どうやら、水のミネラル濃度の違いが味付けに関係しているようです。
詳しくは、以下をどうぞ!

関東は鰹出汁、関西は昆布出汁を使うことが多い。なぜそうなった?(2ページ目)
4,541 View「水」の違いが関係しているようです。
関東では鰹節、関西では昆布がベースの出汁が好まれるワケ
関西の人が進学や転勤で関東へ引越しすると、「関東の味付けは濃くてくどい」と感じるという。
一方、関東の人が関西へ引越しすると、「関西の味付けは薄くてもの足りない」と感じるそうだ。
こうした東西の味付けの違いの根底には、出汁をとる食材の違いがある。
関東では主に鰹節をベースに出汁をとるが、関西では昆布のうま味を強調する傾向にある。
鰹節と昆布は、どちらも出汁をとる際に欠かせない重要な食材であることに違いはない。
しかしなぜ、関東は鰹節、関西は昆布を好むようになったのだろうか。
その要因の一つは、水にあるといわれている。
関東の水がミネラル分を多く含む水なのに対し、関西の水はミネラル分が少ない水。
昆布出汁のうま味成分であるグルタミン酸は、浸透圧の作用により水に溶け出す性質がある。
しかし、ミネラル分の多い水の場合、浸透圧が高くなり、なかなかグルタミン酸が水に溶け出さない。
つまり、ミネラル分の多い水では昆布出汁をとりにくいのである。
そのため、関東では昆布ではなく鰹節を使って出汁をとるようになったというわけだ。
鰹節のうま味成分はイノシン酸で、こちらはミネラル分の多い水でも問題なかった。
もう一つ、江戸時代の流通事情も関係しているといわれる。
昆布の漁場は主に北海道。
北海道でとれた昆布は、北前船に積み込まれ、天下の台所といわれた大坂へまず運ばれた。
そのため関西では昆布が入手しやすかったが、関東では昆布が北海道から大坂を経由して江戸へ運ばれてくるまで待たなければならず、流通量もそれほど多くなかったため、なかなか手に入らなかった。
関東では鰹節、関西では昆布がベースの出汁が好まれる背景には、地理的事情があったのである。
出典:『関東と関西 ここまで違う! おもしろ雑学』(三笠書房/2019年刊行)
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