夫婦で毎日16分会話するだけで、月収●●万円分の幸福感が得られる!?その驚きの効果とは
4,941 View先日、朝日新聞デジタルに掲載されたある調査結果が話題となっています。それが「夫婦での毎日16分の会話で得られる夫婦関係満足度は、月収●●万円分満足度と同じである」というもの。ワーク・ライフバランスという言葉が広がるなかで、ワークからライフへと舵を切りたい男性の背中を後押しする驚きのデータをご紹介します。
ワークライフバランスに悩むあなたに朗報です!
近年、よく耳にするようになった「ワーク・ライフバランス」という言葉。
以前までは、「仕事人間」という言葉に代表されるように、男性は仕事に追われて家庭を顧みる時間がなく…一方で女性も出産を機に退職。家庭に入り、子育てに専念する。
そんな「仕事」or「家庭」という二者択一の選択肢しかない時代もありました。
しかし、最近では「仕事」と「家庭」のどちらかひとつを選ぶのではなく、やりがいや充実感を感じながら働きながら、子育てや介護、夫婦の時間も十分にとり、その両立をはかる。
そんな「ワーク・ライフバランス」という生き方が広がりつつあります。
このように理想的にも思える「ワークライフ・バランス」という考え方ですが、よく言われるのが…
「そうは言っても、働く時間を減らしたら、給料が減っちゃうでしょ。それで本当に幸せになれるの?」
ということ。
そんなことを考えているあなたに朗報です。
実はたとえ給料が減ってしまったとしても、夫婦で毎日会話を16分するだけで、なんと月収●●万円分と同じだけの夫婦関係満足度が得られることが分かったのです。
夫婦での毎日16分の会話は月収●●万円分に相当する!?
それを指摘するのは、少子化などを研究する米シカゴ大の山口一男教授。2015年10月7日の朝日新聞のデジタル記事において、山口教授は、ワークライフバランスと夫婦関係の満足度の関係等について説明しています。
山口氏によれば、月収10万円分の夫婦関係の満足度に相当するのは、なんと…
「夫婦間の会話」
しかも、平日1日あたりたったの16分の会話が月収10万と同じ程度の満足度をもたらしてくれるということなんです。驚きの結果ですよね。
山口氏によれば、同様に以下のようなことも月収10万円分の効果をもたらしてくれるとのこと。
『休日に、夫婦で大切に過ごしていると思える時間が1日54分増える』『妻が平日に、夫との食事を大切な時間だと思える日が週に1度増える』『夫の育児分担割合が、例えば平均の15%から18%に2割増える』も月10万円の収入と同じ効果でした(朝日新聞デジタル2015年10月7日07時22分記事より引用)
記事の中では、「もちろんこれは平均であって、10万円の意味あいは夫婦によって違います」と付け加えられていますが、それを踏まえても大きな意味のある調査結果といえるのではないでしょうか。
ワークからライフへと舵をきりたいと考えている男性の皆さんを後押しするデータといえそうです。
でも…ワーク・ライフバランスって「仕事」を犠牲にしなくてはいけないものだったっけ?
さて、そんな驚きの結果でしたが、一方で少し疑問を感じたのも事実。
それは、
「あれ…ワークライフバランスって『仕事』を犠牲にしないと得られないものだっけ」
ということ。
記事の中にも「妻との時間が増えても、夫の仕事時間が減って収入も減ったらどうなるのですか」という表現が出てきますが、少しうがった見方をすれば、こうした考えの裏に、
「家庭を大切にしたいのならば、月収が減ってもしょうがないよね」
そんな見方があるように感じてしまうのです。
しかし、日本においてワークライフ・バランスという生き方を推進している第一人者ともいえる小室淑恵さんが代表をつとめる株式会社ワーク・ライフバランスのホームページには、以下のような文章があります。
ワーク・ライフバランスと聞いて、どのようなイメージを思い浮かべますか。
「仕事の時間とプライベートの時間を、分配すること」と、お考えになる方もいらっしゃるかもしれません。
でも、それは違います。ワーク・ライフバランスとは、ワーク(仕事)とライフ(家庭や生活)のいずれか一方を犠牲にするといったものではなく、個人の働き方や企業の制度を見直すことで、ワークもライフもより充実したものにする、という考え方です。
つまり、ワーク・ライフバランスとは、「ワーク」と「ライフ」はどちらかを犠牲にするものではないことはもちろん、むしろ相乗効果を生む可能性があるということなんですね。
また小室さんは、こうした実例として、国際女性ビジネス会議でのプレゼンの中でこのように語っています。
「今まで900社の企業のコンサルティングをしてきたんですけれども、実は残業を減らすと業績があがります。
(中略)8か月くらいのコンサルを経たあと、なぜか3割くらい残業が減って、売り上げがあがってくるんですね。」
私の会社は全員残業禁止の会社でして、今ですね創業して8年間になるんですが、8年間ずっと増収・増益です。
他社に言うととても驚かれるのですが、8年間トップ成績のコンサルタントは8年間ずっと短時間勤務の女性なんですね。」
いかがでしょうか。
そもそも働く時間を減らして家庭を大切にしたら、給料が減るとは必ずしも言えないということがここに示されていると思います。
ワーク・ライフバランスというと、どうしてもどちらかを犠牲にするというイメージがありますが、将来的には、
「夫婦での会話を毎日16分増やすために仕事減らしたら給料減ったけど、それでも幸せだよね」
ではなく、
「夫婦での会話を毎日16分増やしてみたら、月収10万円増えた!!!」
というように、一方でのプラスの経験が、どちらかにもプラスの影響を与える。そんなワークライフバランスの仕組みができたらいいですね。
「ワーク・ライフバランス」という言葉は広がりつつあるものの、まだ「男性は仕事を減らし、家庭にいる時間を増やす」「女性は家庭にいる時間を減らし、仕事ができるようにする」といった固定的で単一的な考え方が一般的な気がしています。
でも、人によって、夫婦によって、家族によって「ワーク・ライフバランス」の考え方は様々のはず。
こちらの記事でシングルマザーの方が語っているように、
「そもそも「両立」という感覚がない。私が仕事をするということは、家庭を機能させるための一つの手段だから、仕事と家庭というように分けて考えていないです」と話す人がいてもいいですし、
こちらの記事の中の主夫の方のように
男性だって、「自分がどう見られるかよりも、子どもと一緒に過ごしたり、妻のためにご飯を作ったりすることに喜びを感じられる。家事育児は、男女関係なく楽しめることだと思う」と話す方がいてもいいですよね。
それぞれが考える「ワーク・ライフバランス」を楽しみながら、「ワーク」と「ライフ」の相乗効果が生まれる生き方が主流になるといいなと思います。
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