双子の姉、なーたんが持つぬいぐるみを、どうしても貸してほしい、双子の妹きゃえたん。
しかしなーたんも、遊び始めたばかりでどうしても貸したくありません。
「やだ~」と言って、拒否。
こんな時妹のきゃえたんは、無理やり姉のなーたんからぬいぐるみを奪ったりするでもなく、
ただただ悲痛に泣きながら、「貸して~、貸して~」と懇願するのです。
その姿は、あまりにも悲しげで、大人目線からすると「かわいそう」に感じてしまうこともしばしば。
そこへ、おじいちゃん。
きゃえたんのあまりの悲痛さが、かわいそうに思ったのか、
こう声をかけました。
「だめだよ~。
いじわるしないで貸してあげなさい」
すると姉のなーたんは、大好きなおじいちゃんにそう言われたのがとても悲しかったのか、泣き出してしまいました。
おじいちゃんとしては、ぬいぐるみが妹のきゃえたんのもとに行くことで
泣き止ませたかっただけだったのに、結局二人ともしくしくと泣き出すハメに。
でも、なーたんが泣いてしまうのも無理はありません。
だって、自分のおもちゃで遊んでいただけなのに「いじわるだ」なんて言われたら、やっぱり悲しいですもの。
これは双子に限らず、年齢差のある兄弟間や、お友だち同士でもよくあることだと思います。
低年齢であればあるほど、なかなか相手に「自分のものを貸す」ということは難しいように思います。
物を貸すことができないのは悪いことなのか…いじわるなのか…?と考えてみると、
決してそうではないな、と私は思います。
もちろん、相手を思いやって、「貸して」と言われたら、貸すことができるのがベストだとは思います。
でも、自分の大好きなものを「貸したくない」という気持ちも尊重すべきなのかなと思います。
むしろ、貸すことができなかったから「悪い子だ!」と言われてしまうと、
子どもとしても、自分のことを理解してもらえないつらさを感じてしまうように思います。
とはいえ、それで、「貸さない」という形で終わっても、
双子のどちらかが悲しい思いをしなければならないので、今回に関しては我が家ではこうしました。
ぬいぐるみを貸さなくて「いじわるだ」と言われてショックを受けていた双子の姉・なーたんには、
この対応が、正解かは分かりません。
また今回に関しては、最終的におばあちゃんが別のおもちゃを持ってきてくれて、お互いが満足する結果になりました。
2歳の双子たち。
まだまだ相手を思いやるよりも、自分自身の遊びたい欲を優先させてしまう時期。
こういったやりとりを続けていくことによって、
「相手を気遣う」という心を、徐々に育てていければなぁと思います。