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公開 2016年02月27日  

「ダメ親のあなたへ」というある父親の文章が、炎上せずに共感を集めた理由

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とある一人のパパが書いたブログ「ひどい親のあなたへ」。
子育てに悩んでいる人、子どもがイヤイヤ期で外に連れてでるのもイヤな人、ついつい子どもを叱っちゃう人、そしてそんな親を見て「ダメな親だ」と決めつけている人…すべての人に読んでほしいと思ったので、ご紹介させてください!


目次 「子どもが可哀想」に見える…それは、本当にそうなのか?
ブログ「ひどい親のあなたへ」
世界中から集まった賛同の声…!
私たちに見えているのは「ほんの一部分」だと、本当はみんな気づいている

「子どもが可哀想」に見える…それは、本当にそうなのか?

買い物に行くと、子どもの大きな泣き声が聞こえる。
親は険しい顔で怒鳴りつけている。
こんな場面に出くわすと、「そこまでしなくても…」なんて思うこともあるのではないでしょうか。

また公園で子どもたちが楽しそうに遊んでいる中、親はベンチでずっとスマートフォンをいじっている。
今度は「もっとかまってあげればいいのに…」なんて思うかもしれません。

同じ子どもを持つ親であれば、「私ならこうはしない」と思うこともあるかもしれませんね。

でも、それだけでいいのでしょうか?
とあるパパブロガーの記事は、そんな疑問を投げかけます。

ブログ「ひどい親のあなたへ」

私は見ました。
あなたが公園のベンチでiPhoneを操作するのばかり夢中になっていて、子どもが何回も「パパ!」と呼んでいるのに気がつかなかったことを。
気付いてからも、一通り画面を見てから子どもに手を振り、またすぐに画面の世界に戻っていたよね。

またあなたが子どもとスーパーマーケットにいるのも見ました。
子どもはキャンディーを買いたがったけど、あなたが「買わないよ」と言ったら泣きだしちゃったよね。
するとあなたは、子どもの腕をつかんでそっと何かを囁いていました。
何を言ったかは分からないけれど、その子の表情はみるみると変わって、キャンディーを元に戻していたから、なにか怖いことを言ったんじゃないかな。

それからあなたがレストランに行って、子どもがチキンナゲットとマカロニチーズを手に持っている…こんなシーンに出くわすのはもう40回目くらいかな。
その子はチーズまみれの手であなたのiPhoneを触って大好きなアニメを観始めたよね。
あなたはそうやって、i-phoneに子育てしてもらっているのに、あたかも自分が子どもたちの面倒を見ている気になっているんだよね。

I see you sitting on park a bench with your iPhone out. Your kid is calling for your attention and it takes three or four times before you recognize that the “Dad” being shouted from the playground is the “Dad” that means you. You look up for a minute from whatever is happening on your screen, wave, and then go back the digital oracle in your lap.

I see you at the supermarket queued up with your kids. The older one wants what appears to be a plastic baby bottle full with liquid sugar. When you say no she starts to cry. You grab her by the arm, pull her ear in close to your mouth, and even though I don’t know what you whisper, I know it is bad because of the look on your kid’s face when she puts the candy back.

I see you at the restaurant. Your youngest has chicken nuggets and macaroni and cheese for what I can only imagine is the fortieth time recently. His cheesy fingers are holding your iPhone and watching what is probably some brainless cartoon you use to babysit your kids because you are too lazy to pay attention to them.

でも私に見えている部分が全てではなかったんですね。

あなたはいつも子どもと遊んでいたり、家に帰ると本の読み方を教えてあげていることを私は知りませんでした。
また火曜日には良い本を買ってあげて、週末には公園に連れていって、メールを確認する少しの時間でさえも子どもが楽しめるようにしているんだよね。

またあなたは、保育園へ子どもを迎えに行ってから、家で晩ご飯の準備をするために鶏肉と牛乳を買いにスーパーへ行ったよね。
前日子どもはお菓子を食べ過ぎてしまい、せっかくあなたが作った晩ご飯に手をつけませんでしたね。
あなたはそれを子どもに話すと、子どもはお菓子を買わない理由をちゃんと分かってくれていました。

だけど今度は「キャンディーが欲しい」と言い始めたのです。
あなたは子どもに近寄って、お菓子を買わない理由をもう一度耳元で説明して「元の場所に戻しなさい」と言いましたね。
子供は少し寂しそうな表情をしながら「そうだった」と思い出して、素直に元に戻しましたね。


そしてあなたが子どもに対してひどい対応をしたのを私が見た日、私が見ていないところではこんなことがあったんですね。
その日あった奥さんとの口論が気にかかっていたこと。
普段は寛容なあなたが、仕事でイライラしていたこと。
あとで子どもに謝って、正しいことではないけど大人も怒鳴ることがある、人間は間違うこともあるんだと説明したこと。
それを聞いた子どもがあなたを許したこと。

Here’s what I don’t see.

I don't see that...

You play with your kid all the time. You spend the evenings after you get home from work reading books and teaching your kid how to read. You take her to the comic book store every Tuesday and let her pick two issues to reward her for her hard work. On weekends you take your kids to a park full of other kids. You want them to be able to play and have fun while you catch up on e-mails on your phone.

I don't see that...

After picking your kids up from daycare you need to swing into the supermarket to grab some chicken and milk before you go home and cook dinner. Last night your kid had a snack when she got home and didn’t eat anything you cooked. Because you two have talked about it, she knows that she doesn’t get a snack, but she asks for the candy anyway. When you pull her in close you remind her of the reason she doesn't get a snack and ask her to put it back. She remembers, looks a little sad, and does.

そう、そうなんです。
私が見たのはあなたの毎日の中にあるほんの一瞬の出来事ですよね。
それなのに私はあたかもあなたの全部を見たように感じ、あなたが“ダメな”親だと思ったのです。

あなたも私も、どの一部分を見られるかで“ダメな親”になってしまうかもしれないね。良い親の時だって絶対あるはずなのに。

だから、お互いの勘違いをなくしませんか?
知らない、見えていない部分もちゃんと理解して、お互いで安心できるようにしたらいいと思うんです。

叱ったりするひどい場面を見かけて「なんてひどい親なんだ」と思いこんだり、イライラした空気を出すのではなく、「私もつい怒っちゃうときがあったよ」と頷きあいませんか?

大事なのは、私たち親は皆ときどきは「ひどい親」になるのを知っておくこと。
良い親のときもあれば、ひどい親のときもあるんです。
そうやって色んな接し方をしながら、試行錯誤で親も成長していくのではないでしょうか。

See, that's the thing. I don’t see anything but that one single snap shot out of your life, an iPhone, some chicken nuggets, a spilled soda or an angry face. That's all I see, and for some reason I think I know you. For some reason I think I know what kind of parent you are. You are a "crappy" parent.

And you know what? Depending on which snap shot you see of my life, so am I. I am a crappy parent sometimes too. And I am an awesome parent sometimes, and so are you!


Let’s cut each other some slack. Let’s rest easy in the knowledge that there is much we don’t know about each other. Instead of offering eye-rolls or a frustrated gasps, let’s toss each other a smile and a nod that say “I’ve been there too.” When we’re really struggling, let’s offer to listen and hold our advice back until we’re asked. And most of all, let’s acknowledge that we’re all crappy parents sometimes. We all have our highs and our lows. The rest of the time we’re somewhere in the middle, treading water, and doing the best we can.

Knowing that we’re all in this together makes this Sisterhood of Motherhood, Brotherhood of Fatherhood, Fellowship of Parenthood… whatever you want to call it, great. Knowing we’re not alone makes the lows tolerable, the highs feel better, and the middle a lovely place to be. So please, crappy/awesome/and everything in between parents, let's just calm down a little bit, judge less, and enjoy the ride.

世界中から集まった賛同の声…!

このパパブロガ―の記事は、瞬く間にたくさんの人に読まれ、子育て中のパパママから多くの賛同の声があがりました。
いかに子育てを一生懸命やっているけれど、その姿を認められていない親が多いかということに気付かされます。

ここではひとつご紹介しますが、同じような気持ちになった方もいるのではないでしょうか?

「そう、これ!もちろん世の中にはひどい親がいるし、ネグレクトに見える親は実際にそうかもしれないけど、ほとんどの親は頑張っているんだと思う。
僕は残念ながら気が短くて、子どもに優しくいってダメだったときはすぐ怒ってしまう。なんで言うことを聞いてくれないんだろう?僕は彼を愛し、彼のために頑張っているのに。そう思って口をとがらせてしまう。
でも周りの人は、その一瞬だけを見て、それだけでもう十分僕を知った気になってしまう。僕が彼に膝の上で何度も読み聞かせをしていたり、毎日寝る前にハグをして愛してると言ったり、行ってきますのキスをしたり、常に彼のことを祈っていたりすることは誰も知らないのに。」

Yes, this! Of course there are terrible parents. Of course the one who looks like they're being neglectful may actually be. But by and large, I think that most parents probably are doing their best.I have a short temper, unfortunately. When I tell my little boy to stop doing something, in a gentle way, and he just won't do it, then I get mad. I think it's because I feel so helpless and hurt. Why won't he just listen to me? I love him, I do so much for him, and he'll completely ignore me sometimes. So I snap. If anyone saw me snap, they wouldn't know about the times I sit him in my lap, without him having to ask me, and read story after story after story; they wouldn't know the times I've put down what I was doing and listened to him; they wouldn't know I hug him every night before bed and tell him 'I love you', or that I give him a kiss in the morning before I go to work, even if he's asleep; they wouldn't know how I pray for him. All they see is that one moment when I snap and show my temper, and that's all they think they need to know. They don't realize that when I do it, I myself feel like a terrible person. I hate getting angry, even at the moment I'm doing so.

私たちに見えているのは「ほんの一部分」だと、本当はみんな気づいている

私たちが日常で見かける親子の一場面は、その親子の生活のほんの一部分でしかありません。
私たちが見かけた親子の姿の前後には必ず、私たちの知らないできごとやストーリーが隠されていることが多いと思うのです。

このブログはそのことを、見事に表現してくれました。

何か非難をしたくなるような場面を見たとき、冷たい視線を向けて、「あぁ、あの人はダメな親だ」と決めつけるのは簡単です。
でもそこで終わらせるのではなく、「うちの子もすぐイヤだイヤだって言うんですよ」、「子どもを連れてお出かけって大変ですよね。周りは大丈夫なので気にしないでくださいね」と、自分の知らない事情があることを含めて、お互いが思いやる気持ちを持つことができるといいですよね。

そうすればきっと、今よりももっと子育てがしやすい環境になるのではないでしょうか。

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