子どもの興味がある習い事なら、3歳(年少)から始めても早くはありません。
一般的に3歳前後は言葉が増え、いろいろなものに興味を持ち始める時期です。
精神面と身体面の両方で大きく成長します。
習い事を通して普段の生活では得られないたくさんの経験ができるため、この時期にぴったりといえるでしょう。
パパママと離れる時間を作り、集団生活に慣れるよい機会でもあります。
一方で、3歳から習い事を始める際には、気をつけておきたい注意点も。
ここでは、3歳で習い事を始めるメリットとデメリットをご紹介します。
3歳児におすすめの習い事ランキングと、習い事を決めるときのポイントは記事後半で解説しているので、チェックしてみてください。
習い事を通して新しい挑戦をすると、脳が刺激を受けて活性化するといわれています。
このとき、「ドーパミン」という神経伝達物質も分泌されます。
「ドーパミン」は、集中力アップや幸福感を得ることにつながる物質です。
人格形成にも大きく関わっているとされています。
3歳の子どもにとって楽しい習い事をきっかけに、脳へのよい影響につながる点が嬉しいメリットです。
習い事は、3歳児の身体機能を高めるきっかけになります。
指先をたくさん動かして器用さを鍛えたり、健康な体づくりにつながったりすることがメリットです。
さまざまな分野の専門講師から、上手な体の使い方を教えてもらえるのも大きなポイント。
ピアノ教室や絵画教室、体操教室、水泳教室など、選ぶ習い事によって身につく身体能力も変わるでしょう。
習い事を始めると、自然と同年代の友達や教室の先生と関わる機会が増えます。
習い事によっては、パパママと離れて活動することも。
保育園や幼稚園に入園する前の3歳のうちに、集団生活に馴染むきっかけになるでしょう。
集団生活の準備として、習い事を始めるのもおすすめです。
3歳で習い事を始めたいパパママが注意しておきたい点は、子どもの体力面です。
子どもの発達段階は個人差が大きく、その子によっては体力が持たないこともあります。
慣れない環境での習い事は、大人が考えている以上に子どもに負担がかかっていることも。
習い事に疲れてしまっているときは、無理は禁物です。
子どもの負担を考え、曜日や時間帯などにも配慮してみましょう。
これから体力がついてくる時期でもあるため、じっくり見守ることも大切です。
3歳は、幼稚園でいうと1番小さい年少クラスにあたります。
まだ幼く、自分の気持ちや感情をコントロールするのは難しい時期です。
体調や情緒の状態によっては、習い事に集中できず落ち着かない日や、嫌がって泣いてしまう日もあるかもしれません。
こんなときは、習い事をお休みしてしまうのもひとつの手。
習い事で落ち着きがない・行くのを嫌がる子どもへの対処法は、この記事の後半でも詳しく解説しています。
■おすすめの習い事
1位 水泳
2位 ダンス
3位 体操
4位 英語
5位 音楽(ピアノなど)
乳児期から始められる水泳は、3歳児におすすめの習い事です。
赤ちゃんの頃から始められるベビースイミングでは、親子で一緒に水遊びを楽しめます。
一般的に3歳児のレッスンでは、水の中で歩いたり目を開けたりなど水に慣れることからスタート。
年少の幼いうちから水に触れる機会が多いと、水への苦手意識が低くなる傾向もあります。
慣れてくると、個々の段階に合わせてさまざまな泳ぎ方を学ぶでしょう。
水泳は全身運動のため、体力をつけるよいきっかけになります。
レッスンを通して集団での行動も経験できるでしょう。
【こんな子におすすめ!】
・水遊びが大好き
・体力があり余っている
・母子分離に抵抗が少ない
※母子分離=「子どもと母親が離れること」(同室での見学が難しい水泳教室もあるため)
歌や音楽が好きで体をたくさん動かしたい3歳児には、ダンスがおすすめです。
一般的にレッスンでは、先生の動きを真似して踊ったり、音楽に合わせて体を動かしたりします。
音楽的センスや自分で考えて表現する力などが身につくでしょう。
また、発表会では、人前に立つという貴重な体験もできます。
発表会を経て、大きな自信にもつながるでしょう。ダンスにはさまざまなジャンルがあるため、興味に合うものを選べることも魅力です。
【こんな子におすすめ!】
・歌や音楽に興味がある
・人の真似をして体を動かすのが得意
・人前に出ることが好き
体操は、体幹や柔軟性、バランス感覚を身につけたい3歳児にとくにおすすめ。
専門講師による指導は、子どもの潜在能力を引き出すだけではなく、身体能力を鍛える手助けにもなります。
集団でのレッスンは、先生の話を聞く力や考える力、コミュニケーション能力も養えるでしょう。
「できた!」という経験を重ねられる体操は、子ども自身が達成感を味わえ、その後の意欲にもつながっていきます。
また、子どもの健康的な体作りを目指したいパパママにもおすすめです。
【こんな子におすすめ!】
・全身を使って体を動かすのが好き
・新しく挑戦することに抵抗が少ない
・人の話を聞く、順番を待つなどの決まりを守れる
世界共通語の英語は、将来に活かせるおすすめ習い事です。
3歳頃はとくに言葉の発達が進み、たくさんのことを吸収する時期。
幼いうちからネイティブの英語に触れる機会が多いと、よい発音を身につけられる傾向もあります。
一般的に3歳児クラスでは、絵本の読み聞かせや歌を聞くといったレッスンを行うことが多いです。
個人や少人数グループなど、教室によってレッスン形式はさまざま。
子どもに合った形で、幼いうちから英語に触れる機会を作れるでしょう。
楽しみながら英語を身につけてもらいたいと考えるパパママは、習い事候補の1つに考えてみてもよいでしょう。
【こんな子におすすめ!】
・人とコミュニケーションを取るのが好き
・新しいことにもよく挑戦する
・集中力がある
歌や音楽が好きで、じっくりと集中して取り組める子にはピアノをはじめとする音楽の習い事がおすすめです。
音感やリズム感などの音楽的要素だけではなく、集中力や手先の器用さなども養えます。
ピアノなど音楽の習い事は、先生と子どものマンツーマンレッスンが多い傾向です。
自宅での練習も求められるため、パパママの協力が必要なケースもあります。
なお、体を動かすことが好きな子は、「リトミック」もよいでしょう。
【こんな子におすすめ!】
・歌や音楽に興味がある
・1人でじっくりと取り組むことが好き
・集中力がある
リトミックについて、詳しくは下記記事でも解説しています。
習い事を決めるときは、子どもの気持ちや興味、体調や精神面への負担を考えることがおすすめです。
加えて、パパママにとっての負担も考えてみましょう。
ここでは、3歳児の習い事を選ぶ際のポイントをご紹介します。
3歳の子どもが「好き」と思える習い事を選ぶことがおすすめです。
パパママの思いや意向から、どうしてもやってほしい習い事もあるかもしれません。
しかし、子ども本人が好きになれない習い事は、通うと決めても継続は難しいでしょう。
パパママ目線で選ぶのではなく、まずは子どもの気持ちに寄り添って、興味があることを一緒に考えてみると選びやすいです。
習い事を無理なく続けるには、レッスンの日程選びも重要です。
平日の幼稚園や保育園後は、体力的に子どもの負担になりやすいでしょう。
食事や昼寝の時間帯を避けることもおすすめ。
空腹や眠気から機嫌が悪くなり、「行きたくない」といわれてしまうケースもあります。
最初は無理のないスケジュールを考え、土日などの余裕ある時間帯で始めてみましょう。
子どもの生活リズムを第一に考えると継続しやすいです。
習い事には、パパママの送迎や付き添い、毎月の費用が必須です。
「教室の場所が通いやすい場所にあるか」「費用は無理のない範囲か」など、続けることに無理はないかを考えてみましょう。
子どもの気持ちを1番に尊重したいですが、パパママの負担が許容範囲であるのかも大切です。
子どもの興味ある習い事を見つけたら、実際に体験教室や見学に参加してみましょう。
同じジャンルの習い事でも、教育方針や教室の規模、人数、費用などはさまざまです。
教室に通っている他の子どもや先生の雰囲気を見るだけでもおすすめ。
「体験に行ったから入会した方がいいのかな?」と、思うパパママもいるかもしれませんが、まずは気軽な気持ちで参加してみてください。
まだ幼い3歳児は、その日の気分やコンディションによって、習い事を嫌がることがあります。
せっかく習い事に行っても、そわそわと落ち着かないことも。
子どもが習い事を嫌がるときは、次のような対応を心がけてみましょう。
・「なぜ行きたくないのか」子どもの気持ちを聞く
・叱ったり否定したりせず、肯定的な声かけを意識する
・先生に相談してみる
まずは、子どもの気持ちをしっかりと聞くことが大切です。
気持ちを聞いたうえで、子どもへの声かけを考えたり、先生に相談したりするのがよいでしょう。
もし、あまりにも行きたくない日が続くときは、その習い事が子どもに合っているのか再度検討するのもおすすめです。
3歳児の習い事に多くの疑問を持つパパママも多いでしょう。
習い事を始める前に少しでも安心できるよう、よくあるQ&Aを集めてみました。
1つずつ確認してみましょう。
A.各家庭の生活リズムに合わせた、無理のない時間帯に通いましょう。
各家庭で生活リズムは違います。
たとえば、幼稚園児であれば午前帰りの日があるかもしれません。
保育園児では、平日に通うのが難しい場合もあるでしょう。
パパママが土日休みのご家庭であれば、平日を避けてゆったりできる土日に通うのがおすすめです。
各家庭の生活リズムに合わせて、子どもの負担が少ない曜日や時間を選んでみましょう。
A.1~2個の習い事を集中的にやっている家庭が多い傾向にあります。
「〇個やるとよい」という明確な数はありません。
一般的には、1~2個の習い事を集中的にやっている3歳児が多い傾向に。
複数の習い事に通うことで、子どもの興味関心を広げられる可能性があります。
ただし、子どもの体力やスケジュール、費用などさまざまな面から検討して、無理なく続けられるようにしましょう。
A.必須ではありませんが、3歳から始めることで得られるメリットは多くあります。
3歳前後は、新しいことを吸収する力が高まる時期です。
この時期から習い事を始めることで、興味関心が広がったり、集団生活に慣れたりできるメリットを得られるでしょう。
ただし、前述したように子どもの気持ちが1番大切です。
子どもが無理なく楽しみながら続けられる習い事が見つかれば、始めてみるとよいでしょう。
3歳頃は言葉の発達が進み、興味関心の範囲が広がる時期です。
少しずつパパママと離れて過ごせるようにもなるため、習い事を始めるよいタイミングといえるでしょう。
しかし、3歳児はまだまだ幼く、習い事に行くのを拒んだりレッスン中に落ち着かなかったりすることもあります。
無理はせずに、子どもの気持ちに寄り添いながら習い事を選ぶことがおすすめです。
ご紹介した内容を参考に、子どもが「楽しい」「好き」と思えるような習い事を見つけてください。