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公開 2015年09月13日  

発達障害児への配慮は、定型発達の子どもにも優しい〜支援が必要ない子どもなんていない!〜

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我が家の長男4歳は、自閉症スペクトラムです。自閉症育児には、コツがいります。長男を4年間育てる中で、療育施設の先生や障害児育児の先輩ママ、様々な書籍から、たくさんのコツを教わってきました。それらを駆使し、長男との生活する日々。対して、次男2歳は、今のところ定型発達児。ある事件をきっかけに、「次男は大丈夫。」と、思い込んでしまっていた自分に気がつきました。

出典:http://www.city.chiryu.aichi.jp/0000007463.html

気持ちの切り替えが苦手な自閉症っ子。

皆さんは、どんなときに時間を忘れますか。何か趣味に没頭しているとき。読書でも、手芸でも、ゲームでも…。急に、それを予告無く取り上げられたら、どんな気持ちがするでしょう。



きっと、悲しかったり、腹立たしかったりするのではないでしょうか。子どもだって、同じ。むしろ、遊びに集中しているときは、大人の感覚より強く、「あっという間」を感じているかもしれませんね。そして、自閉症を持つ子ども達は、場面や気持ちの切り替えが苦手な子が多いのです。



長男は2歳半頃、滑り台がとっても好きでした。それまでは怖くてなかなか遊べなかった滑り台で、ようやく遊べるようになり、楽しかったのだと思います。それ以前は、公園へ遊びに行っても、私が「帰るよ。」と言うと、わりとあっさりついてきてくれたのですが、この頃は、「帰るよ」と言ってもついて来ず、大泣き。



全く動こうとしないので、「先に帰るよ!」といってどんどん歩いてみたのですが、行けども行けども長男の追いかけてくる気配はありません。0歳の次男を抱き、暴れる長男を小脇に抱え、へとへとになって帰る日も少なくありませんでした。

お風呂騒動からの気付き

そんな日々から学んだ、場面切り替えのための、ちょっとしたコツの数々。それは、自閉症育児に関わる方々や、様々な書籍から教えていただいたものです。



長男のためにいろいろと調べ、長男のために使ってきたテクニック。それを次男にも使ってみよう、と思ったのは、お風呂場でのある出来事がきっかけでした。



我が家の最近のお風呂事情をご紹介しましょう。長男を洗っている間、次男はじょうろやら水鉄砲やらで、水遊びを楽しんでいます。お風呂上がり、私と長男が身体を拭き、服を着ている間も楽しく遊ぶ次男。



その後、次男をお風呂からあがらせる段になり、「あがるよ〜。」と声をかけました。しかし次男、「まだする!」と言って、一向にあがる気配はありません。ある日、そのやり取りを何回か繰り返した末、イライラした私は「風邪引いちゃうって言ってるでしょ!もう終わりなの!」と言って、次男を無理矢理お風呂場から引っ張りだしました。



すると、次男は号泣。次男が泣くのが苦手な長男も号泣。楽しかったお風呂時間は、一気に修羅場と化しました…。



そのとき、これじゃダメだ!って思ったんです。いろいろなことに敏感な長男。何か問題が起こるたびに、様々な方面から助言をいただき、家族で工夫をこらして対応してきました。



次男は、多少個性的なところはあるけれど、社会性もコミュニケーションも、今のところ困難さは感じられません。長男より会話も成立するくらいです。「この子は大丈夫」そんな思いから、長男に比べると対応が雑になっていたと感じました。



「大丈夫」な子なんかいない。

「大丈夫な子」なんかいない。一人ひとりの子どもが、それぞれにていねいに育てられるべき存在なんですよね。



どんな子にも、伸ばすべきすばらしい素質があり、同時に、ていねいに支援すべき部分がある。それは、障害の有る無しに、関係ないことなのです。このお風呂騒動は、そんなことを私に気付かせてくれる、きっかけとなったのです。



さて、その後、今まで長男に対して実践していた場面切り替えの小技を、次男にも使ってみると、驚くほど効果がありました。



具体的にどんなテクニックを使ったかは、また別の記事でご紹介しますね♪

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