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公開 2023年02月26日  

公民館の親子が皆、思わずシーンとして聞きいった。先生が歌う、短い曲(2ページ目)

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出産したら、かわいい赤ちゃんとの穏やかな日々が始まると信じていた私。
いざ出産してみると、泣き続ける娘との2人きりの生活に、閉塞感を感じるように。
「このままでは気が滅入ってしまう!外に出よう!」と、ある公民館のイベントに参加してみると……



そんな中、とある公民館のイベントで、リトミックの時間がありました。

ピアノの先生が子どもたちと一緒に音遊びをしてくれるイベントで、親子で音楽に合わせて歌ったり踊ったり、楽しい時間を過ごしました。

そしてイベントの最後、先生が

「私が大切にしている曲を一緒に歌いましょう」

と、ある歌を教えてくださったのです。

「あなたが大好きよ とっても大好きよ お父さんとお母さんの たからもの」

たったこれだけのフレーズ。

でも、会場中の親子がシーンと聞き入っていました。


「さあ、みなさんで歌ってみましょう!」

ゆったりとしたメロディーに合わせて子どもを抱っこして歌いました。

さっきまで子どもたちの元気いっぱいな声が響き渡っていた公民館が、お母さんたちの優しい歌声に包まれました。

大好きなお母さんに抱っこされて、ゆったりした表情で脱力した様子の子どもたち。

それはそれは幸せな空間でした。

ずっと公民館中を高速ハイハイで動きまわっていた娘も、この時は私のもとにきて、ギュッと抱っこさせてくれました。


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8年たってもずっと好きな曲


この日の夜から、しばらくこの歌を歌うのが日課になりました。

娘がなかなか寝ない時は

「お父さんとお母さんの たからもの」

の部分をアレンジして

「おじいちゃんとおばあちゃんとお父さんとお母さんと…」

のように、知っている人をどんどん増やしていきました。

そうすると、娘はとっても嬉しそうにニコニコ笑ってくれたのです。


大きくなってきても、時々「あの歌うたって~」と言うように。

息子が生まれると「お父さんとお母さんと弟の たからもの」に変わりました。

息子には、「お父さんとお母さんとお姉ちゃんの たからもの」と歌いました。

娘と息子に同時に歌うこともありました。


小学生になって、もうあの歌のことを少しずつ忘れていたころ、ピアノを習い始めた娘が「ママ、あの曲の楽譜を書いて」と言いました。

一緒に練習して、ピアノでも弾けるようになりました。

小学校4年生になっても、時々思い出したように歌うと「あ~懐かしい~」と幸せそうな笑顔で眠りにつきます。

おそらく、これからもずっとずっと、娘と私の記憶に残る一曲になることでしょう。


公民館のイベントで教えてもらった短い曲ですが、あのフレーズを聞くだけで、あのころの大変だった育児の記憶や、腕にすっぽりおさまるサイズだった娘のこと、夜寝る時の幸せそうな顔など、大切な記憶を思いださせてくれます。

みなさんは育児中の思い出の曲、ありますか?


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※ この記事は2024年10月26日に再公開された記事です。

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