一般的に、生後6ヶ月頃から夜泣きをする子が増えてくるといわれています。
夜泣きが最も多くなるのは生後7~9ヶ月頃で、1歳を過ぎると落ち着いてくるケースが多いです。
しかし、夜泣きの程度や時期は赤ちゃんによって差があり、まったく夜泣きをしない子もいれば、3歳を過ぎても続く子もいます。
寝ている途中に赤ちゃんが泣き始めて、あやしてもおっぱいをあげても泣きやまないとき、どうしたらいいか分からずに、ママは精神的にも肉体的にもしんどくなりますよね。
しかし夜泣きは赤ちゃんが成長している証であり、いずれは必ず終わるものです。
永遠に続くわけではないと思うだけでも、少し気持ちが楽になるかもしれません。
赤ちゃんが夜泣きをする原因は多岐にわたるので、これが原因と断定できるものはありません。
ここからは、夜泣きの原因として考えられるものをいくつかピックアップしています。
赤ちゃんが泣いている理由を探るときの参考として、ぜひチェックしてみてください。
赤ちゃんは生後4ヶ月頃から2~3歳にかけて、体内時計の機能が整い始めます。
しかし、まだ発達の途中であるため、大人のように生活リズム・睡眠リズムが安定しているわけではありません。
そのため、朝かと思ったらまだ夜でびっくりしたり、眠りたいのにうまく切り替えられなかったりして泣いてしまうのです。
赤ちゃんが何かしらの不快感を抱いているから、夜泣きをしているのかもしれません。
具体的には室温や空腹、おむつ汚れなどさまざまですが、以下ではその一例をご紹介します。
おむつが汚れている
多くの赤ちゃんは、おむつが汚れていると気持ち悪さを感じて泣き出します。とくに新生児のうちは、うんちやおしっこの頻度が多いため、こまめにおむつを新しく交換する必要があるのです。赤ちゃんが夜泣きをやめない場合は、おむつの状態をチェックしてみましょう。
お腹がすいた・のどが渇いた
赤ちゃんが夜泣きをしている理由として、お腹がすいている、またはのどが渇いていることも考えられます。その場合は、夜中であっても母乳やミルクを与えて問題ありません。お腹を満たして満足すれば、泣きやんで眠ってくれる可能性があります。授乳をして満腹になっても泣き続ける場合は、ゲップをしたいのかもしれません。その場合は、背中をやさしくトントンと叩いてゲップを促してあげましょう。
部屋が暑いもしくは寒い
赤ちゃんが不快に感じる原因として、部屋の中が暑いもしくは寒いことが考えられます。赤ちゃんの身体は未発達でデリケートであるため、大人のように上手に体温調節ができません。そのため、日頃から赤ちゃんの様子をよく観察して、暑すぎたり寒すぎたりしたら対応してあげましょう。赤ちゃんの背中や頭が汗ばんでいるときは、室内が暑すぎる可能性があります。反対に、赤ちゃんのお腹や背中が冷たかったり、唇が青白くなっていたりするのは、部屋が寒いサインです。このようなサインに気づいたら、洋服や空調などを調整してください。
寝る環境としては騒がしい・明るすぎる
赤ちゃんは、眠りたいのになかなか寝付けないときに泣きじゃくります。部屋の電気が明るすぎてまぶしかったり、テレビの音量が大きすぎたりしませんか?赤ちゃんを寝かせるときには、騒音や照明を調整して、入眠しやすい環境を整えましょう。
赤ちゃんは大人と同じように、寝る前や昼間に経験したことを脳内で整理し、記憶として定着させます。
しかし、脳が未熟な赤ちゃんは、昼間のできごとを処理しきれず、強い刺激に興奮してしまって夜泣きするのです。
とくに初めての人と会ったり、行ったことのない場所に行ったりしてたくさんの刺激を受けた日は、情報を処理しきれず、夜に目覚めて泣きやすい傾向にあります。
赤ちゃんの夜泣きがやまない場合、パパママはどうすればいいか途方に暮れてしまいますよね。
ここからは、ぜひ試してほしい夜泣きの対処法についてご紹介します。
赤ちゃんが泣き出してもすぐに抱っこをするのではなく、赤ちゃんを寝かせたままで布団の上からお腹を軽くトントンしたり、やさしく声をかけたりしてみましょう。
寝ぼけたまま夢を見て泣いたり、寝言を言っているだけだったりする場合もあるので、意外とすぐに泣きやむかもしれません。
それでも泣きがやまない場合は、抱っこなどの方法を試してみてください。
赤ちゃんに子守歌を歌ったり、聴き慣れている音楽を流したりするのもおすすめです。
赤ちゃんが気に入る音楽はそれぞれに違うので、どんな曲を聴かせたら喜ぶかいろいろ探ってみましょう。
また、赤ちゃんが好きそうな曲だけでなく、たまにはママが好きな音楽を流して気分転換を図るのも良いですよ。
赤ちゃんが夜泣きをして泣きやまない場合は、抱っこしてあやしてあげましょう。
ゆらゆらと揺らしながら子守歌を歌ったり、抱き寄せながら背中をトントンとしたり、やさしく話しかけてあげたりすると、赤ちゃんは安心します。
どうにも赤ちゃんの泣きがやまない場合は、一度部屋の照明をつけてしっかり起こすのも1つの手です。
少しの間一緒に遊んだり、スキンシップをとったりして、赤ちゃんが満足したら再度寝かしつけましょう。
こうすることで、気持ちよくスムーズに眠ってくれるかもしれません。
上述したように、夜泣きの程度は赤ちゃんによって差があり、それはパパママのせいでも、赤ちゃんのせいでもありません。
ここからは、夜泣きがひどい・激しい赤ちゃんをお世話するポイントについてご紹介します。
夜中に目覚める頻度を減らすために、赤ちゃんの生活リズムを整えるよう心掛けましょう。
朝は同じ時間に起きて、日中の昼寝はほどほどにし、昼間たっぷり遊んで活動させてください。
昼間にしっかり疲れさせることで、夜はぐっすり眠りやすくなります。
夜泣きのつらい時期を乗り越えるために、パパママで協力してお世話をするのはとても大切です。
パパはママが1人で悩みこまないように、積極的に育児に関わりましょう。
ママが辛そうにしていたら、寝かしつけを交代したり家事を引き受けたりして、気を配ってくださいね。
パパとママが協力し、2人で赤ちゃんを育てていくという意識を共有することが重要です。
夜泣きの声がご近所に響くのが心配な場合は、ご近所に挨拶をしておくと安心です。
ご近所への迷惑を心配するあまり、赤ちゃんを無理やり泣きやませようとしてはいけません。
声が響かないように口をふさいだり、赤ちゃんを揺さぶったりするのは危険な行為です。
赤ちゃんが生まれてから寝不足が続いているパパママは、収まらない夜泣きに直面して疲れがピークに達しているかもしれません。
イライラしたりつらくなったりしたときには、赤ちゃんを安全なところに寝かせ、いったん赤ちゃんを放置して離れましょう。
少しの間、赤ちゃんから離れて自分をリラックスさせる時間をもつのは、とても大切です。
好きなドラマを見たり、友人に電話で話を聞いてもらったりするのも良いでしょう。
しばらくしたら赤ちゃんのところに戻り、様子を見てあげてくださいね。
赤ちゃんが寝ているときに泣き出す現象として混同されやすいのが、「夜泣き」と「寝言泣き」です。
寝言泣きとは、赤ちゃんが眠っているときに、寝言の代わりに泣く行為を指します。
夜泣きと寝言泣きの見分け方は、泣き続けているかどうかです。
寝言泣きの場合は数分で静かになり、再び入眠しますが、数分経っても泣き続けている場合は夜泣きと判断して良いでしょう。
赤ちゃんが寝言泣きをしている場合は、すぐに対応するのではなく、3分ほど何もせず見守ってください。
待っているうちに、赤ちゃんは自然と静かに眠り始めるでしょう。
寝言泣きのたびに赤ちゃんを起こしてあやしていると、寝かしつけがクセになって、赤ちゃんが自分で眠りにつけなくなる恐れがあります。
なお、寝言泣きに関しては、以下の記事でも詳しく解説しています。こちらもぜひ参考にしてみてください。
今回は、赤ちゃんが夜泣きをする時期や原因などについてご紹介しました。
赤ちゃんの夜泣きは、一定期間で過ぎ去る現象です。
毎晩泣かれるとつらいものですが、周りの人と協力しながら一緒に乗り越えていきましょう。