節句とは、子どもの無病息災を祈る伝統行事です。
節句には「五節句」と呼ばれる以下の5種類があり、それぞれ季節の変わり目のお祝いを指します。
女の子の初節句はいつ・どうお祝いする?お雛様の選び方や料理についてご紹介
660 View毎年3月3日は、桃の節句(ひな祭り)です。女の子が生まれて初めて迎えるこの日を初節句といい、これからの健やかな成長を願ってご家族でお祝いします。今回の記事では、女の子の初節句のタイミングや祝い方、お雛様の選び方、料理の種類などについてご紹介します。女の子の初節句を控えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
女の子の初節句とは!いつお祝いするの?
上記の五節句のうち、3月3日(上巳・桃の節句)は女の子、5月5日(端午の節句)は男の子を祝う日とされ、子どもの成長を願います。
ただし、地域によっては、祝い方やタイミングが異なる場合もあるでしょう。
節句の中でも、誕生してから初めて迎える節句のことを「初節句」と呼びます。
女の子が1~3月生まれの場合、初節句の時期はまだ母子の体調が万全でない可能性があるため、翌年にお祝いをするご家庭も多いです。
女の子の桃の節句(ひな祭り)の由来
桃の節句の由来には諸説ありますが、もともとは女の子のお祝いではなく、厄払いの行事だったといわれています。
季節の変わり目である節句の時期には、邪気が入りやすいとされていました。
そのため「人形(ひとがた)」と呼ばれる人形を作って病や厄を背負わせ、海や川に流していたのです。
一説では、この「人形(ひとがた)」が雛人形の始まりだとされています。
また、かつて上流階級の女の子たちは、「ひいな」と呼ばれる人形を使って、ままごと遊びを楽しんでいたといわれています。
この「ひいな」と前述の「人形(ひとがた)」が次第に結びつき、女の子の健やかな成長を願う行事としてひな祭りが定着したようです。
なお、3月の時期に花を咲かせる桃には、邪気を祓う力があるとされていました。
このことから、3月の節句は「桃の節句」と呼ばれ、雛人形とともに桃の花を飾るのが定番になったといわれています。
女の子の初節句の祝い方
ここからは、女の子の初節句の祝い方についてご紹介します。
なお、以下で解説するのは一般的なお祝いであるため、必ずしもすべて行う必要はありません。
体調やスケジュールを考慮しながら、できる範囲でお祝いしましょう。
お雛様(雛人形)・桃の花を飾る
ひな祭りの飾り物として欠かせないのが、お雛様(雛人形)と桃の花です。
これらの飾り物を買うのは、昔からの風習では母方の実家側が担うとされていました。
しかし、現在ではとくに決まりがないため、両家で話し合ったうえで用意しましょう。
時期としては、1月〜2月初旬までに準備するご家族が多いです。
なお、女の子が2人以上いる場合、昔は1人1セットずつ用意するとの考えが一般的であったため、姉妹全員分の飾り物を準備していました。
現在は、予算やスペースなどの事情を踏まえて、近年ではコンパクトサイズの飾り物を用意したり、姉妹でシェアしたりするケースが増えています。
以下では、雛人形の選び方について詳しくご紹介します。
◆選び方➀:サイズ・規模
雛人形は「七段飾り」のように雛壇を使用して飾る大きなサイズのものから、お雛様とお内裏様のみの小規模なものまでさまざまです。
パパママが購入する際には、ご自宅の設置スペースに合ったものを選びましょう。
また祖父母から雛人形をプレゼントする場合も、可愛いお孫さんのために「豪華なものを贈りたい!」という気持ちがあるかと思いますが、置くスペースなどに配慮して選ぶのがポイントです。
◆選び方➁:お顔や手足
雛人形は、プロの職人が1つひとつ丁寧に作ります。
そのため、一見同じように見えても、お顔の表情や形、手足の向きなどが異なるのが特徴です。
主役である女の子の好みなども考えながら、お顔や手足をしっかり確認して購入しましょう。
◆選び方➂:衣装
雛人形はお顔だけでなく、身につけている衣装もさまざまです。
柄や色彩、材質、生地、着せ方などによって見た目の印象が大きく変わりますので、いろいろな雛人形を比較してみましょう。
◆選び方➃:小道具
ひな祭りでは雛人形だけでなく、雪洞(ぼんぼり)などの小道具も用意するのが一般的です。
小道具は雛人形とセットになっているケースが多いですが、単品で販売されていることもあるので、素材やデザインなどにこだわる場合はチェックしてみましょう。
赤ちゃんに特別な衣装を着せてあげる
桃の節句で赤ちゃんに着せる服装に、厳格な決まりはありません。
したがって普段着でも問題ないのですが、一生に1回しかない初節句には、特別な衣装を着せるのも良いでしょう。
女の子の初節句には、お宮参りに着用した祝着、華やかな着物ロンパース、洋風のワンピースなどを着せてあげるのがおすすめです。
お祝いの料理・菓子を食べる
桃の節句には、お祝いの料理とお菓子を食べるのが一般的です。
自宅で食べる場合は、料理を事前に準備する必要があります。
一から準備する手間を軽減したい場合は、デリバリーやケータリングなどのサービスを利用するのも1つの手です。
またお店でお祝いをする場合は、事前に予約する必要があります。料亭やレストラン、ホテルなどでは、桃の節句向けの限定コースが用意される可能性もあるので、チェックしてみると良いでしょう。
以下では、桃の節句で定番とされるメニューをご紹介します。
◆定番メニュー➀:ちらし寿司
ひな祭りの定番料理といえば、ちらし寿司です。ちらし寿司の華やかな見た目は、春の到来を感じさせます。
長生きや健康を意味するエビ、先の見通しが良くなるとされるレンコンなど、縁起の良い具材を入れると良いでしょう。
◆定番メニュー➁:はまぐりのお吸い物
ひな祭りの定番メニューとして、はまぐりのお吸い物も挙げられます。はまぐりは、対になっている貝殻でないと、ぴったり合いません。
このことから「1人の相手と末永く幸せに過ごせますように」と、女性の幸せを象徴するものとして定着しました。
◆定番メニュー➂:菱餅(ひしもち)
赤と白、緑の3色からなる菱餅は、ひな祭りのお祝いムードを引き立てます。
3つの色には、それぞれ以下のような意味が込められているといわれています。
◆定番メニュー➃:ひなあられ
餅に砂糖を絡めて炒った和菓子であるひなあられは、4つの色で四季を表現しているといわれています。
・ピンク:春
・緑:夏
・黄色:秋
・白:冬
4色のあられによって「女の子が1年中幸せでありますように」との願いが込められています。
「うれしいひなまつり」を歌う・聴く
ひな祭りでは、集まった参加者で「うれしいひなまつり」の歌を歌ったり、聴いたりするのも定番です。
誰もが知っている歌なので、みんなで合わせやすく、お祝いの場にぴったりでしょう。
赤ちゃんに歌詞の意味は理解できなくても、家族の一体感や楽しい雰囲気は伝わるはずです。
記念写真を撮る
女の子の初めてのひな祭りを思い出に残すために、記念写真を撮るご家族が多いです。
写真館で記念撮影をしたい場合は、事前に写真館の予約をしておきましょう。
写真館では雛飾りのセットを利用できるケースも多いので、自宅で大きな雛飾りを置けない場合も本格的な写真を残せます。
女の子の初節句でお祝いをいただいた場合は?
女の子の初節句でお祝いをいただいた場合、基本的にお返しの品(内祝い)を贈る必要はありません。
祖父母などに雛人形(お雛様)を購入してもらった場合や、お祝いをいただいた場合は、食事会に招待すると良いでしょう。
遠距離などの理由で食事会に招待できない・しない場合や、高額な雛人形(お雛様)を贈ってもらった場合は、内祝いの品を贈ると良いです。
内祝いは、いただいた金額の2分の1から3分の1を目安にして用意しましょう。
まとめ
今回は、女の子の初節句のタイミングや祝い方、お雛様の選び方、料理の種類などについてご紹介しました。
女の子の初節句には、雛人形や桃の花、ちらし寿司などを用意するのが一般的です。
当日には女の子の姿を写真に残して、これからの健康と幸せを皆で願いましょう。
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