東京都は今年11月、「令和5年度 男性の家事・育児実態調査」の結果を発表しました。
同調査の目的は、未就学児の子を持つ夫婦等の家事・育児分担に関する実態や男性の家事・育児状況について調査し、今後の施策の参考とすること。
都内在住の男女5000人が回答しました。
「夫婦間における家事・育児分担に満足していますか?」を質問すると、男性の78.3%が「満足」と回答しました。対して女性の52.1%は「夫の家事、育児」に不満」と回答しており、夫婦間でギャップが見られます。
「配偶者に対する不満」に質問すると、夫の最多回答は「特に不満はない」(47.0%)だったのに対して、妻の最多回答は「自分が言わないと、家事・育児をしてくれない」(37.7%)でした。また、「家事・育児をしても、感謝されず、何も反応してもらえない」(29.3%)といった回答もありました。
女性は「妻がやるのが当たり前」という環境に不満を感じていることがわかります。
男性、女性双方から寄せられた不満をご紹介します。
■女性の意見
「言われる前に率先して家事・育児に取り組んでほしい」
「土日は夫も仕事が休みなのに、家事が私任せなのが不満。家事はやってもらって当然だと思っている」
「感謝の気持ちを言葉で伝えてほしい」
■男性の意見
「精一杯やっているつもりであるが、いつも叱られる」
「やり方が違うと文句を言われ、やり直しさせられる。こちらが文句を言うと喧嘩になるから言えない」
「家事を抱え込んで機嫌が悪くなり、当たられることがある。そうなるくらいなら、こちらに家事を振ってほしい」
専門家からは、「ダメだとあきらめるのではなく、やってほしいことは、口に出して言うのが一番です!」や「指示を出してほしいというのではなく、「次に何をすべきか」を考えられるようになるといいですね」とアドバイスをしています。
「夫婦間における家事・育児分担の満足度を上げるために重要だと思うことは何ですか?」を聞くと、男女ともに「夫婦でよく話し合い、協力する」と「お互いが感謝の気持ちを伝える」ことが重要だと回答しました。
しかし、「夫婦で十分なコミュニケーションが取れている」の回答率は、男女ともに約半数にとどまっています。
夫婦がコミュニケーションを取り、ありがとうの気持ちを伝えることが大切であることがわかります。
参考:
東京都「令和5年度 男性の家事・育児実態調査結果」
https://www.seikatubunka.metro.tokyo.lg.jp/danjo/wlb_top/files/0000002321/jittaichosa2023report.pdf