イスラムに対しては色々な意見があるかと思います。しかし、良きにしろ悪しきにしろ、僕たちはイスラム教のことをもっとしっかり知っておく必要があるでしょう。
今、世界中にイスラム教徒は何人くらいいるかご存知でしょうか?なんと、約15~16億人いると言われています。そしてその数は近年急激に増え続けているのです。
さらに、日本のすぐ近くのインドネシアやマレーシア、中国のウイグル地区などはイスラム教徒が多く住む地域です。そして、日本の石油の輸入先はほとんどが中東。つまりはイスラム圏なのです。
更なる国際化の進展が予想される中、イスラム教に対するしっかりとした認識は、日本人にとっても必要不可欠でしょう。世界中のイスラム圏を旅する中で僕はそれを強く感じたことを、まずは書いておきたいと思います。
ですので、親御さんは子育てをする中で、イスラム教徒の方々に対する間違った偏見を子どもたちに植えつけないよう、僕は強く願っています。
優しさとおもてなし~イスラム教徒が教えてくれる、子どもの教育にとって大切なこと~
3,935 View前回、イスラム教徒の方々の謙虚さについてお伝えしましましたが、今回は優しさについてです。優しいんですよ、イスラム教徒ってすごく!そこにもまた、日々の子育てにおいて、頭の隅っこに置いておいてもいいことがあると僕は思っております。イスラムの教えにある優しさを、一緒に考えていただけたらと思います!
まずは知っておきたい、イスラム教というもの。
僕たちも学ぶべき、そして育ませるべき、「困った人を助けよう!」の精神。
イスラム教徒が守るべき、そして実行すべき教えをまとめて「六信五行」といいます。その中の1つに「喜捨」というものがあるのですが、今回はそこに注目して、教育や子育て絡めてまとめてみたいと思います。
喜捨とは「金銭や物品を寺社や困っている人に差し出すこと」という意味なのですが、イスラム教徒はどんなことがあっても、神聖なる寺院(モスク)への喜捨の精神を忘れることがありません。
それと同時に、困った人への支援の精神もとても強いのです。それはイスラム教徒の中だけに限らず、たとえば僕のような旅人がイスラム圏を訪れて何かと困っていると、必ず手助けをしてくれるのです。
「お客様を大切に」おもてなしの精神はここにもある。
彼らは口をそろえて言います。
「お客様を大切にするのはイスラムの教えなんだ。そんなことは当然だよ!気にしないでゆっくりしていきな!」
イスラム教の六信五行の中には「巡礼」、つまりイスラム教の聖地を必ず礼拝に訪れなさい、というものがあります。そのとき人々は長期の旅をすることになるので、そういった人たちをもてなしなさい、つまりは「旅人=お客様」を大事にしなさい、という精神が根付いているのです。
そしてこの精神性が発揮されるのは、対イスラム教徒だけではないのです。旅人の間でしばしばイスラム教徒の優しさが語られるのは、こういうことなんですね。
もちろん人によりますが、この「おもてなし」の心の強さは相当なものです。街を歩いていると、何度も「おーい、旅人!一緒にお茶を飲んでいけ!」と呼び止められるし、すごいときには食事までご馳走されてしまいます。
さらにすごいときにはそのまま家に泊めてくれることもあるし・・・。オリンピック承知のときに日本は「おもてなし」前面に出しましたが、僕は「イスラム世界のおもてなしに果たして敵うのか?」などと思ってしまうこともあるくらいです。
正しく知ること、そして良いものは素直に認めること。
一部の過激派の残虐な行動のため、イスラム教はひどく誤解を招いてしまっています。しかし実際にイスラム教徒が多く住む地域に行くと、そこには優しさと平穏に満ちた生活があるのです。
イスラム教の場合は、その精神性の源は聖典コーランにあります。しかしその源がどこにあろうと、「困った人を助けよう」「お客様を大切にしよう」の精神は、無条件に素晴らしいものとして認め、そして学ぶべき精神性だと僕は思うのです。
日本であれば「恥ずかしいことを為さるな」や「お天道様が見てるよ」という教えと近いものがあるのでしょう。そこには、細かい理屈を抜きにした、同じ人類としての普遍的な教え、あるべき姿あると僕には感じられます。
今回は、かなり難しい書き方をしていると思います(笑)。しかし、日々子育てや教育をしていく中で、こういったイスラムの素晴らしい教えを1つの参考にもしてほしいと思い、今回の記事を書きました。
最後までお読みいただき、ありがとうございます!「困った人を助け」、そして「お客様を大切に」できる日本の子どもたちが増えていくこといいなと思っています。
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