人はいつから夜が怖くなくなるんだろう。
すっかり大人になってしまったので、ひとりで夜トイレに行くことなんてへっちゃらだ。
お風呂に入るのだって平気。
寝落ちしなかった夜は、大ボーナストラックなので怖いどころかハピネスタイムの始まりだ。
楽しくてしょうがない。
幼少期のわたしにとって「眠れない」は一大事。怖いものはいくらでもあって、涙が溢れたあの日
2,654 Viewさっさと大人になっちゃって一緒に楽しい夜を過ごしたいね、と思う日でした。
小さい頃は暗いところが苦手で、夜ひとりでトイレへ行くのが怖くてたまらなかった。
特に実家の2階のトイレは寝室から少し遠かった。
2階の廊下を隔てた先に隣接する父の会社があり、そのエントランスの奥にトイレがあったのだ。
寝る前に「あ、おしっこ……」と思った時には絶望した。
姉や妹に一緒に来てと頼んでもたいてい断られるし、そしてそのうち妹はひとりでもトイレへ行けるようになってますます頼みづらくなった。
今でもあの、エントランスの電気をつける瞬間を覚えている。
3つ並んだ電気のスイッチのうちどれかひとつが正解の電気だったのだけど、そのひとつを探りあてるまで緊張が張り詰めいていた。
寝室を出てから、暗がりの中で電気のスイッチをつけるまでほんの10歩ほど。
この10歩がたまらなく怖かった。
さらに電気は3つ。
なぜだか3ついっぺんにつけるという発想がなくて、違うスイッチを入れてしまっては「ああこれじゃない」と焦った。
そんな思いをするなら自宅の1階のトイレを使えばいいようなものだけど、1階に降りるには仏間の前を通らなければいけなかったのだ。
夜でもろうそく型の電灯がともっている北陸特有のギラギラしたお仏壇が、幼い私の目にはとても禍々しく映っていて、夜はどうしても前を通ることができなかった。
そして、やはり1階に降りるのは少し遠い。
田舎の古い家はやたらと広くて困る。
トイレだけじゃない。
夜はそもそも怖かった。
寝付けなくて布団の中でずっと泣いていたことが何度もある。
今思うと、コタツでつい夕寝してしまった日だったりしたのかもしれない。
私はよくコタツで寝てしまう子どもだった。
ノストラダムスの大予言を想像しては泣き、病気がちなおじいちゃんが死んだらどうしようと泣いた。
いつかやってくる命の果てを思っては悲しくなったし、命の果てを思えば順番としては両親が先に逝くことに気がついてまた泣いた。
泣いているうちに、あれもこれもどうしようもなく怖ろしくなっていくらでも涙が出た。
途方もなく大きな恐怖に飲み込まれていると、そのうち普段存在を思い出しもしない親戚のおじさんの身まで案じ出してまた、さめざめと泣いた。
おじさんも自分が深い眠りの中にいる間に、姪っ子に身を案じられているとは思うまい。
怖いと悲しいの連想ゲームがどこまでも続く、それが眠れない夜のお布団というものだった。
1
胸に刻もう……5歳児が語る結婚条件があまりにも具体的でシビアすぎる。笑
コノビー名作集
2
追い詰められたママのイライラは、子どもに向かう。それを救ってくれたパパの言葉
とげとげ。
3
溺愛パパ、あやし方のクセがつよすぎる(笑)息子の可愛さに震えながら…?
桃ぐる
4
「勝ち負け」へのこだわりがエグい…癇癪を笑顔にかえる画期的アイデア
いそめし ちかこ
スターの素質アリ!? クスッと笑える"別れの挨拶"に思わず高評価!
コノビー名作集
ついに初めての寝返り! 最後のもう一押しを助けてくれたのは一体……⁉
コノビー名作集
先輩あの時はごめんなさい……。独身時代には分からなかった、ワーママの苦労
コノビー名作集
泣き止まない下の子たちにイライラ……そっとかけられたメダルに、涙ホロリ。
コノビー名作集
座ったまま「ママ、お箸は~?」と聞く息子に、パパがひとこと。
なおたろー『育児戦隊 ごきげん夫婦』
「ワーママの大変さ」を、パパが実感したのはこんな瞬間
なおたろー『育児戦隊 ごきげん夫婦』
子が夫に質問「ママのこと大好き?」聞き耳をたてていたら、嘘でしょ…?
なおたろー『育児戦隊 ごきげん夫婦』
思わずキュン…♡レストランで夫の対応に”惚れ直した”出来事
多喜ゆい