすることもありますから、念のため明らかにしていただきたいのです」

と追って養護教諭の先生からも電話があった。なるほど。

「ほかにも食べたときに口が痛くなる食べ物ってあるかな?と長男くんに聞いたらエビとホタテと言ったんですが、そうですか?」

ああ、確かに。確かに。

口が変な感じがすると言って家でも海老を残すことがある。

1年位前まで、彼は家族でいちばんエビフライを愛していて、誰よりもたくさん食べていたのに、ここ最近はそんなことを言う。

別におなかを壊したり蕁麻疹が出たりというわけではないので深く考えてこなかったけれど、言われてみればそれもまたアレルギーを発症しているのかもしれない。

「茄子のついでにエビとホタテも調べていただいていいですか?」

学校が慎重に考えてくれるのはありがたい以外にないので、はい分かりましたとお返事した。


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かかりつけはアレルギーを専門にしている小児科なので話も早いだろう。

だけど、だけど、ああ、そう簡単にはいかない。

この頃、ちょうど長男は歯を痛めていて、歯科医の通院があった。

彼は歯科医も唸るほどの歯の弱さで、この時もまた、厄介な治療の途中にあった。

スケジュールとにらめっこしながら小児科に電話をかける。

「ではこの日で、お願いしま、あ、だめだ長女の習い事のお迎えに間に合わない…ので、えっと、あ、じゃあ、この日にしま、あ、だめだ末っ子の習い事が…あ、また電話します!」

日々、なんだかんだと忙しいとその1日をひねり出すのに頭を使う。

アレルギーは心配だし、早く検査をしなければと思う。

だけど、人の8倍くらい元気で、今この瞬間だってものすごく元気な彼の小児科診察の予約。

次に給食に茄子が出るまで猶予もあるし、家の食卓にもそれらを並べないことにすれば……と思うとますます足が遠のいてしまった。


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それでもどうにかアレルギー検査を終えて、学校と今後について密な話し合いを済ませ、ようやく収まるところに収まった。

ああ、親業っていうのは意外なところからタスクが飛んでくるものよね、と思ったのは束の間。

末っ子が幼稚園からグロッケンという楽器を持ち帰ってきた。


私が生まれて初めて触る楽器、グロッケン。

グロッケンというのはいわゆる鉄琴で、末っ子は秋の運動会の鼓笛隊でグロッケンを担当することになっている。

幼稚園で切磋琢磨に練習を重ねて、元気に当日を迎えると思っていたら甘かった。

楽譜とともに持ち帰ったグロッケンを「ご家庭で」練習する必要があるらしい。

曲は3曲。

楽譜にはおたまじゃくしがたくさん並んでいる。

試しに家でいっちょ弾いてもらったのだけど、これはいったい……、と思う状態。

3曲のうち1曲はとても長く、にもかかわらずまだほとんど弾けていない。

残りの2曲も実にたどたどしい。

このまま夏休みに突入して?9月の中旬には運動会?ということは?夏休み中の?ご家庭に?すべてが????ゆだねられている??????

弾いてくれた末っ子に拍手をして、頭の中で頼ることができる人を探した。

お母さん、リコーダーしかできないんだよ。


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※ この記事は2024年11月18日に再公開された記事です。

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