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公開 2015年11月30日  

「学校には行かない」小2長男の“積極的不登校”という選択

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わが家の3人の子どもたちの中で、唯一の男の子の長男は、今小学2年生。ある日急に始まった不登校。それは一般的な登校拒否と少し違っていました。


「学校に行く理由がわからない」積極的不登校のはじまり

ある日の朝、小学2年生の長男が急に「学校には行かない」と言い出しました。

突然のことで困惑した私は「帰ってきてからゆっくり話をしよう。今日はとりあえず行きなさい。」と言いましたが、長男は「行かない」と頑として動こうとしませんでした。彼の頑固なその姿勢に、とりあえずは1日話し合ってみようと思い、その日は学校には「風邪」ということにして一日お休みさせることにしました。

その日、ゆっくり彼の話を聞いてみると「学校に行く理由がわからない。学校で学べることは学校の外で全て学べる。」と、学校に行く意味が見出せないことを話してくれました。

「学校は勉強についていけない子に合わせて授業をする。だからつまらない。」とも言っていて、どんどん勉強したいことがあっても、先に進むことが許されないことが、彼にはとてもつまらないことに感じたそうです。

“積極的”不登校とは?

比較的不登校児が少ないと言われる小学校の低学年ですが、その中でも不登校になってしまう子のほとんどは、母子分離不安から学校へ行けなくなってしまう子が多いそうです。

ですが、長男の不登校はそういったものではなく、いわゆる「積極的不登校」。

学校に行こうとすると足がすくむとか、学校にいると体調が悪くなるとかそういったことは全くありません。「行けない」のではなく「行かない」と選択しているのです。

積極的不登校は中学生に多く見られますが、小学生の中にも徐々に学校の価値や勉強方法、または人間関係のあり方に疑問を感じて自ら「行かない」選択をする子が増えているようです。

わが家の長男も、学校に行く理由を見出せずに、自ら「行かない」選択をしたようでした。

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「自分で決めること」を大切にしてきた、私たち親の育て方

なぜ、小学2年生の長男が急に「行かない」選択をすることになったのか。そもそもなぜ彼が「学校に行く意味」を考えるようになったのか。それは私たち親の育て方にもきっかけがあったのだろうと思います。

私たちはよく、事あるごとに「自分で考えなさい」「自分で決めなさい」と様々な判断を自分でするように促してきました。それは、自分で考えて行動できるくせがついてほしいと思っていたからです。

そして、子どもたちが自分で決めたことは、とことん応援するようにもしていました。その結果、彼は「学校の意味」を自然と自分で考えるようになっていたのです。

息子の選択に対する、母親としての葛藤

一方で、私は母親として「学校に行かない」と言われて悩みました。

このまま彼の判断を受け入れて、しばらくは不登校を見守るべきか。意味が見出せるまで学校の大切さを説くべきか。無理やり引きずって有無を言わせず連れて行くべきか。この際、学校を辞め、彼が家で学べるような環境をとことん整えてあげるべきか。

彼は探究心や向上心のある子どもですが、興味のないことにはとことん関わらないという難点もあります。学校へ行かないと決めたことは、彼なりの学びへの「挑戦」なのか、学校への「反抗」なのかはわかりませんが、どちらにしても、彼の人生にとって建設的な出来事にしてあげなければいけないと思いました。

「自分で考える子」に育ってほしい

彼の不登校宣言の日は、私もたくさんの葛藤がありました。

しかし、常日頃から「自分で考え自分の行動に責任を持てる子に育ってほしい」と思って育児をしてきたので、積極的不登校は、自分で考え自分の行動に責任を持てるように育つ過程なのだと意識するようにしました。

自分の選択に責任を持てる子になってもらうために母親としてできることは、くどくどと「学校とは」「学びとは」と説くことではないと思いました。

主人とも話し合い、私たち夫婦は、今回の彼の不登校はとりあえず静観しようと決めて、学校の担任の先生、管理職の先生も含めて話し合い、これからのことを大人たちも考えようという結論に至りました。

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まだ8歳の小学2年生に、自分の生きる道に責任を持てということは過酷かもしれませんが、彼の人生は彼の選択の繰り返しででき上がっていきます。母親の私が、転ばぬ先の杖でいることには、いずれ限界がくるでしょう。

いま振り返ると、彼の不登校の件で成長したのは、本人よりも周りの大人たちの方かもしれません(笑)

それだけ子どもの「積極的不登校」には、大人の対応力が問われるものだなとつくづく思いました。

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