昔はなかった紙オムツ。技術の発展は素晴らしいですね。どんどん、新しいオムツが開発され、吸収力も格段にアップしてきています。赤ちゃんの体型にフィットして、軽くて薄くてサラサラしていて、オシッコしたかもラインで分かって、替えたら丸めてポイ。50年前には考えられないくらい、進化してきています。
その一方で、退化してしまっている部分があるのをご存知でしょうか?それは、母の五感です。
布オムツしかなかった頃、紙オムツの性能が悪かった頃、母たちは、赤ちゃんの様子を目で見て、おしっこをしている様子を察知して、または、匂いを嗅いで、おむつを触ってみて、そうやって赤ちゃんの様子を知っていました。今よりも、ずっと多くの回数、オムツを替えていたんです。
赤ちゃんのオムツ、濡れっぱなしで大丈夫?進化している紙オムツと退化している親の五感
3,960 View吸収がよくなって、『○回分の吸収力』なんて言われていますが、濡れたオムツをそのまま着けておいて、本当に大丈夫でしょうか?
進化している紙オムツ、退化している親の五感
吸収できたとしても、改善できないもの
1.重さ
たとえば、5回分のおしっこを吸収しているオムツ。触ってズッシリと重たいオムツ。それが、股関節にぶら下がっているんです。体重5キロの赤ちゃんが200gのオムツをぶら下げていたとしたら…体重50キロの大人が2キロの重しを股関節にぶら下げているのと同じこと。
1歳前後の歩き始めた赤ちゃんがオシッコという重しをぶら下げて歩いていたら、股関節に負担がかかりますよね?股関節だけでなく、身体全体に負担がかかります。まだよちよち歩きで、自分の身体を支えるのが精いっぱい。できるだけ身軽に歩く練習をして筋肉を育てていっていただきたいものです。
2.冷たさ
おしっこが吸収されたオムツが意外と冷たいことをご存知でしょうか。水分ですから、外気温と同程度にはなりますよね。猛暑の昼間、外気温は体温と同程度かもしれませんが、年間を通して、外気温は体温より低いものです。つまり、おしっこを吸収したオムツは、赤ちゃんの身体を冷やすということを念頭に入れておくことが大切です。
特に、冬の明け方。夜間授乳が減ったお子さんは、夜中のオムツ替えもされていないことが多いです。朝起きてズッシリしたオムツを替えることになるでしょう。そのおしっこ、いつからそこにありますか?おそらく、明け方の気温が低いときには、出されていたのではないかと推測されます。寒いときに、排尿することで体温が下がり、また出されたおしっこで体温を奪われ…という悪循環が起きます。
夜中に起きて掛け物をかけてあげる時は、オムツも濡れていないか、少し意識してあげましょう。
排泄のタイミングを五感でつかむ
ママは毎日忙しい。赤ちゃんのお世話もして、家事もして、お仕事もされているかもしれません。そんな中で、赤ちゃんの様子に気付くことなんて難しいとおっしゃる方もいることでしょう。
たしかに新生児の排泄のタイミングはつかみにくいかもしれませんが、表情に動きが出てくる生後1~2ヶ月頃、赤ちゃんの様子を注意深く観察してみましょう。ニコニコ元気に動いていた赤ちゃんが、ちょっと動きが止まったなとか、抱き上げたときにプンとおしっこの匂いがしたとか、視覚や嗅覚でも排泄のタイミングを感じることができます。出してすぐに気付いてもらえたら、赤ちゃんも嬉しいことでしょう。
濡れたままのオムツが『当たり前』になってしまうと、快・不快の感覚も鈍くなってしまいます。母の感覚を研ぎ澄ますことは、赤ちゃんの様子を察知するために大切なことです。オムツのことだけでなく、普段との変化に早く気付くために、五感で育児をするといいと思います。
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