ここは日本のちょうど反対側にある国、パラグアイ。日本で普通に生活をしていたら、なかなかこの国について知る機会はないでしょう。しかしこの国にも、実はたくさんの日本人が生活をしていることをご存知でしょうか?
日本人より「もっと日本人?」地球の反対側にある「日本人の学校」レポートVol,2
759 View前回のレポートでは、日本の反対側にあるボリビアの日本語学校についてお伝え致しました。しかしまだまだ世界は広い!地球の裏側にある南米大陸には、まだまだたくさんの「日本人よりもっと日本人」のコミュニティがあるのです!
「日本語は俺たちの魂」パラグアイに移住した日本人の熱き言霊!
パラグアイにはいくつかの日本人居住区があるのですが、その中で最も有名なのはイグアス居住区だと思われます。この地区の存在を知った僕は、ブラジルからパラグアイに入国してすぐ、このイグアス地区に足を運びました。
赤土の大地に覆われたイグアス居住区。どこまでも続く遥かなる一本道が大地を貫いています。ここでは広大な大地を利用して、農業が盛んに行われています。そしてその農地は、移住してきた日本人たちが密林を開拓し、広大な農場をその手1つで作り上げていったというのです!驚きですよね!
しかしもっと驚いたのは、町の中に入っていった時のことです。なんとそこでは、日本語で大きく書かれた「運動会」の文字!僕は本当にビックリしました。日本からはるか遠く離れたパラグアイの田舎町で、まさか「運動会」の文字を目にするとは・・・!
「イグアス日本語学校か・・・。ここではいったい、どんな教育が行われているんだろう?」そう思った僕は、運動会の会場に足を運びました。そこで僕に話し掛けてくれたのが、イグアス日本人会で広報を務める傍ら、日本語学校の高校生の担任を務めている澤村壱番さんです。僕は「よし、これはチャンス。色々聞いてみよう!」とばかりにお話を伺ったのですが、その熱さに僕は心を打たれました。
「ここはスペイン語圏のパラグアイだからな、日本語を話す必要なんてないんだよ。みんな問題なくスペイン語を話せるしね。だけどさ、ここには50年も続く日本語学校があるんだよ。何でだと思う?」
澤村さんはジンギスカンを焼きながら、話を続けてくれました。
「それはさ、魂だよ。日本人としての。パラグアイに長く住んでいて普段はスペイン語を使っていたとしても、ここに移住してきた日本人たちの魂だよな。だから俺たちはそれを絶対に守っていかなくちゃいけないと思うんだ。」
その言葉に、僕は身震いがしたのを覚えています。ボリビアのレポートと同じ結論になってしまいますが、ここでも僕は考えさせられました。僕たちは当たり前に日本語を使い、日本人として生きている。普段そのことを意識することなどないけど、日本から遥か遠く離れたパラグアイの地で、熱い「日本人」が生きているんですね。
僕は世界中を旅する中で、常に「日本人」としてのアイデンティティを考えさせられました。グローバル化が叫ばれる今の時代だからこそ、改めて日本人や日本語、さらには日本文化をいうものを見つめ直し、またそれを継承するための教育についても、一人一人が意識する必要があるのではないでしょうか。
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