チャイルドシートとは、身体が小さい子どもを自動車事故から守るため、シートベルトの代わりに付ける乗員保護装置のことです。
現在市販されているチャイルドシートには、大きく分けて以下の3種類があります。
チャイルドシートはいつまで必要?使用を怠るリスクや免除されるケースもご紹介
11,978 Viewチャイルドシートは子どもを事故の危険から守る大切なものであり、使用を怠るとさまざまなリスクが生じます。子どもを車に乗せるときには欠かせないチャイルドシートですが、「いつまで必要なのだろう?」と疑問に思われているパパママも多いのではないでしょうか。今回の記事では、チャイルドシートが必要な期間や使用を怠るリスクについて詳しくご紹介します。
チャイルドシートとは
なお、チャイルドシートの安全基準は2023年9月から新しくなり、これまでと選び方の基準や、安全性の高さなどが変わります。
参考:国土交通省「チャイルドシート」
参考:神奈川県警察「チャイルドシートQ&A」
チャイルドシートはいつまで使う?
チャイルドシートの使用期間は法律で定められており、使用を早くに終えてしまうと大変危険です。
ここからは、チャイルドシートをいつまで使うべきかについてご紹介します。
法律による使用義務は6歳未満の乳幼児
6歳未満の子どもを車に乗せる場合、チャイルドシートの使用が法律で義務付けられています。
交通事故の被害から子どもの身体を守るために、身体のサイズに合ったチャイルドシートを用意しましょう。
参考:警察庁「子供を守るチャイルドシート」
6歳以上でも身長が140cmを超えるまでは、使用したほうが安心
法律では6歳未満の子どもにチャイルドシートの使用が義務付けられていますが、JAF(日本自動車連盟)では、身長が140cmに達するまでチャイルドシートの使用を推奨しています。
体格に合わないシートベルトを着用した場合、シートベルトの影響で受傷する危険性があるからです。
大人がシートベルトを付けると、ベルト部分は鎖骨の中央付近および腰骨に当たります。
しかし、小さな子どもの場合は首や腹部にベルトが当たり、これらの部分を事故の衝撃で損傷してしまう可能性が極めて高くなるのです。
シートベルトを適切に利用できる基準の1つは、身長140cmであるといわれています。
そのため年齢にかかわらず、身長140cmに達していない子どもにはチャイルドシートを使用するのがおすすめです。
参考:警察庁「子供を守るチャイルドシート」
参考:JAF「[Q] チャイルドシートはいつまで使用すればいいですか?」
チャイルドシートの使用状況
警察庁とJAFが行った調査によると、2022年における年齢層別のチャイルドシートの使用状況は以下の通りです。
・1歳未満:89.9%
・1~4歳:76.7%
・5歳:53.5%
上記のように、5歳児の使用率は他の年齢層と比べて低くなっていることがわかります。
前述したように6歳未満の子どもにはチャイルドシートの使用が義務付けられているため、子どもが大きくなってきたからといって使用を怠らないよう注意が必要です。
警察庁「子供を守るチャイルドシート」
参考:JAF「[Q] チャイルドシートはいつまで使用すればいいですか?」
チャイルドシートの使用を怠るリスク
チャイルドシートの使用を怠ると、最悪の場合大切な子どもの命が失われてしまいます。
ここからは、チャイルドシートの使用を怠るリスクについてご紹介します。
事故の際に子どもが大きなケガを負ってしまう
2022年の調査における警察庁の発表によると、チャイルドシートを使用していない場合の子どもの致死率は、チャイルドシートを使っている子どもの約4.6倍になります。
チャイルドシートを使用していても、「座席に固定しきれていない」「適切に座らせていない」などの状態は大変危険です。
事故時にチャイルドシートが座席から分離したり、子どもの身体がすり抜けてしまったりする恐れがあります。
交通事故から子どもの身体を守るためには、チャイルドシートを適切に設置することが重要です。
参考:警察庁「子供を守るチャイルドシート」
違反の点数が引かれる
チャイルドシートの使用を怠ると道路交通法違反となり、点数が1点引かれます。
ここで「たかが1点引かれるだけ」と思ってはいけません。
上述したように、チャイルドシートの未使用は子どもの命にかかわります。
事故に遭ったときのリスクをしっかりと理解したうえで、大切な子どものために必ずチャイルドシートを利用しましょう。
参考:神奈川県警察「チャイルドシートQ&A」
チャイルドシートの使用義務が免除されるケース
道路交通法では、チャイルドシートの使用義務が免除されるケースを以下のように挙げています。
・座席の構造上、チャイルドシートを固定できない場合
・定員内の乗車において、乗車人数が多いために幼児全員にチャイルドシートを用意すると全員が乗車できなくなる場合
・子どものケガや障害により、チャイルドシートの着用が子どもの健康に悪影響である場合
・著しい肥満体型や、子どもの身体の状態によって適切にチャイルドシートを使用できない場合
・チャイルドシートを使用したままでは、授乳などのお世話ができない場合
・タクシーやバスなどに子どもを乗せる場合
・道路運送法第80条第1項のただし書の規定により、該当する自家用運送車に子どもを乗せる場合
・救護などで病院へ送る場合、および官公署などへ緊急に搬送が必要な場合
また、座席が幼児専用に作られている園児バスなどの場合は、チャイルドシートを取り付けられないので使用義務が免除されます。
参考:神奈川県警察「チャイルドシートQ&A」
チャイルドシート(ベビーシート)を後ろ向きで使用するのはいつまで?
チャイルドシートを後ろ向きで使用する期間は製品によって差がありますが、一般的に乳児用シートの対象年齢となっている1歳頃までが、後ろ向きで使う期間の目安になります。
ただし、チャイルドシートに関する安全基準が2023年9月から新しくなるため、それ以降に生産される製品は 後ろ向きでの装着期間が、 生後12ヶ月頃から生後15ヶ月未満まで延長される点に注意が必要です。
また、月齢が15ヶ月を過ぎていても身長が76cm未満の子どもは前向きでの使用は認められなくなります。
国土交通省「チャイルドシート」
参考:神奈川県警察「チャイルドシートQ&A」
まとめ
今回は、チャイルドシートが必要な期間や使用を怠った場合のリスクなどについてご紹介しました。
チャイルドシートを正しく使用しないと、交通事故の際に子どもが大きなケガを負うリスクが高まります。
最悪の場合、命を落としてしまう可能性もあるのです。
チャイルドシートを適切に使用して、大切な子どもの命を守りましょう。
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