失敗を恐れていたのは私だった。私が双子のトイトレで学んだ3つのこと
50,789 View双子育児も大変だし、トイトレも大変なのに、ダブルでやらなきゃいけないなんてどうすればいい!?1年間そんな思いで試行錯誤した我が家のトイトレも、ほぼ終盤になりました。双子のトイトレには、やはりたくさんの工夫が必要でした。でも、娘たちは本当によくがんばりました。今回ご紹介するのは、「失敗ばかりしてしまった双子ママ」の体験談です。
双子のトイトレは、やっぱり大変でした
双子の娘たちが2歳になるころ、そろそろトイトレをしてみようかな?と考えるようになりました。補助便座を買ってきて、少しずつトイレに座らせることからスタート。
最初は「2人同時に、短期集中で!」と考え、夫の仕事が休みとなる大型連休中に大人2人体勢で挑戦しましたが、双子同時のトイトレは想像以上にハードでした。
トイトレを始めよう!と思ったものの、私はトイトレのスタートラインで早速つまづいてしましました。
1.こどもたちのオシッコの状況が把握できていなかった!
当時、子どもたちが自由奔放に遊びたい盛りの一番大変な時期で、いつどちらのオムツを替えたかなんて覚えておらず、2人それぞれのオシッコの間隔なんて全然把握していなかったのです。
実際にトイトレを始めてみると、双子の娘たちはオシッコの量も間隔もバラバラで全然違っていました。
2.双子だとなかなか集中してトイレができない!
2人をトイレに誘導し始めると
・1人をトイレに連れて行くと、もう1人がもれなくついて来る。
・トイレをしていない方がトイレットペーパーを出し続けて遊ぶ。
・トイレをする方も一緒に遊ぼうとして集中してくれず、全然トレーニングにならない。
・結局、トイレにいること自体が無駄に思えて私のやる気が燃え尽きる。
と、これを繰り返すことに・・・。
この悪循環にほとほと疲れ果て、私は早くも続行不能と判断。もう少し様子を見て、「(トイレに行かない方の子は)あっちで待ってて」と言って理解できるようになるまでは、トイトレをお預けすることにしました。
やっとトイレで成功するように!でも、新たな問題が・・・
少しずつトイレで成功することが増え、2歳半くらいになったころには、次女は「トイレでオシッコやウンチをする」ということがだいぶできるようになっていました。
最初の失敗から、2人同時にトイトレをするのは無理だと感じていた私は、1人ずつパンツ生活に挑戦することにしました。私1人でやるには、どちらか1人のフォローをすることで精一杯だと思ったのもありますし、もう1人が良い意味でライバル意識を持ち、やる気を出してくれることにも期待したのです。
比較的順調で、本人もやる気マンマンだった次女からパンツ生活を導入。本人の気持ちを高めるために「今日からお姉さんパンツだよ」「オムツは赤ちゃんがするものだからもうバイバイして、お姉さんパンツにしようね」などの声掛けをしました。
ところが、この声掛けが長女を追い詰めることになってしまったのです。
長女のプライドを傷つけないように、一方で次女には「パンツはかっこいい!」という気持ちを持ってもらうにはどうすればいいのか?試行錯誤をした結果、2人ともパンツで生活するようにして、長女にはトイトレ用のオムツパッドをつけてあげるようにしました。長女もお姉さんパンツになって大喜び!
でもそうすると、次女も長女と同じパッドをつけたいと言い始め、パッドがあると結局はパンツにオシッコをするように。
2人ともパッドをつけたパンツでオシッコをするのだったら、最初からオムツでいいじゃないか。すべてに手一杯だった私はついにギブアップしてしまい、せっかく上手く行きかけた次女のパンツ生活は、一気に振り出しに戻ってしまいました。
その日は、突然やってきた。娘たちのオムツ卒業宣言に教えられたこと
オシッコもウンチもトイレですることができるけれど、まだパンツにすると失敗続き。そんな中、娘たちは3歳を迎え幼稚園の満3歳児クラスに入園しました。
幼稚園としてはオムツが外れていなくても大丈夫という方針だったのですが、クラスのお友達を見ていると、パンツの子とオムツの子が半々くらい。最初は幼稚園生活に慣れることが第一なので、これ以上娘たちにとってハードルを上げたくないと思い、私もトイトレを急がないことに決めていました。
そんなある朝、いつものようにお着替えをしていると、次女が突然こう言いました。
「今日はパンツで行く!」
実はその前日、いつものように幼稚園に迎えに行くと、次女はオムツをはいたまま自分でトイレに行ってきたところでした。トイレに行くお友達を見ながら、こうやって少しずつ練習してきたのかもしれない。最近はオシッコの間隔も長くなっていたので、今の次女なら大丈夫かなと思えました。
私が「いいよ、パンツで行こうね」と言い、替えのパンツを持たせるために用意をしていると、続けて長女がこう言ったのです。
「私もパンツで行く!」
その時、私はとっさに「◯◯ちゃんも?自分でトイレに行ける?今日はオムツにしたら?」と言ってしまったのです。
その瞬間、ちょっと悲しそうな長女の顔を見て、私は何てことを言ってしまったのだと心の底から後悔しました。
私は長女に謝ってパンツをはかせ、パンツやズボンの替えを用意し、担任の先生には手紙を書いて長女に持たせました。そしてその日、なんと2人とも失敗することなく朝と同じパンツで帰ってきたのです。
私は、なぜ長女にオムツにするよう提案してしまったのでしょうか。
家で長時間パンツ生活をしたことがない長女は、きっと幼稚園でパンツもズボンもびしょびしょに濡らしてしまう。それが分かっているのにパンツで登園させて、先生にご負担をかけてしまうのではないか、私はそう思ったのです。でも、私が母親として向き合うべきだったのは、何よりもまず長女だったはずです。
長女が失敗しながら自分でトイレの感覚をつかんでいくというチャンスを、私のつまらないプライドのせいで奪ってしまうところでした。せっかくやる気になったのに、挑戦さえさせてもらえなかったら、長女の自分からがんばりたいという気持ちの芽を摘んでしまうところでした。
そして、私は気付いのたです。
トイトレで失敗を恐れていたのは、子どもたちではなく私だ。私だけだったのではないか、と。
双子だからこそ気付けた、「トイトレ」と「育児」で大切なこと
その日を最後に、次女は二度とオムツをはくことなく、オムツを卒業してしまいました。
長女はその日の気持ち次第で、パンツで登園したり、オムツで登園したり。毎朝必ず、長女に自分でどちらがいいか決めてもらうようにしています。
トータルで見ると1年近くかかった我が家のトイトレが、ようやく終盤を迎えました。
私にとってのトイトレは、「それぞれのペースを尊重すること」と「相手同じにしたいという気持ちを尊重すること」という、一見矛盾するようにも思える2つのバランスに常に悩むことの連続でした。そして、何度も失敗してしまいました。
それでも、排泄にかかわるとてもデリケートなことに関して、双子の娘1人1人と、可能な範囲で精一杯向きあおうと思えたのは、2人が双子だったからだと思うのです。
①子どもの「できる」「できない」の線引を、親が勝手にしてはいけないこと。
②2人それぞれの個性を尊重するというのは、結局は2人の気持ちを尊重することなのだということ。
③母親は常に子どもの一番の味方でいてあげるということ。
今後の育児の中でも、きっと同じような壁に当たることがたくさん出てくると思います。
でも、双子のトイトレという経験から学んだ、この3つを忘れずにこれからも子育てしていきたいです。
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