「朝ご飯、食べたばっかりなのに、もう夜ご飯の心配してる…」
「体調の悪い日くらい、誰かの作ったご飯を食べたい…」
1日3食、家族のご飯を作り続ける日々にもう限界!
日々のご飯作りから見つめ直す、家族のカタチ。
『料理は妻の仕事ですか?』(アベナオミ著/ 白央篤司監修/KADOKAWA)より、一部エピソードをご紹介します。
自炊経験のない方が「いざ、はじめてみよう!」と思い立ち、最初の料理でつまずいてやめてしまう……ということ、私が聞き取りするかぎりでは、かなりあります。
というのも、むずかしい料理からトライしてしまいがちなんですね。
先日、ツイッターでフォロワーさんに「自炊をはじめるとして、作ってみたいものはありますか?」という質問を投げてみました。
多く挙がったのがグラタンで、他におでんやカルボナーラ、揚げ出し豆腐に天ぷら、里芋の煮っころがし、アクアパッツァという人もいましたね。
料理慣れしている人でも、ちょっと大変そうなメニューがあれこれと。
あと、ハンバーグを最初に作ってみて「料理って大変だなあ……」と思い、続かなくなったという人も多いんです。
ハンバーグって、試しに作ってみたくなるんでしょうかね。
玉ネギをみじん切りにして、ひき肉をこねて、中まで火が通ったかどうかよく分からず、付け合わせも用意して、さてソースはどうするか……と、かなりハードルの高い料理。
好きなものや食べたいものを作るのもいいけれど、出だしで「無理!」となってしまっては元も子もありません。
料理をしていない人だったら、「料理する」よりもまずは「料理に近づいていく」ことからはじめてほしい。
別にイチから作らなくてもいいんです。
たとえば宅配ピザを取ったら、自分で何かトッピングしてみるのはどうでしょうか。
ミニトマトやモッツァレラチーズなどを刻んで散らす、パセリやバジルをちぎって散らしてみる、コーン(缶詰でOK)やシラスを足すのもいいし、冷凍野菜のブロッコリーやホウレン草をチンして足すのもいいですね。
冷凍食品のパスタに同様のことをしてもいいし、和風のうどんやそばだったら、ネギ、三つ葉、豆苗、カイワレ菜、スプラウト類など生のまま刻んでのせられる野菜を足すのもおすすめ。
何気ないことですが、生鮮の野菜などを刻んで、レトルトや出来あいのものに加えるだけでも立派な調理であり、自炊の一環ですよ。
売りものの味がちょっと優しい味わいになって、「料理した感」も出てきます。
栄養価だってちょっとはアップ。
こういうことからで、いいんじゃないでしょうか。
「何かしらを切って加える」に慣れてきたら、次第に加える品目が多くなっても手間に感じず、次のステップにも移りやすくなります。
(監修・フードライター白央篤司)
料理を作る、作らないにこだわらず、まずは必要な栄養を選べることが大切なんですね!