お宮参りに行くタイミングは、一般的に男女で以下のように異なります。
このように差がある理由としては、昔は男の子の方が身体が強いと考えられていたからといわれています。
しかし実際のところ、男女間での体力や免疫の差を気にする必要はありません。
また地域の風習などによっても、お宮参りに行くタイミングには差があります。
近年では赤ちゃんやママの体調を見ながら、自由なタイミングでお祝いをするご家族が多いです。
一般的な時期以外にお宮参りに行くタイミングとしては、以下のようなものが挙げられます。
・百日祝い(お食い初め)と同じ日
・上の子の七五三と同じ日
・暑さ・寒さが和らいできたタイミング
生後100日の節目には百日祝い(お食い初め)という行事があるので、そのタイミングと同時にお宮参りをするケースもあります。
また兄弟姉妹がいる場合は、上の子の七五三と同じ日にまとめてお宮参りをするのも良いでしょう。
炎天下または極寒の環境でお宮参りをすると、ママや赤ちゃんの身体に大きな負担がかかるので、暑さや寒さが和らぐタイミングを狙うご家族も多いです。
お宮参りに参加する人は、昔からのしきたりでは赤ちゃんとパパ、パパの家族が一般的でした。
日本では「血が穢(けが)れたもの」との認識が強く、出産を終えたばかりのママは「穢(けが)れている」ため、神社などへの立ち入りを止められていたのです。
しかし、命がけで赤ちゃんを出産したママを穢(けが)れたものとして扱うなどあってはならないとして、古いしきたりに基づく風習は各地で廃止され、近年ではママやママの家族が一緒に参加するケースが増えています。
また核家族化の進行により、祖父母は参加せず、パパママのみで参拝するご家族も多いです。
ここからは、女の子のお宮参り当日の流れについてご紹介します。
なお、ここでご紹介するのは一般的な流れに過ぎないため、すべて行わなくても問題ありません。
赤ちゃんやママの体調、ご家族の予定などに応じて、柔軟に対応しましょう。
神社で参拝する前に、女の子を決めていたお宮参りの服装に着替えさせましょう。
ご自分たちで着替えさせる場合は、神社に着いてからお着替えするのがおすすめです。
出発前に自宅で着替えさせると、移動中に着崩れしたり、赤ちゃんが疲れてしまったりする恐れがあります。
また着物レンタルなどで着付けてもらう場合は、神社へ行く前にお店に向かう必要があります。
お店への移動時間や着付け時間を踏まえて、早めに行動しましょう。
お着替えが終わったら、神社でお参りをしたり、ご祈祷を受けたりします。
昔からの伝統では、お宮参りは生まれた土地を守る「産土神(うぶすながみ)」を祀る神社へ参拝するのが一般的でした。
しかし現代では、産土神が祀られている神社にこだわらず、思い入れのある神社や自宅から近い神社などを選ぶご家族が増えています。
またご祈祷を受けたい場合は、予約が必要かどうかをあらかじめ神社に確認しておきましょう。
ご祈祷を受ける際には、初穂料を持参することも忘れないでください。
なお、ご祈祷は必須ではないため、さまざまな理由により受けないご家族もいます。
さらに、お宮参りのときに赤ちゃんを抱く人について、事前に決めておくのが賢明です。
昔からの風習では、お宮参りで赤ちゃんを抱っこするのは父方の祖父母が一般的でしたが、現代では他の人が抱っこしても問題ありません。
しかし、ご家族によってはしきたりを重んじる方がいる可能性もあるため、参加者で話し合っておくのが良いでしょう。
お宮参りが無事に終わったら、赤ちゃんの姿を残すために記念写真を撮影するご家族が多いです。
自分たちで撮影するほかに、フォトスタジオなどで撮影する方法もあります。
フォトスタジオを利用する際には、お店に行くための移動時間などを踏まえたスケジュールを組みましょう。
お宮参りで祖父母や親戚が集まる場合は、食事会を楽しむのも良いでしょう。
食事会は、ホテル・料亭などのお店で行う場合と、自宅や祖父母の家などで行う場合があります。
ホテル・料亭、レストランなどのお店では、お宮参りコースなどが用意されていることもあります。
また自宅で食事会を開く場合は、手料理を振る舞うのが大変なら、ケータリングやデリバリーなどを活用しましょう。
女の子のお宮参り当日までに準備すべきことは、主に以下のとおりです。
・参加者を決め、連絡をする
・赤ちゃんを抱く人を決める
・赤ちゃんの服装を決め、必要に応じて購入・レンタル予約をする
・パパママの服装を決め、必要に応じて購入・レンタル予約をする
・お参りする神社を決め、ご祈祷など必要に応じて予約をする
・記念写真をプロに依頼する場合は予約をする
・食事会のお店や、お料理の予約をする
参加人数によって準備すべきことや当日の流れが変わるので、最初に参加者を決めましょう。
食事会や写真撮影でお店を利用する場合や、神社でご祈祷を受ける場合は事前予約が必要な可能性があるため、忘れずに確認してください。
ここからは、女の子のお宮参りの服装についてご紹介します。
女の子とご家族がどんな服装でお宮参りをすれば良いかを考える際に、参考にしてみてください。
ここからは、女の子の赤ちゃんにおける服装の選び方についてご紹介します。
正装は和装とされていますが、ご家族によっては洋装を選ばれる方も多いです。
◆【和装】祝い着(産着)×白羽二重(しろはぶたえ)の内着
お宮参りでの赤ちゃんの正装は、白羽二重(しろはぶたえ)という真っ白な内着に、祝い着(産着)を羽織るスタイルです。
しかし最近では、白羽二重の代わりにベビードレスやロンパースを着せるご家族も増えています。
女の子の祝い着には、友禅模様に蝶や手毬(てまり)、芍薬(しゃくやく)、牡丹、桜などがあしらわれた、かわいくて華やかなデザインが人気です。
赤やピンクの色味を選べば、さらに華やかさがプラスされるでしょう。
◆【洋装】ベビードレス
ベビードレスは、赤ちゃんが誕生して退院する際に着ることが多い服装です。
近年では、祝い着を羽織らずに、ベビードレスのみを着用するケースも増えています。
女の子の場合はレースやフリルのついたものを選べば、天使のような赤ちゃんのかわいさが引き立つでしょう。
◆【洋装】ロンパース
近年では、ロンパースのみでお宮参りに行くご家族もいます。
ロンパースは柔らかい素材で動きやすく、赤ちゃんへの負担が少ない点がメリットです。
特別感を出したい場合は、ドレス風のロンパースを選ぶと良いでしょう。
ここからは、ママの服装の選び方についてご紹介します。
赤ちゃんと格を合わせた服装にするのが理想ですが、身体への負担を減らすためにも、楽で授乳しやすい服を選びましょう。
◆【和装】訪問着や色無地(いろむじ)
お宮参りでのママの和装としては、訪問着や色無地(いろむじ)が適しています。
訪問着とは準礼装にあたる着物で、全体に絵柄がひと続きに描かれているのが特徴です。
また色無地は、黒以外の単色で染めた柄のない着物を指します。
お宮参りでは、主役である女の子よりも、派手な色を選ばないのがポイントです。
クリーム色や薄ピンク色、水色、薄紫色、若草色など、淡くやさしい色味が適しています。
◆【洋装】ワンピースやセレモニースーツ
洋装でお宮参りに行きたい場合は、ワンピースやセレモニースーツがおすすめです。
ワンピースの場合、春〜夏の時期なら、七分袖や半袖などのものが過ごしやすいでしょう。
寒さが心配な場合はストールやカーディガンなどを持参し、冬のお参りならジャケットなどを合わせてください。
パパの服装は、ママと赤ちゃんが和装か洋装かに関わらず、スーツが一般的です。
スーツ以外の服装でも問題ありませんが、ママと赤ちゃんの服装と格を合わせるためにも、カジュアルすぎないものを選びましょう。
祖父母がお宮参りに参加する場合、基本的に服装の選び方はパパママと同様です。
参加者全体のバランスを考えながら、控えめで上品な服装を選び、主役である女の子を引き立てましょう。
両家が参加する場合、あらかじめ話し合って服装を合わせておくと安心です。
女の子のお宮参りでは、服装や初穂料などさまざまなお金がかかります。
ここからは、女の子のお宮参りにかかる費用の目安についてご紹介します。
女の子のお宮参りの服装にかかる費用の目安は、以下のとおりです。
上記のように、少しでも費用を抑えたい場合は、購入よりもレンタルを利用するのがおすすめです。
レンタルを利用すれば、着付けやクリーニングなどを任せられるメリットもあります。
初穂料とは、神社で祝詞をあげてもらうときに、用意する謝礼のことです。
金額は神社によって異なるため、事前に問い合わせておきましょう。
神社側で金額が決められていない場合は、5,000円〜1万円程度を用意しておけば問題ありません。
お宮参り後に写真撮影をする場合、目安として以下のような費用がかかります。
スタジオ撮影の費用には、ヘアメイクや衣装レンタル代が含まれていることが多いです。
一方で出張撮影の費用には、カメラマン指名料や撮影料、出張料などが含まれており、ヘアメイクや衣装レンタル代は別途必要になります。
撮影したいタイミングや予算、衣装などと照らし合わせながら、どちらを利用するか検討しましょう。
食事会は、開催場所や食事内容などによって費用が大きく変わりますが、目安としては以下のとおりです。
レストランや料亭で食事会をする場合、ランチかディナーかによっても費用が変わります。
少しでも費用を抑えたい場合は、自宅で食事会を開くと良いでしょう。
今回は、女の子のお宮参りの時期や服装、当日の流れや費用などについてご紹介しました。
女の子のお宮参りでは、服装やご祈祷、写真撮影など事前に考えておくべきことがいくつかあります。
ママや赤ちゃんの体調を最優先にしながら、少しずつ準備を進めて当日はお祝いを楽しみましょう。