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公開 2023年09月13日  

【おすすめレシピつき】こどもの日に用意する食べ物は?意味・由来・地域性を解説

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5月5日は子どもの成長や健康を願う「こどもの日」。日本の伝統行事に親しむ機会として、こどもの日にちなんだ食べ物を用意して楽しみたいものです。今回は、こどもの日に用意する食べ物について、意味や由来をご紹介します。地域ごとに異なる食べ物・食材の種類や、自宅で簡単に作れるレシピもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。


目次 こどもの日に用意する食べ物は?意味について
【なぜ?】5月5日がこどもの日になった由来は?
地域によって違う!こどもの日に用意する食べ物
【沖縄】ちんびん、ぽーぽー
【こどもの日に作りたい!】おすすめレシピTOP3
こどもの日にちなんだ食べ物で、子どもの成長をお祝いしましょう

こどもの日に用意する食べ物は?意味について

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こどもの日に用意する定番の食べ物といえば、柏餅やちまきを思い浮かべる方が多いでしょう。

柏餅やちまき以外にも縁起物としてよく用意される食べ物もあります。

食べ物や食材にはそれぞれ意味も込められているので、詳しくみていきましょう。

・柏餅
・ちまき
・ブリやカツオなどの出世魚
・たけのこ


柏餅

柏餅は柏の葉で包んだ餅で、こどもの日に用意する定番の食べ物のひとつです。

中にはこしあん・つぶあん・みそあんの3種類が入っているものが多くみられます。

柏の葉は、新芽が育つまでは古い葉が落ちない特徴があり、「子孫繁栄」を祈願する縁起のよい餅菓子としてこどもの日によく売られています。

ちまき

ちまきは、もち米やうるち米を蒸して茅(ちがや)の葉で包んだ伝統食。

柏餅と並んで、こどもの日に用意する機会が多い定番の食べ物です。

一般的に、葉の上から紐でくるくると巻いて縛ってある形のちまきが多いでしょう。

ちまきは、5月5日に命を落とした中国の詩人「屈原(くつげん)」を供養する食べ物、という由来があります。

屈原(くつげん)は忠誠心が高く民から慕われていた人物ですが、陰謀を疑われたことをきっかけに川に身を投じてしまったといわれています。

現在では、無病息災や厄除けを願う食べ物として、こどもの日に用意される機会が多いです。

参考:ウェザーニュース「端午の節句(こどもの日)に食べるものは?かしわ餅、ちまきを食べる理由」

ブリやカツオなどの出世魚

出世魚として知られるブリやカツオも、男の子の成長を祈願してこどもの日によく食べられている食材です。

カツオは「勝つ男」とも読めることから、良運を招く食べ物として考えられています。

ブリは、成長過程で名前が変わる食べ物です。

カツオと同じように出世や健やかな成長を願う縁起物として、こどもの日に用意される機会が多くあります。

たけのこ

たけのこは、成長が早く真っすぐに伸びる特性をもっており、「成長の象徴」として古くから縁起物といわれています。

子どもの成長や健康を願って、こどもの日に用意される食べ物です。

たけのこは炊き込みご飯や味噌汁、煮物などさまざまな料理に汎用できます。

一般的な収穫時期は3~5月であるため、こどもの日の旬の食材としてもぴったりです。

【なぜ?】5月5日がこどもの日になった由来は?

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こどもの日は、戦後に祝日を増やそうという動きがあり制定された背景があります。

内閣府は、「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する(※)」ことを目的として、1948年にこどもの日として国民の祝日に制定されました。

もともと5月5日は、中国から伝わった「端午の節句」の風習があった日です。

端午の節句では、男の子が健やかに無事に育つことを願ってお祝いをしていました。

※引用:内閣府「各「国民の休日」について

参考:厚生労働省「生活支援ニュース 第5号 こどもの日特別号」

こどもの日と端午の節句の違い

端午の節句はもともと、病気や災いを避けるための宮中行事を指していました。

しかし、江戸時代以降には、男の子の成長と一族の繁栄を願うお祝いの日へと風習が変化。

江戸時代の主に武家では、跡継ぎとなる男の子の誕生を盛大に祝う風習があったともいわれています。

端午の節句は男の子をお祝いするための、「男の子の日」です。

法律で定められたこどもの日も同じ日ではあるものの、男女にこだわりはなく、すべての子どもの健康や幸福を願う日とされています。

参考:厚生労働省「生活支援ニュース 第5号 こどもの日特別号」

こどもの日にすること

・こいのぼりを飾る
・五月人形や兜を飾る
・しょうぶ湯に入る


こどもの日には、子どもの健やかな成長や出世を願って、こいのぼりを飾って楽しみます。

この風習は、中国の故事「登竜門」や鯉の強い生命力、急流を上る特性にちなんだものです。

また、身を守る鎧兜にちなみ、事故や病気から子どもを守るよう、無病息災や厄除けの願いを込めて五月人形や兜を飾ります。

さらに、厄除けや健康促進を願ってしょうぶ湯に入る風習も。

しょうぶ(菖蒲)は強い香りを持ち、この時期に花を咲かせる象徴的な植物です。

「勝負」「尚武」の響きにも通じることから、お風呂に入れたりお酒に浸したりする風習もあります。


地域によって違う!こどもの日に用意する食べ物

子どもの日に用意する食べ物は、地域によって異なります。

主に関東では「柏餅」、関西では「ちまき」が食べられることが多いですが、北海道や東北、九州では別の食べ物を用意する場合も。

都道府県や地域別に、こどもの日に用意する食べ物の違いをみていきましょう。

・【北海道・青森】べこ餅
・【山形】笹巻き
・【新潟】笹団子
・【関東】柏餅
・【関西】ちまき
・【九州】あくまき
・【沖縄】ちんびん、ぽーぽー


【北海道・青森】べこ餅

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「べこ餅」は、主に北海道でこどもの日に食べられている食べ物。

白と黒の2色でできた木の葉形の模様が特徴的なお菓子です。

「べこ餅」の発祥にはいくつか説がありますが、山形県の郷土菓子「くじら餅」が進化していったと考えられています。

また、青森県の一部地域でも、こどもの日に「べこもち」を用意する風習があります。

北海道の「べこ餅」と基本の材料は同じですが、青森県の「べこもち」は花模様や柄が入ったものが主流です。

北海道・青森ともに、今では地域によってさまざまな色や形、模様のものがあります。


参考:農林水産省「うちの郷土料理 べこ餅 北海道」


参考:農林水産省「うちの郷土料理 べこもち 青森県」

【山形】笹巻き

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「笹巻き」は、主に山形県で食べられているこどもの日の食べ物です。

笹の葉で、水に浸し水切りしたもち米を三角形に包み、紐で結んで熱湯でゆでたものを指します。

別名では関西地方の「ちまき」ですが、山形県のものとは形が異なっています。

「笹巻き」は、古くから保存食・携帯食として親しまれてきました。

また、山形県庄内町余目地区では、こどもの日以外にも正月や七つ祝いの行事で、大きな笹巻きを作る風習があります。



参考:農林水産省「うちの郷土料理 笹巻き 山形県」

【新潟】笹団子

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「笹団子」は、主に新潟の下越地方でこどもの日に用意される食べ物。

あんが入った俵形のよもぎ団子を笹の葉で包み、スゲなどの紐で結んで蒸したお菓子です。

「笹団子」は、新潟の中越・下越や福島県会津地方などでは、約500年前から食べられていました。

笹の葉の殺菌作用から、上杉謙信が携帯食としていたという説も。

現在では和菓子として親しまれていますが、きんぴらなどのおかずを包んでいた時期もあります。

参考:農林水産省「うちの郷土料理 笹団子 新潟県」

【関東】柏餅


「柏餅」は、江戸時代に江戸で食べられるようになったのがはじまりといわれています。

関東では、小豆あんやみそあんの入ったお餅を柏の葉で包んだ柏餅が一般的です。

柏の葉は、新芽が出るまで古い葉が落ちない特徴があります。

「子どもが生まれるまで親は死なない」という意味から、子孫繁栄の縁起物として親しまれています。


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参考:農林水産省「うちの郷土料理 柏餅 山口県」

参考:厚生労働省「生活支援ニュース 第5号 こどもの日特別号」

【関西】ちまき

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「ちまき」は、こどもの日の定番の食べ物として、主に関西で親しまれています。

もち米やうるち米、米粉などで作った餅を笹や茅で長い円錐形に包んで結び、蒸したものです。

奈良時代に中国の風習として日本に伝わり、その後関西・近畿を中心によく食べられるようになりました。

「柏餅」よりも古くから存在しています。

茅(ちがや)の葉で巻いたため、「ちまき」と呼ばれるようになりました。

参考:宝塚市公式HP『宝塚市無形民俗文化財 「西谷地区のちまきの食文化」』

【九州】あくまき

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「あくまき」とは、竹の皮で包まれた餅菓子です。

こどもの日に、鹿児島県を中心に南九州でよく食べられています。薩摩の島津義弘という人が、日持ちのする食糧として持参したのが始まりという説があります。

木や竹を燃やした後に出る灰からとった灰汁(あく)にもち米を浸し、竹の皮で包んで煮込んで作る食べ物です。

お好みできなこや黒糖などをまぶして食べます。

参考:農林水産省「うちの郷土料理 あくまき 鹿児島県」

【沖縄】ちんびん、ぽーぽー

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ちんびんとポーポーは、ともにクレープのようにくるくると巻いた食べ物で、見た目がよく似ています。

ちんびんは、黒糖と小麦粉を水で溶いた生地を薄焼きにしたもの、ポーポーは、水で溶いた小麦粉を薄焼きにし、油味噌を塗った食べ物です。

中国のお菓子の影響を受けたものといわれています。

【こどもの日に作りたい!】おすすめレシピTOP3

Conobieに掲載しているこどもの日におすすめの食べ物のレシピから、検索数の多い順にご紹介します。

人気のレシピを参考に、ぜひこどもの日のお祝いに作ってみましょう。

なお、view数は2023年9月5日時点の情報です。

1位:こどもの日のご馳走レシピ!旨味たっぷりの中華ちまき風おこわ

6,214view(2023年9月5日時点)
ちまきはこどもの日の定番の食べ物ですが、本格的に作るとなると笹や竹の皮に包んで蒸すなど、大変なイメージがあるでしょう。

こちらは、炊飯器を使って簡単に作れる点が魅力です。

焼き豚やたけのこの水煮などを入れて本格的な中華風おこわを作った後、クッキングシートで包むだけの簡単レシピ。

さまざまなデザインのクッキングシートを使えば、見た目のかわいらしさも楽しめます。

こどもの日に、お子さんと一緒におこわを包むのを楽しむのもよいでしょう。

2位:子どもと一緒につくれる!カンタン「柏餅レシピ」

5,178view(2023年9月5日時点)

こちらは、電子レンジを使って柏餅のお餅を作るレシピです。

小さいお子さんも、お餅を練ったりあんこを包んだりする作業を楽しみながら柏餅作りができます。

ただし、手で丸めるときは、お餅の熱さに気をつけましょう。

できたての温かい柏餅は、手作りならではのおいしい味わいに。

家族そろって過ごすこどもの日に、柏餅作りを体験することで楽しい思い出になるでしょう。

普段はお店で買う方も、家庭で手作りしてみてはいかがでしょうか。

3位:こどもの日をカラフルにお祝い!親子で作りたい「こいのぼりフルーツサンド」

3,107view(2023年9月5日時点)

こいのぼりの形をモチーフにした、見た目もかわいいフルーツサンドのレシピです。

こどもの日定番の食べ物ではありませんが、こいのぼりの形にすることで行事のメニューとして特別感が出るのでおすすめ。

使うフルーツはお子さんの好きなものや、手に入りやすいものなど何でもOKです。

食パンをカットしておけば、クリームを塗ってフルーツをのせるだけのシンプルな作り方なので、小さなお子さんも楽しめるでしょう。

お子さんとチョコペンでかわいい顔を描くのも楽しそう。

クリームの代わりに水切りヨーグルトを使えば小さいお子さんでも食べられます。

こどもの日にちなんだ食べ物で、子どもの成長をお祝いしましょう

こどもの日には、定番の柏餅やちまきを始め、地域によっていろいろな食べ物を用意します。

由来はさまざまですが、どの食べ物・食材にも子どもの健康や成長、出世などを願う意味が込められています。

お子さんと一緒にこどもの日にちなんだ食べ物を準備して、由来や願いについて触れてみましょう。

おすすめのレシピを参考に、こどもの日の食べ物を手作りしてみるのもおすすめです。


※ この記事は2024年11月13日に再公開された記事です。

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