4〜5歳になると本格的に考え始める習い事。
周りの子がピアノや水泳を始めたのをみて「うちの子もなにかやったほうがいいかな?」「うちの子には何が合うんだろう?」と迷い始める人も多いのではないでしょうか。
今回Conobie編集部が着目したのは、近年人気が高まっている「ダンス」。
2015年の習い事ランキングでは8位にもランクインしており(ケイコとマナブ.net調べ)、中学校の必修科目にもなっていることから、社会的にも関心が集まっています。
「ダンスを通じて学べることって、なんですか?」人気ダンススクールの先生に聞いてみた
77,430 View中学校の必修科目にもなっている「ダンス」。馴染みのない人にとっては「ダンスを通じて何が学べるのか?」が分かりにくいという声も。そこで日本全国でダンススクールを展開し1万7,000人以上の生徒を抱え、有名アーティストを多く排出しているエイベックス・グループが運営しているダンススクール「エイベックス・ダンスマスター」のインストラクターさんにお話をお伺いしました。
ダンスを習うことで何が身につくのか?イマイチよく分からない・・・
私たちが小さいころはあまり馴染みのなかった、「ダンス」という習い事。
例えば英会話だったら将来役に立ちそう、水泳だったら身を守るのに役立つ、など、子どもへの効果も見えやすいのですが、こと「ダンス」については、子どもに何が身につくのかイマイチよく分からない・・・というところが本音ではないでしょうか。
ダンスを習うことで、子どもにどんな成長がもたらされるのか?
そんな疑問を晴らすべく、Conobie編集部はとあるダンススクールに潜入取材をしてきました!
生徒数1万人超!エイベックス運営の教室「ダンスマスター」に潜入取材!
今回取材に伺ったのは、小室哲哉さん、倖田來未さん、AAA(トリプルエー)さんなど、有名アーティストを多く輩出しているエイベックス・グループが運営しているダンススクール「エイベックス・ダンスマスター」。
北海道から沖縄まで全国に教室を展開しており、生徒数はなんと1万7,000人以上。
習い事の一つとして習う子もいれば、プロダンサーやアーティストを目指して習う子もいるそうで、子どもたちに人気のダンススクールです。
原宿駅から徒歩1分、竹下通りを入ってすぐの場所にあるダンスマスター本校に編集部がお邪魔しました。
「子どもたちの成長を見れるのが嬉しくって。」講師からみたダンスの魅力
レッスンを見学する前にお話を伺ったのは、インストラクターKAZUMINさん。
「アムロちゃんに憧れてダンスを始めた」というKAZUMINさんは、このエイベックス・ ダンスマスターで10年以上講師を務めており、これまで数多くの子どもたちの成長を見守ってきました。
そんなKAZUMINさんに、日々大切にしていることやダンスの魅力を伺いました。
— ダンスを通して、これまで子どもたちにどんな変化が見られましたか?
そうですね。
一番大きいのは、「自信がつく」という経験によって、子どもたちが大きく成長するということでしょうか。
例えば、始めてから数ヶ月間泣いてばかりだった子が、少しずつできることが増えていって、お友だちに引っ張ってもらいながら続けたことで、今では最前列で思いっきり踊っていたり。表情が暗かった子どもが、ダンスがうまくなるにつれて、ぐんと笑顔が増えたり。
「できた」という経験を通して変わっていった子どもたちの姿は、挙げればキリがありません。
加えて、子どもたちに「社会性」が身についていくのも、大きな変化ですね。
エイベックス・ダンスマスターでは、4歳から通えるリトルクラスと、小学1年生から6年生までが在籍するキッズのクラスがあるのですが、いずれも他の学年の子どもと関わる機会が多いんです。
小1の子は小6のお姉さんお兄さんと関わることになりますから、ちっちゃな「社会」を毎週体験しているような感覚ですね。半年ごとにクラスの見直しがあるため、クラスがレベルアップする度に、また新しいメンバーと関係性を作りあげていくことになります。
学校とは違うコミュニティということもあって、そういったコミュニケーション能力や「世渡り術」のようなものが身につきやすいのだと思います。
さらに、これはエイベックスならではなのですが、年に1回DANCE NATIONというイベントがありまして、その会場はなんと「さいたまスーパーアリーナ」。そこには全国から受講生が集まり、ダンスの発表会が行われます。
子どもたちはあの大きなステージで踊ることになるわけですが、そんな経験、滅多にできることではありませんよね。大きなイベントに向けて、レッスンにもかなり気合いが入ります。
当日、大きな晴れ舞台で得られた達成感や高揚感は一生の思い出になりますし、それによって大きな自信がついた子どももたくさん見てきました。
— ダンスを教える時、大切にしていることはありますか?
ダンス教室なので、技術を教えることがベースではありますが、それ以上にダンスを通して学べることがたくさんあると思っています。
特に「挨拶・礼儀」はダンスの基本。
武道に通ずるところもありますが、遊びではなく「けじめをつける」という意味でも、レッスンの開始前後の挨拶や礼儀は厳しく教えています。
また、レッスンは集団授業。
一人だけ違うことをする子がいてはいけませんので、みんなで一緒にやる、ということを意識して教えています。
一方、「表現」という意味では、指示しているものと違う踊りをしていても、それがかっこよければ「カッコイイから、いいや」と、違いを指摘しないこともあります。自由な表現の中に、その子のセンスがキラリと光ることもありますから。
なるほど、KAZUMINさんのお話をお伺いし、ダンスの技術以外に、自信や社会性が身につくことによって、子どもたちに大きな成長がみられることが分かりました。
でも、気になるのは実際の授業の様子。さっそく、レッスンの見学です!
レッスン前は鬼ごっこで大はしゃぎ!レッスンが始まると表情は真剣そのもの。
今回見学したのは小1〜小6の子どもたちが所属するキッズクラス。4歳から通えるリトルクラスから通っている子どもたちもいるそうです。
レッスンが始まる前、子どもたちはみんなで大はしゃぎ!鬼ごっこをするなどして、なんとも賑やか。
しかし、先生が一声かけると、子どもたちはピシっと整列。音楽と先生の掛け声に合わせて、柔軟から始めていきます。
簡単なステップからはじまり、最後には難易度が高めなものも…!見ている大人の方は、もうついていける気がしません…!
子どもたちの真剣な表情からは、ほんの数分前まで大はしゃぎしていた姿は全く想像できません。
30分のほど体を動かした後は、休憩タイム。
「じゃあ水飲んで〜」という先生の声掛けに、一斉に水分補給に走る子どもたち。
そして休憩中は、また“子ども”の表情に戻ります。絵を書いたり、大好きなKAZUMIN先生の元に駆け寄ったり…みんなとっても楽しそう。これがKAZUMIN先生の言っていた「メリハリ」なのだと実感しました。
「メリハリ」たっぷりで子どもたちの笑顔があふれるレッスンを見終わった後、取材に来ていた編集部一同「◯◯ちゃんにも通わせたい」「私も小さいころ通いたかった」と、すっかりファンになっていました(笑)
レッスンが終わったあと、参加していた子どもたちとその親御さんに、インタビューをしてみました。
通い始めて3ヶ月は泣いてばかりだった娘。今では「自信がついてきた!」と口にするように
お父さんと一緒にお話を伺うのは、小学1年生の国武ゆつきちゃん。お姉ちゃんが通っていたことをきっかけに、5歳のころから通い始めたそう。
「教室に入ったら、ずっと泣きじゃくってしまっていて・・・恥ずかしいのもあると思うのですが、レッスン中端っこで体育座りをしているのが数ヶ月続きました。でも、先生に引っ張ってもらって、だんだんやれるようになってきましたね。今ではかなり慣れて、毎週ここに来るのが楽しみなようです」と、お父さま。
当日のレッスンでは一番前の列で楽しそうに踊っていたゆつきちゃんを見ていたため、最初は泣いてばかりだったとは、全く想像できません!
うまく踊れるようになってからは、『自信がついてきた』と自分で言うようになったとのこと。できた!という経験を通して、大きな成長が見られているようです。
ゆつきちゃんは「KAZUMIN先生が大好き!」と、嬉しそうに教えてくれました。
落ち着きがない娘…でも、ダンスで体を動かしている時は集中できるんです
お母さまと一緒に来られていた、小学1年生の串間みみちゃん。
「ダンスが初めての習い事。娘は落ち着きがなくて、椅子に座ってやるピアノとかはタイプじゃないなと思って。歌や踊りに興味があったようで、ダンスを選びました。私が仕事をしているので、土日でも通えるこの教室を選びました」と、お母さま。
5歳から通い始めもうすぐ2年。「落ち着きがない娘ですが、体を動かしている時は集中できる」と、得意を伸ばすことができている様子。加えて、一人っ子の娘さんにとっては、違う学年のお友だちができることがとても刺激になっているそうです。
また、娘さんが歌や踊りに興味を持つようになったことをきっかけに、お母さままで歌を聴いたり、アーティストのPVを観るようになったそう。「今では私のほうがハマっているかもしれません(笑)」と、恥ずかしそうに話すお母さま。
娘さんと共通の趣味を持てるって、とても素敵なことですよね。
挨拶や礼儀、コミュニケーションも学べて、これ以上期待することはありません。
次は近藤さんご家族。なんと小学6年生のお姉ちゃんと、小学1年生の双子の兄妹の3人とも、このダンスマスターに通っています。
お姉ちゃんがダンスが好きで通ったのがきっかけ。下の子たちを待たせる時間がもったいないと思い、全員通わせることになったそう。「最初はできない、って言っても、お友だちができ始めると、なんだかんだ通うようになって。今ではとても楽しそうです」と、お母さま。
教室に何を期待してますか?とのご質問に、「どんなに小さい子どもに対しても、挨拶や礼儀をしっかり教えてくれる。それに、クラスのみんなで教え合ったりする中で、コミュニケーションも学べているようで…これ以上期待することは思いつきません」とのお言葉も。
小学6年生のお姉さんは「踊りが好きで、楽しいから通っています」と、はにかみながら教えてくれました。
将来の夢は、アーティスト。「夢を持つのは良いこと」って、お母さんが言ってくれた
最後にお話を伺ったのは、うざわゆいさん。ゆいさんは小学6年生で、一人でクラスに来ていました。
通うようになったきっかけは、とあるアーティストのLIVEに行った時のこと。踊りに歌にと多彩なアーティストを見て、「私もアーティストになりたい」と思ったそうです。
ダンスを習いたい、とお母さんに相談したところ、「夢を持つのはいいことだから」と背中を押してもらい習わせてもらえるように。「前のところではゆるい感じで習っていたけど、ここではちゃんと踊りを教えてくれるから、前よりも踊れるようになった」とゆみさん。
「お友だちとの交流が楽しい。好きなアーティストの話で友だちと盛り上がったり。学校では、私がダンスを楽しんでるって知って、ダンスを習うようになった子もいる」とのことでした。
「技術」だけじゃない、「人間力」を育んでくれるダンスという習い事
今回の取材では、インストラクター、子どもたち、そして親御さんの視点からお話を伺いましたが、ダンスを習うことで身につくのは、技術力だけではなく、挨拶や礼儀、コミュニケーション力といった「人間力」だということを実感。学校以外のコミュニティで社会性を育めるというのも、大きな魅力ですよね。
エイベックス・ ダンスマスターでは、子どもたちが大きく成長できる「ダンス」という習い事を、今後もっとメジャーにしていきたいとのこと。
エイベックス・ ダンスマスターには4歳から通えるクラスがあり、小学校に入学するこの春から通い始める子どもも多いとのことです。
これから新しい習い事を探している方々は、ぜひ「ダンス」も候補に加えてみてはいかがでしょうか。
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